松蔭大との接戦を制し、ベスト4入りを決める!

女子バスケットボール

 関東大学女子選手権(トーナメント)も3試合目に突入した。今日の相手はF桂蘭主将(スポ4=愛知・桜花学園)が「スリーポイントを思いっきり打ってきたりすごく速いバスケをしたりするチーム」と評する松蔭大。試合序盤から両チーム流れを引き渡さず拮抗(きっこう)した展開となる。そんな中、早大はこの日50点奪取の活躍ぶりを見せたG江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)を中心に点数を重ねていく。シーソーゲームを制し90-85で勝利、準決勝に駒を進めた。

 

レイアップに行く江村。個人で50得点を挙げた

 試合開始直後はC中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模)の「逆ミスマッチだったので中のプレーを狙った」(中野)というオフェンスリバウンドや江村のバスケットカウントで9-2と点数を伸ばす。しかし、相手の3連続得点をきっかけに次々とスリーポイントやファウルからのフリースローを許してしまい、逆転された。しかし早大は「得点を取ることが自分の仕事」と語る江村が得点を奪い、なんとか食い下がる。25-26で第2Qに入ると、アグレッシブなプレーで連続得点をあげるものの、相手からの猛攻に遭い、すかさずタイムアウト。そこから約3分、両者ともに堅守が光り、こう着状態となる。均衡を破ったのはやはり江村。スティールからミドルシュートを沈めると、その後は中野やF佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)の懸命なプレーで41-41と、同点で前半を折り返した。

 「どんどん攻めていこう」(江村)と臨んだ後半、待望の合わせのプレー、江村の連続スリーポイントが決まると、佐藤のスティールから江村が速攻を決め切りチームの熱量は最高潮に。松蔭大はたまらずタイムアウトを取るも、F江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)がスティールから自分で運びレイアップ。点差をこの試合最大の12点まで広げる。しかし、68-58で迎えた第4Q、相手の連続スリーポイントで1点差まで詰め寄られる。試合のペースをつかまれるかといったところだが、佐藤がバスケットカウントを奪い、流れを手放さない。その後は互いに譲らず、激しい点の応酬が繰り広げられる。3点リードでラスト1分に突入した早大は意地を見せ連続得点。90-85で勝利を収めた。

 

堂々のプレーを見せたルーキー佐藤

 ベスト4進出を決めた早大は、次戦、昨年度の女王である東京医療保健大に挑む。同校は昨年のリーグ戦、インカレで敗れている因縁の相手だ。トーナメントが開幕してからの3試合、選手たちは試合後のインタビューにおいてそれぞれ未来を見据えた課題を口にしていた。チームは、自分たちのバスケットを表現するために、彼女たちが目指す姿を『追求』して進み続けていく。

(記事 宮島真白、写真 大幡拓登、冷水睦実)

関東大学女子選手権 5月6日(vs松蔭大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

25 16 27 22 90
松蔭大 26 15 17 27 85

◇早大スターティングメンバー◇
F#32江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)

C#22中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模) 

G#21 中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)

F#11佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)
G#23 江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)

コメント

G江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)

――試合を終えて率直な感想を聞かせてください

まずベスト4に入れたことは良かったと思います。ただ今日の試合は課題がたくさん残る試合だったと思うので、明日に向けてこの課題を修正して活かしていきたいです。

――具体的に課題とはどういったところでしょうか

相手はスリーポイントが多くそこからのドライブも多いチームで、多くのスリーポイントシュートを決められてしまいました。またノーミドルを徹底しようとしたのですが、ミドルライン側からドライブされることが多かったように思います。あとはリバウンドを取られ過ぎてしまったのも課題なので、しっかりとこれらを修正していきたいです。

――前半あまりうまくいかない時間も多かったと思います

チームとしては、スリーポイントを決めることなど前半から良い雰囲気で声かけをしていたのですが、プレーでなかなか示すことができなかったというのはやはり課題かなと思います。個人としては、ガードである自分は得点を取ることが仕事だと思っているので、外してもシュートを打ち続けることを意識していました。

――ハーフタイムにはどんな話がありましたか

前半同点だったのですが、ここからしっかりとディフェンスで受け身にならずに粘って、逆にどんどん攻めていこうという話をしました。

――苦しい時間の中でも自分で点を取りに行く姿勢が目立ちました

試合に出ている以上、得点を取ることが自分の仕事だと思っています。ただ、点を取るだけではなくディフェンスもしっかりしていないと勝てないので、ディフェンスからオフェンスへの流れを意識してプレーしていました。

――次戦への意気込みを聞かせてください

今日のゲームは個人的に、大事な場面でのターンオーバーが多かったように思います。シュートが打てていてもターンオーバーが多いと結局帳消しになってしまうので、まずはそういったミスを減らしていくことを意識したいです。またチームで決めた、スリーポイントを止めることやノーミドル、ボックスアウトし切るというようなルールをしっかりと徹底できるように、準備していきたいと思います。

 

中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模)

――ご自身の好プレーがたくさんあったように思います。率直な今の気持ちは

いや、そんなに良くなかったです(笑)。今日は完全に逆ミスマッチで、ドライブがくることも分かっていたけれど、止められなかったところやリバウンドも絡めないことが多かったところがだめでした。オフェンスは江村さんに頼りすぎてしまったので、もっと(ボールを)受けて合わせも作っていきたいと思いました。

――確かに江村選手がボールを持っている時間が長かったように思います。どんな話が出ましたか

今日はウイングでディナイを張っていて誰も受けれなかったので、アイカットでしっかり押し込んでからもらいにいくということと、私もいつも下にいるのでとりあえずハイポストに受けに行くとか違う展開を作りました。ハイポストはうまくいったのでよかったです。

――今日頑張ろうと思っていたことを教えてください

逆ミスマッチだったので中のプレーです。あと、外からダイブしてズレを作ること、ディフェンスです。

――相手の嫌だったところは

ドライブです。

――ベンチから一線が前に出るよう指示する声が聞こえました

スリーを守れるのは一線だけだけど、ドライブは助けてもらえるので。でもドライブも膨らませなければいけないのに、ズバッといかれてしまったので嫌でした。

――ファウルがかさんでいました

仕方がない部分もあったので。みんなで切り替えて声出して手を上げようと話していました。

――明日への意気込み

今日と真逆で留学生がいるチームなので、しっかりフルフロントして前を守ることと、リバウンドも前回やられているのでボックスアウトで上に押し出すのか下に押し出すのか区別してやっていきたいです。