あと一歩届かず東京医療保健大に敗戦 早大は3位決定戦へ

女子バスケットボール

 前日の試合で勝利を収め、悲願のベスト4入りを果たしたバスケットボール女子部。準決勝では、全日本大学選手権(インカレ)で5連覇を目指す東京医療保健大と対戦した。第1クオーター(Q)から、高さのある留学生選手にインサイドで得点を奪われ、追いかける展開となった。第2Q以降はディフェンスからリズムをつかみ、徐々に追い上げを見せる。第4Q中盤まで12点ビハインドで食らいついた。しかし、ここで3本のスリーポイントを決められ、一気に離された。最後までゴールを狙い続けたが、そのまま追いつくことはできず、最終スコア76−96で敗戦。次戦は12月11日、3位決定戦で愛知学泉大と対戦する。

 試合の出だしは、G江村優有(スポ1=愛知・桜花学園)の1対1を起点にオフェンスを組み立てて得点を重ねていく。またディフェンスリバウンドも確実に保持して、拮抗(きっこう)した展開が続いた。しかし東京医療保健大が強みとするディフェンスから速攻のかたちが徐々に増えていき、インサイドでも留学生選手に得点を奪われた。少しずつ点差が離れ、15−31で第1Qを終えた。第2Q、早大はディフェンスから試合を立て直し、東京医療保健大にペースを握らせない。オフェンスではGフェスターガードヤヤ(スポ2=宮崎・小林)のドライブとF今井美沙樹(商4=山梨・富士学苑)のスリーポイントが光った。またリバウンドでもG中山桂(スポ2=愛知・桜花学園)が奮闘した。早大がディフェンスからペースを握り、7点ビハインドまで詰め寄って試合を折り返した。

スリーポイントを狙う今井

 第3Qは両チームが得点を取り合う展開で始まった。G神山夢来主将(スポ4=埼玉栄)のスリーポイント、C中野雛菜(スポ1=神奈川・東海大相模)とヤヤのドライブなどで得点を重ねる。しかし後半にかけてシュート精度が落ちると、ペースは相手に傾き始めた。東京医療保健大はインサイドを使って着実に得点を伸ばしていく。対する早大もG河村くるみ(教4=神奈川・座間)やC大原沙織(スポ4=東京成徳高)がルーズボールで粘りを見せ、テンポアップした東京医療保健大に食らいついて第4Qに繋いだ。最終クオーターで先手を打ったのは早大だった。大原が繋いだリバウンドから幸先良くヤヤがスリーポイントを決めると、その後も江村とヤヤがオフェンスで躍動。第4Q開始時点の19点差を、5分で12点差まで縮めた。しかし、ここで東京医療保健大に3本のスリーポイントを沈められ、勢いが断ち切られた。江村もスリーポイントを1本返したが、逆転の狼煙とはならなかった。最後までリングを狙い続けたが、あと一歩届かず。最終スコア76−96で敗れた。

レイアップに向かうヤヤ

 昨年の女王を相手に、ディフェンスやリバウンドなど泥臭い部分でかなり粘った戦いができていた。ヤヤは「走るというところとルーズボールは明日にも繋げられる」と振り返った。また我慢の時間帯には、何度もコート上で集まって声をかけ合う4年生の姿が見られた。4年生とプレーできる試合も残すは3位決定戦のみ。「本当に楽しんで今までやってきたことを全て出し切ります!」(ヤヤ)。有終の美を飾る準備は万全だ。

円陣を組んで話し合う選手たち

(記事 落合俊、写真 冷水睦実)

第73回全日本大学選手権 12月10日 (vs東京医療保健大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

15 21 17 23 76
東京医療保健大 31 18 23 24 96

◇早大スターティングメンバー◇
G#11 神山夢来主将(スポ4=埼玉栄)

C#7 大原沙織(スポ4=東京成徳高)

F#34 今井美沙樹(商4=山梨・富士学苑)

G#3 フェスターガードヤヤ(スポ2=宮崎・小林)

G#23 江村優有(スポ1=愛知・桜花学園)

コメント

フェスターガードヤヤ(スポ2=宮崎・小林)

――試合を振り返っていかがでしたか

私自身のシュートがなかなか入らず、決めたかったなという悔しさが残りました。

――得点が伸びない時間帯もありました。その時の心境を教えてください

必ずアップダウンがくるから、我慢すれば大丈夫だという気持ちで戦いました。

――相手のディフェンスはいかがでしたか

やはり(サイズが)大きいので、いつものシュートではないシュートを打ってしまった場面がありました。

――明日に繋がる部分はありましたか

走るというところとルーズボールは明日にも繋げられるようなかたちで終われたなと思います。

――最終戦に向けて、意気込みをお願いします

4年生とできる最後の機会なので、本当に楽しんで今までやってきたことを全て出し切ります!