関東制覇まであと1勝

男子ホッケー

 秋季関東学生リーグ(秋季リーグ戦)Bプール1位通過を決め、リーグ優勝まであと2勝。決勝進出を懸けた戦いの相手は、Bプール2位の慶大となった。2点を先取するも、簡単に勝てる相手ではなく、後半10分には同点とされる。しかし早大の集中力が途切れることはなく、その後MF宮田将大(スポ4=山形・置賜農)のこの日2得点目が決勝点。文字通り1点を争う展開となり、準決勝にふさわしい好ゲームは3-2の早大勝利という結果に終わった。

 相手のセンターパスから始まった前半。早大がロングパスを出し好機をうかがう一方、慶大は次々とサークル内に強烈なパスを打ち込みシュートチャンスを狙う。決定打が出ないまま時間は流れるが、開始29分でようやく試合が動く。両校通じて初めてのペナルティーコーナー(PC)のチャンスで、DF田中智大(社3=福井・丹生)が放ったシュートがGKに弾かれるも、詰めていた宮田が押し込み1点を先取。待望の先制点を挙げると、その後も早大ペースのまま折り返す。

体を張ってゴールを守ったコグラン

 迎えた後半。開始直後、FW中村拓郎(社2=富山・石動)が相手ゴール前で転がしたボールは相手選手にあたりながらもそのままゴールへと吸い込まれた。すり抜けるように静かに決まった2点目は、試合の流れを象徴しているかのようだった。しかし、このまま終わることはなく、その直後、立て続けに痛烈なシュートを2本決められ同点。後半10分に試合を振り出しに戻されてしまう。どうしても勝利を手にしたい早大は、闘志をむき出しに攻め続けるも、相手GKの好守を前に得点を挙げることができない。手に汗握る展開が続く中、次に得点を決めたのは、またしても宮田だった。この日2得点目を挙げる活躍でチームを引っ張る。終盤にはPCを与えてしまうが、GKコグラン・ショーンの体を張ったプレーでピンチをしのぎそのままタイムアップ。伝統の早慶戦を制し、決勝にコマを進めることとなった。

先制ゴールを決めた宮田に駆け寄る選手たち

 春季関東学生リーグ7位から半年。秋季リーグで未だ黒星を喫していない早大。ケガ人を抱えている中で、決勝進出を決めたことは大きい。しかし、目標はあくまで関東制覇。春の雪辱を果たすべく、強豪・山梨学院大を倒してリーグ優勝を手にするまであと1勝――。

(記事、写真 加藤恵)

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秋季関東学生リーグ
早大 1-0
2-2

慶大
【得点者】(早大)
前半29分、後半27分、宮田
コメント

松本剛毅監督(平6卒)

――白熱した戦いとなりましたが、きょうの試合を振り返っていかがですか

ぎりぎりの意地、というか気持ちの戦いでしたね。我々もケガ人を抱えていたのですが、相手も過密なスケジュールの中で良く調整できたなと思います。競り合いにはなると思っていましたが、予想通り1点を争う試合になって、理想通りの勝利ができました。

――決勝を懸けた試合でしたが試合前はどのような指示をされましたか

やはり1点を争う戦いになると思っていましたので、まずは気持ちで戦うこと、走りきること。どちらかというとメンタルの部分をしっかり盛り上げていこうという話はしました。

――2得点後立て続けに2失点してしまいましたね

2点取れた時には、楽に勝てるのかなと一瞬思ったのですが、やはりそう簡単ではなく、相手も強いので結果的に追いつかれたわけですが、ある程度想定していましたので、そんなに焦りはなかったです。

――その後立て直せましたね

基本的にはこういう試合になるとは思っていましたので、でもだからといって特別なことをするわけではなく、自分たちのホッケーをすればまたチャンスは必ずくると信じてやっていました。

――攻め込んでいても相手GKに阻まれる場面も目立ちましたね

いい選手ですのでなかなか決めさせてくれないのですが、そんな中でも3点取れたというのは大きな収穫だと思います。

――勝負を分けたポイントは何でしたか

熱い闘志を表面に出して戦ってくれたというのがポイントだと思います。

――リーグ優勝まであと1勝ですね

春の借りを返すためにも、全力で頑張ります。