関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)第2節、専修大との試合が行われた。初戦、入りで苦戦した早大は、今試合も序盤は専修大のオフェンスに翻弄(ほんろう)され、5点ビハインドで試合を折り返した。しかし後半に入るとディフェンスから流れを掴み、一気に早大ペースに持ち込む。1点差まで詰め寄られた場面もあったが、最後は3桁得点で相手を突き放し白星を飾った。
28得点を記録した江頭
試合は専修大の3連続得点で幕を開けた。「アジャストできなくて相手の先攻を許すというかたちになってしまった」(G中山桂、スポ3=愛知・桜花学園)と、一気に6点を追いかける形となった早大は、すかさずスリーポイントシュートで得点を重ねて追いつく。第1クオーター(Q)終盤にはF江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)が相手ボールをスティールし、レイアップシュートで得点に結びつけるなど、好プレーが連発した。いい流れを作り、持ち直した早大が8点差をつけて迎えた第2Q。点差を広げるかと思われた早大だったが、再び流れは専修大に傾いた。第2Q開始直後の専修大の連続得点により、すぐに逆転を許してしまう。専修大のオフボールの動きに対応できず、一時は10点差まで開いた。しかし終盤はG江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)の活躍などにより徐々に点差を縮める。終了間際には江村がブザービーターを決め、48―53で前半を終えた。
後半が始まると、早大が一気に攻め立てる。開始早々からの4連続得点で再び逆転に成功した。その後も好ディフェンスから攻撃につなげ、相手に得点を許さない。途中交代で入ったF望月綾乃(スポ1=東京・実践学園)も交代直後からアシストやスリーポイントなど、攻守で活躍を見せた。第4Qに入ると、序盤こそ点差を縮められてしまったもののその後は得点を重ねる。たまらず専修大もタイムアウトをとったが、早大の勢いは止まらなかった。特に得点源となったのは中山のスリーポイント。第4Qのみで4本成功し、試合を決定づけた。最終スコアは101―82となり、3桁得点で専修大に快勝した。
9本中5本の3Pシュートを決めた中山
大量リードできる試合ではなかったものの安定したプレーが光った今試合。開幕から2連勝となった。「自分たちのバスケができるように楽しんでやっていきたい」と中山が意気込むように、ここからまたチーム一丸となって戦い抜いていく。
(記事 濵嶋彩加、写真 宮島真白、権藤彩乃)
関東大学女子リーグ戦 9月4日(vs専修大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
25 | 23 | 21 | 32 | 101 |
専修大 | 17 | 36 | 10 | 19 | 82 |
◇早大スターティングメンバー◇
G#3 フェスターガードヤヤ(スポ3=宮崎・小林)
F#11 佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園) G#21 中山桂(スポ3=愛知・桜花学園) G#23 江村優有(スポ2=愛知・桜花学園) |
コメント
G中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)
――今の率直な気持ちは
しっかりまず2勝することができたのでチームとしてもすごく良かったと思います!
――チームの雰囲気はいかがですか
みんな自分たちからも問いかけや声かけをするし、江村(優有、スポ2=愛知・桜花学園)もガードとして発信してくれています。みんな発信力がある子たちなので、一人一人が自覚というか、主体性をもって取り組めているなと思います。誰かが発信したことに対して、絶対に周りもうなづいてくれたり対応してくれたりするのでコートの中でもコミュニケーションがよくできているなと思います。
――今日はどのような試合展開になると予想していましたか
専修自体が昨日とは違って、オフボールのスクリーンとかがすごくうまいチームなので、守り方でどんどんスイッチしていこうという話でした。いつもよりもコミュニケーションを増やしてやろうということだったのですが、やはり最初の方はアジャストできなくて逆に相手の先攻を許すというかたちになってしまいました。そこらへんは課題だなと思いました。
――課題については今後どうしていきますか
今回のリーグは土日だけの試合で1週間準備する期間があるので、その期間で全然修正することができるなと思います。1回チームに持ち帰ってみんなで話し合うとか相手のいいところを消すという部分でアジャストをしっかりしていきたいなと思います。
――ハーフではどのような話をしましたか
最初はコミュニケーションミスでやられていたりミドルドライブを切られていたりだとかで、やられていることが明確だったのでそこを消していこうという話をしました。逆に自分たちは走れるのでしっかり走っていって自分たちのリズムに持っていこうという話をしていました。
――スリーポイントの成功率がすごく高いですね。ご自身ではいかがですか
ヤヤ(フェスターガードヤヤ、スポ3=宮崎・小林)とかえむ(江村)とかがノーマークでいいパスをくれるので、自分は打ち切るだけだなというふうに思っています。シュートの部分は自信をもって打てているのですが、ディフェンスの部分で安定感がまだまだないなと思うので、ディフェンスの部分でも相手のいいところを消すだとか安定したプレーができるようにしていきたいなと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
来週からは去年から1部に入ってきた相手との戦いになります。データは少ないのですが練習試合は何回かしているので、相手のいいところを消しつつしっかり自分たちのバスケができるように楽しんでやっていきたいと思います。
F佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)
――試合を終えて
前半は結構相手に流れを持っていかれてしまったのですが、ちゃんと後半は自分たちのプレーができて、勝ち切ることができたので、まず良かったです。
――試合前に専修大をどんな相手だと認識していましたか
専修はオフボールのスクリーンとスリーポイントが多いチームだということが自分たちでミーティングをしてわかっていたことだったのですが、そこを試合中にアジャストできなかったのが反省点です。
――後半に入り、相手の合わせに対応しているように見えました。ハーフタイムでどんな話がありましたか。
試合前からもずっと言われていたのですが、スリーポイントを簡単に打たれないのと、ノーミドルで、インサイド側にドライブに行かれないように自分たちでディフェンスで仕向けることを意識して後半に入りました。
――個人としてディフェンスで意識していたことは
後半からベースライン側に行かせるように、自分で前半よりも相手を仕向けられるようにちゃんとミドル側を切って、プレッシャーをかけることができたかなと思います。
――リバウンドで意識していたことは
ディフェンスリバウンドは、まずボックスアウトをしっかりして、自分が取るというよりは、相手に取らせないようにするのと、オフェンスリバウンドは、他のチームに比べて自分たちは小さいので、飛び込みリバウンドを意識して、打った瞬間にボールに向かって飛び込むことを意識していました。
――次戦に向けて
前半からしっかり早稲田らしいプレーをして、自分も得点に絡めるように頑張りたいと思います。
F江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)
――今日の試合を振り返っていかがですか
チームとしてゲームの入りが良くなくて、向こうの攻めにアジャストしていたのですが、アジャストしすぎて自分がいつもやるべきこと、ミドルだったりボールマンプレッシャーだったりが徹底できていなくて、相手のリズムになってしまって、前半は特に相手が主導権を握ったゲームになってしまったところが反省点です。
――ミスマッチを突かれるポストプレイが多かったと思うのですが、どう話し合いましたか
ポストプレーのところは、早稲田は全体的に身長が大きい選手が少ないので、やりやってしまうと負けてしまう部分が多いと思うので、相手がトスアップした瞬間に離れて前に回ったり、ボディチェックを早めに入れて中に入れさせないようにしたりとか、真正面からポストアップと戦うというよりはそういう工夫をしながら皆で戦いました。
――相手の合わせに苦しめられました。ディフェンスで一番の反省点を教えてください
ボールマンプレッシャーと一体一でもう少し一人一人が責任をもって守らないと、誰かが抜かれてそこにいたときに合わせられてしまっていたので、もっと一体一をチーム全体として見直していきたいと思います。
――昨日の課題だった出だしは改善できていたのでしょうか
今回も出だしの部分は本当に良くなかったと思うので、火曜日の練習からもう一回、アップもゲームの入りも全員で気持ち引き締めてやるっていうのを意識していきたいと思います。
――後半に入り、相手のあわせに対応しているように見えました。ハーフでどんな話がありましたか
自分たちがやるべきこと、ボールマンプレッシャーだったりノーミドルだったり、そういう自分たちが今までやろうって言ってきたところをもう一回再確認を全員でして、ベースを強めよう、ディフェンスはアグレッシブにやりながら速攻で走るっていう流れに持っていこうと皆で話し合いました。
――チームとして良かったところを教えてください
チームの良かったところは、前半あのような形で終わってしまって、雰囲気が落ちてしまってもおかしくない状況だったのですが、そういうときこそ皆で話し合って後半やるぞっていう風にモチベーションを上げてやれたのと、それをちゃんとコートで表現出来たのが良かったと思います。
――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします
来週の2戦も勝たないといけない試合なので、今回の2試合は入りが良くなかったのでその入りを良くして圧倒的に勝てるように、来週も2勝してまた次に繋げられるように頑張ります。