3位決定戦で筑波大に敗戦

女子バスケットボール

 関東女子大学選手権(トーナメント)の最終日、早大は3位決定戦で筑波大と対戦した。試合の出だし、早大はディフェンスからの速攻で連続得点をして、13−0の大幅なリードを奪う。そのまま第1クオーター(Q)は17−10で終了。しかし第2Q、オフェンスが停滞して得点を伸ばすことができず、33−31と2点差まで縮められて試合を折り返した。第3Q以降も流れは変わらない。G江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)の得点で食い下がる場面も見られたが、逆転とまではいかず、60−71で敗れた。この結果、早大はトーナメントを第4位で終えた。

 

唯一の上級生としてチームを引っ張った中山

 出だしの主導権は早大が握った。G中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)がドライブからの得点で先制すると、その後も早大は6連続得点。開始5分で13−0の理想的な展開になると、そのまま先行リードを保ち17−10で第1Qが終了。しかし第2Qはオフェンスが停滞し、最初の5分間で決めたシュートは1本のみ。その間に点差を縮められて同点に追いつかれると、早大はタイムアウトを要求し、立て直しを図った。試合再開後は、F江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)の果敢なペネトレイトで流れをつなぎとめる。第2Q終盤はシーソゲームとなり、33−31で前半戦を終えた。

 第3Qは再び筑波大のペースで試合が進む。開始早々にスリーポイントシュートで逆転されると、その後も勢いに乗じて得点を重ねられ、早大は開始5分で10点差をつけられた。また、ここまで得点源となってきた江村が3つ目のファウルという厳しい状況に。C中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模)のバスケットカウントや江村のミドルシュートで応戦するが、42−56と14点差に広げられて第4Qへ。最終Qでは江村が個人で16得点を挙げて奮闘。一時4点差まで詰め寄る場面もあったが、逆転とまではいかなかった。最終スコア60−71で敗れた早大は、今大会を第4位で終えた。

 

4試合で132得点し得点王となった江村

 試合を振り返って、「早稲田らしさを出せる時間帯が少なかった」と江頭。ゲームの出だしではチームのバスケットができていただけに、後半戦が悔やまれた。「江村にだけボールを任せてしまった」(江頭)とあるように、相手にディフェンスの的を絞らせないバランスの良い攻撃が求められる結果となった。早大はトーナメントを第4位で終えたが、これはまだ1つ目の公式大会。これから関東女子大学新人戦や関東女子大学リーグ戦、全日本大学選手権と大規模な大会が続く。周りから応援される日本一のチームを目指す彼女たちの挑戦はこれからだ。

(記事 落合俊、写真 冷水睦実)

関東大学女子選手権 5月8日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

17 16 18 60
筑波大 10 21 25 15 71

◇早大スターティングメンバー◇
F#32江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)

C#22中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模) 

G#21 中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)

F#11佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)
G#23 江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)

大会結果

ベスト8賞 江村優有

得点王   江村優有(132点)

MIP賞  江村優有

コメント

F桂蘭主将(スポ4=愛知・桜花学園)

――試合を終えて

今日の試合は、出だしで勢いよく自分たちの良さを発揮できたのが良かったです。一方で、ミスが続いてしまった時に立て直せなくなり、相手のペースで試合を運ばれてしまったことが反省点です。大事な場面でのシュートを決め切ることなど、流れを引き寄せる力がもっと必要だと感じました。

――新チーム初の公式戦で4位という結果を振り返って

まずは最低ラインの目標であったベスト4を達成できたのは良かったです。しかし自分たちが目指しているのは日本一なので、現状に全く満足はしていません。今大会で通用した部分と課題点をチーム全員で整理し、共通理解を深めて、リーグ戦のために準備していきます。

――今のチームの課題と収穫

課題としては、個人の能力を発揮しきれていないことと、パックラインディフェンスの完成度がまだ低いということだと思います。誰が出ても早稲田のバスケを体現できるように個々のスキルを向上させるとともに、それをコートで最大限発揮できるようなチームをつくっていく必要があります。収穫としては、日を重ねるごとにコートとベンチの一体感が出てきて、早稲田の強みである「チーム力」の追求を表現できたことです。まだまだ足りない部分ではありますが、全員のバスケットにかける想いを再確認できた気がして、嬉しかったです。

――今後に向けて

今後はリーグ戦に向けて、先ほど話した課題点を修正するとともに、早稲田がやりたいバスケを具体的に追求していきます。まだ始まったばかりで伸び代だらけのチームなので、より多くの方々に応援していただけるような魅力あるチームとなれるよう、精進していきます。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

 

F江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)

――試合を終えて

今日の試合は早稲田らしさを出せる時間帯が少なかったと思います。みんなで守って、みんなで走って、みんなで点を取りに行くことがなかなかできていなかったのが反省点であり、負けた原因だと思います。勝てた試合だったと思うので今は悔しいという気持ちでいっぱいです。

――ご自身のプレーを振り返って

個人的には最後のフィニッシュの部分を決めきれずに自分のリズムを作り出せなかったのが1番の反省点です。大きい相手に対してのシュートセレクションや、どんな相手にもコンスタントに点を取れるシュート力が必要だと思いました。

――後半点差が離れた時にチームとしてうまくいかなかった点はありましたか

江村にだけボールを任せてしまったところです。もっと一人ひとりが攻め気をもって戦わないと1人の力だけでは勝てないと思います。まずはお互いを信じ合える関係作り、そして個々の力を伸ばしていく必要があると感じました。

――今大会で個人として収穫はありましたか

個人としての収穫はたくさんありました。チームの中で常に安定して点を取れるように、これからもっと練習して実力をつけていきます。

――今後に向けて

今大会はたくさんの応援ありがとうございました。この負けがきっと私たちを強くしてくれると思います。一人ひとりが感じた課題やこの屈辱を忘れることなく、次は新人戦に向けて、毎日ひたむきに頑張ります。見ている人がワクワクして、応援したくなるようなバスケットとは何かを見つめ直し、みんなで一丸となって1歩ずつ成長していきます。これからも応援のほどよろしくお願いします。

 

F佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)

――試合を終えて

自分の実力不足を実感した試合でした。 なかなか自分の得意なプレー(ドライブ)を出すことが出来ず悔しい気持ちが大きいです。

――大学初の大会で4位という結果について

チームの目標が日本一なので、4位という結果はとても悔しいです。

――ご自身のプレーを振り返って

ディフェンスでは、ボールマンプレッシャーに力を入れてやりました。守れるときと守れてないときがあるので、毎回しっかり自分のマークマンを止めれるように頑張りたいです。ボールマン以外のディフェンスがまだまだ下手くそなのでもっと練習を重ねていきたいと思います。

――今後に向けて

オフェンスではスリーポイントの確率を上げることと、ドライブの精度を上げること、ディフェンスでは、もっとオフェンスとの間合いをつめてつききれるように練習をして、チームの勝利にもっともっと貢献できるように頑張ります。