【連載】インカレ直前特集 内山未悠主将×細貝野乃花副将×澁谷咲月

女子バスケットボール

 第2回を飾るのは、今年のチームを引っ張るフォワードの3人だ。主将としてプレーでも声でもチームを牽引する内山未悠主将(社4=愛知・桜花学園)。今年の関東大学女子選手権(トーナメント)、関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)でスリーポイント王に輝き、どこからでも入るシュートが魅力的な細貝野乃花副将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)。チームのために常に献身的なプレーをし、早稲田に勢いをもたらす澁谷咲月(スポ4=大阪薫英女学院)。1年間このチームの中心でプレーを続けてきた3人に、大学生活最後の大会であるインカレにむけての思いを伺った。

※この取材は12月3日に行われたものです。

細貝

『インカレにつながるリーグ戦だった』(細貝)

――リーグ戦を振り返っていかがですか

内山 振り返ると、私的には例年と比べて長かったなという印象があります。リーグ戦は2ヶ月間で他の大会と比べたら長いけど、毎年意外とあっという間だったなという感想でした。でも今年はそうではなくて、いい意味でも悪い意味でも、いろんなことがあったからこそ、長かったのかなと感じました。結果は全然納得のいくものではなく、自分たちが目指していた結果やバスケットができなかったのですが、その分やはり強い相手をはじめとしていろんな相手と戦って、自分たちの伸び代やまだまだ改善できる点など、インカレにむけての良い材料というのは得ることができたリーグだったと思います

細貝 今年は去年とは違って、台風の影響だったりとかで不規則な状態で試合が進んでいって、空き週がさらに長くなったりしたのですが、そういう面ではモチベーションの作り方が難しかったなというのを個人的には思っています。今振り返ったら、もっと絶対あの空き週を有意義に過ごせたのではないかと思っていて、試合が詰まっている分、空き週の使い方が大事だったと感じました。試合については、不規則だったからこそ、1試合やってその次またすぐ相手が変わって、もう一回同じ相手に戻るというのが続いたり、1週間、2週間で何試合もしなければならなかったりで、身体的にはキツかったと感じました。たくさん試合ができるという部分ではすごくうれしかったし、楽しかったというのもありますが、勝ちきれなかったというのはすごく悔しかったなと思います。ムウ(内山)も言っていたと思うのですが、いい意味でも悪い意味でもいろんなことに気がつけた2ヶ月間だったと思っています。インカレが来週から始まりますが、そこにつながる2ヶ月間で、絶対この経験をつなげていきたいと思います。

澁谷 自分はムウとは違って、終わってみれば短かったな、一瞬で過ぎちゃったなというのが感想です。試合を通して後半になるにつれて、強いチームと戦っていく中で、課題というのが目に見えてきて、それがあったからこそ、インカレに向けてのこの期間がすごく充実したものになっているかなというのが今感じることです。リーグ戦でメンバーも途中で変わることがあって、チーム的にもこの2ヶ月間で状況がすごく変わっていきました。そこの面に対して完璧には対応できなかったかもしれないけれど、状況によってしっかり対応して全員で戦い切れたかなというのはすごく思っています。ウタ(細貝)も言っていたように、この2ヶ月間がインカレにつながるものになっているのではないかなと思います。

 

――印象に残っている試合などはありますか

内山 私的には、リーグの1試合目の桐蔭横浜戦です。長いリーグが始まる時に、1試合目というのは、自分たちも公式戦で初めて戦う相手だったので、リーグの出だしとしてすごく大事でした。自分的にもいい調子で入れたというのは、この2ヶ月間のリーグを個人的に勢いづける試合になったと思います。

澁谷 強いて言うなら、筑波の2戦目です。1戦目は延長で負けてしまって、2戦目となった時に、ベンチも含めコート内の選手も全員で戦えたというのが、コートに立っていてすごく感じられました。すごくあの試合は楽しかったです。

細貝 あまりこれといった試合はなくてさっちゃん(澁谷)と似ているのですが、筑波の1戦目で7番のさおりん(C大原咲織、スポ2=東京成徳大)も怪我をしてしまって、チーム的にも下向きの雰囲気があったのですが、2戦目を全員で戦おうというムードで、ビデオを見返してもいいプレーはたくさんあったので、リーグ戦を通して印象に残っています。

――リーグ戦で見つかった課題というのは何ですか

澁谷 ありまくりやろ(笑)。

内山 大きいのがやはりリバウンドのところで、去年と比べても数値的にも明確に出ているのですが、リバウンドの本数がまず取れていないというところです。ディフェンスでしっかりボックスアウトをして取り切るということや、オフェンスでもリバウンドに入ってセカンドチャンスを増やすということがまだまだ足りなかったです。またオフェンスの面では、アコ(C中田珠未、スポ4=東京・明星学園)が入ったり抜けたりして、メンバーも変わっていく中で、オフェンスのタイミングだったり、どうやってどこで攻めるのかということだったりを、みんなのいいところがもっと噛み合えばうまくいくのではないかというところがたくさんあったので、そこはリーグを通して得た課題だったかなと思います。

細貝、澁谷 同じです。

――今年のチームの雰囲気はいかがですか

内山 なんだろうね。自由(笑)。自由というか自立しているというか、下級生を含めてそれぞれが自分の考えを持っていたりとか、自分でしっかり行動できたりするところが、時には自由に見えたり、ある意味では自立しているように見えたりするなというのが今年のチームの印象です。

 

――同期からみた今年のキャプテンの印象はどうですか

澁谷 しっかりしてる。責任感が強い。

細貝 うん、うん(笑)。

内山 1つ!1つ(言って)!

細貝 うーん、かわいい?

内山 ありがとうございまーす(笑)。っしゃ!

 

――自分の強みはなんだと思いますか

澁谷 自分で言うのもあれですが、チームのために体を張り続けられるところです。

細貝 やっぱりシュートかなって思います。

内山 私は表裏一体なのですが、突出したところがない部分だと思っています。いろんなことができるオールラウンダー的な部分があるからこそ、守りづらいプレーヤーなのかなと思います。

澁谷

『早稲田に来て良かった』(澁谷)

――ここからはプライベートな部分についてお聞きします。まずは他己紹介をしてください

内山 じゃあ細貝さんいきまーす(笑)。私にはないものをたくさん持っているんですよ。バスケ面でも、それ以外の性格的な面でもそうなのですが、本当に正反対で、メンタルも強いし、直接自分の思いを相手に伝えられるし、人一倍勝ちたい思いが強くて、それをプレーや言動行動でしっかり表現できる人です。バスケ面でも、シュートは本当にチーム1だと思うし、ゲームの状況も読めていて、今ここで負けているとか、こういう流れになっていると言うのも、意外とわかっているなと思います。

全員 意外と(笑)。

内山 そのことについてプレー中は話せてなかったので、そこを共有できてなかったというのがリーグ戦でわかったことなのですが、野乃花はそういうのをしっかりわかっていて、余裕があるというところをすごく私も尊敬してます。でも、かまちょなところもあって(笑)。最近出てきたんですけど、あの、あるね。

 

細貝 ないね。

内山 あるんですよ、そういうところが。ギャップ萌えだね。あとは、さっきも言ったんですけど、めちゃめちゃ自立してる。全部一人でできるんですよ。生活面とかも、自分で決めて、全部行動できるのはすごいなと思います。行動力がすごい。

澁谷 去年も言ってた。1年生のときからずっと言ってるよね。

内山 自転車でどこでも行っちゃうし、

細貝 去年もでた(笑)。

内山 それも出た?出てないやつないのかな。ウサギ飼っちゃったりとか。

澁谷 それも出た(笑)。

内山 変わってないなー。あとある?

澁谷 うちも野乃花は自分に持ってないものを持ってるからうらやましい。

細貝 そんなそんな(笑)。

 

――澁谷選手についてはいかがですか

細貝 さっちゃんには、去年も言ったよね。第一印象はバスパンが短い(笑)。共通して、この子はバスパンが短い子っていうふうに覚えられると思うんですけど、それはもうチャームポイント。かつかわいい、スタイルいい。さっちゃんのプレーは生で見た方が凄さが伝わるなというふうに思っていて、自分はさっちゃんみたいなプレーはできないし、ザ・シュートっていうみたいに偏ってるから、自分からしたらすごいないものを持っていてうらやましいなと思っています。本当にさっちゃんも自分で言ってたけど、体を張ってということを表現できるっていうのは強みだなと思います。かつかわいいしねー。試合中の写真とかすごいかわいくて(笑)。

澁谷 事故写ばっかー。

細貝 たまにある、たまに。

内山 (見つけると)うれしくなるよね(笑)。

細貝 よっしゃってね(笑)。バスケに対しての思いは本当に熱いなと思っていて、自分の気づいていなかったところを気づいていたりとか、そういう考えがあったんだというようにはっとさせられたりとか、話していてよく思います。あと、足が早い。攻守の切り替えがすごい早いから、普通に、置いてかれる(笑)。本当に生で見てほしいなとすごく感じます。あと何かありますか?

内山 私は普段からも思っていたのですが、去年からずっと一緒にスターターで出てる時に感じてたのは、すごく思いやりがすごいなと思います。それはコート外でもそうなのですが、コート内でも同じで、一緒にスリーメン走ってる時にちょっと目を合わせるだけで、こう動こうというのを感じてくれるし、こっちも感じようと思うし、そういう繋がりの部分がすごいなと思うから、そういう力は今のチームに必要だなと思うので、インカレでその力を発揮してほしいなと思います。

――内山選手についてはいかがですか

澁谷 ムウはさっきも言ったのですが、責任感が強いというのをリーグを通して感じたし、一人一人のことを考えられる。話しててもホンマにそう思ってくれてるんだなと心から感じられるし、コートの中でもムウがいる安心感というのがすごくあります。スプリングキャンプの時に、ムウは怪我でずっとベンチで、野々花と私がずっと出ていたのですが。

細貝 そんな時もあったね。全然覚えてないな、ヤバイな。

澁谷 去年はずっと一緒に出てたからこそ、ポッカリ空いた穴じゃないですけど、ムウがいてくれないとなというのはすごく感じていました。あと、かわいい(笑)。ムウこそギャップがあるかなと思う。すごい、面白いこともできるし(笑)。

細貝 なんか真面目なんだけど、面白いこともするし、面白くしようとして面白くしてるわけじゃないから。

澁谷 バスケ面でもオールラウンダーだし、プライベートでもオールラウンダー(笑)。頭も良いし、英語もしゃべれるやん?本当になんでもできて器用やなってすごいうらやましい。

 

内山 めっちゃうれしいなあ、これ。

澁谷 あと体が綺麗(笑)。スタイルがすごいし、筋肉がすごい!かな。あと何かある?

細貝 さっちゃんも気遣いとかコミュニケーションのこと言っていたのですが、下級生とのコミュニケーションをよくとっている印象があって、その取り方がすごいうまいなと思います。相談しやすい、下級生から見ても話やすい存在なのかなとこの1年で思いました。

 

――4年生でプライベートで遊びに行きますか

澁谷 私はしないな。

細貝 なくない?

内山 ないな。

澁谷 オフの日はないな。というか逆にみんな会ってるの?

内山 2年生とかは結構会ってるんじゃない?

細貝 ナル(G安藤友里恵、スポ4=愛知・西春)とグリ(G岩田千夏子、社4=岡山・明誠学院)とかは結構会ってるかも。

 

内山、澁谷 確かに。

細貝 でも最近聞かない(笑)。卒論とか教習とかみんないろんなものに追われてるからね。

澁谷 それぞれだね。

 

――早稲田を目指したきっかけは何ですか。澁谷選手は中村選手と中田選手がいたから早稲田を選んだというのは本当ですか

澁谷 本当です。アンダーで二人とプレーして、大学を決めるとなった時に、親から早稲田をすごく勧められていて、でも私は頭の面でも無理やと思っていたから(笑)。ちょっと嫌だとは言っていて、でもバスケを続けたいと思っていて、関西の大学は考えていませんでした。大学に目を向けた時にハク(中村)とアコ(中田)が早稲田に行くと聞いて、自分も一緒にまたプレーしたいと思っていたので、早稲田に行きたいとそこで強く思って、受けさせてもらいました。あの二人がいなかったら、自分は早稲田に行こうとは思ってないです。

内山 私は高校3年間ほとんど試合に出られていなくって、バスケも嫌いになっていたし、続けたいという気持ちもあんまりなかったです。でも、高校的にそこから一般入試というのは環境的に無理だったので、そこはバスケを使っていくしかなかったのですが、そこでバスケ抜きで大学を考えた時に、姉がすでに早稲田に入っていて、学校の良さだったり、規模の大きさだったり、いろんな人がいるという点で、早稲田はすごいいいよと勧められていたので、そこで早稲田いいなと思いました。また、桂葵さん(平28卒)の代の試合を見たことがあって、その試合を見た時に、ここに入りたいと思いました。やはり、魅せるバスケットに魅了されたのが大きいのです。この中でプレーしたいし、この人たちとバスケしたいと思って、その時はバスケが嫌いになっていたことより憧れが大きかったので、ここに入りました。

細貝 自分は小学校の時に、有名人の出身が早稲田大学という人が多くて、かっこいいな、いいな、早稲田入りたいなと小学校1、2年生の時にお母さんに言っていたのが始まりで、まあ頑張って入ったらいいんじゃないというふうに言われていました。今振り返ってみると、すごい不思議な感じなのですが、有言実行したと思います。高校生の時に、本当にバスケが大好きですごく楽しくて、もっと上でやりたい、強いところで頑張りたいと思った時に、大学の中だったら、早稲田ともう一つに絞っていたのですが、いろんなことを考えて、早稲田に入りました。

――最近のマイブームは何ですか

細貝 あるある!整骨院に行った後に、ハクとかアコとかと行く時間が一緒になったらそのあと吉祥寺でカレー食べたり、吉祥寺散策したりとか。もともとカレー部というのがあるんですけど、最近カレー部始動し始めています(笑)。

――カレー部というのはその3人ですか

細貝 元々は違くて、トレーナーのカコ(深川悠佳、スポ4=福岡・修猷館)と自分が結構カレーが大好きで、お互いカレーの写真を「これ行こう」と見せ合って、一緒に行ったりとか。一人暮らしの子たちと早稲田の近くのカレー屋さん行ったり、他のカレー屋さんに行ったりとか、そこがきっかけです(笑)。

澁谷 自分は車校に行く(笑)。今車校通ってるんですけど、運転がすごい楽しくて。早く乗りたいなと思っています。

内山 マイブームではないけど、習慣的になっているのは、好きな時に好きなものを食べること。リーグ中に色々なプレッシャーとかストレスとかだと思うんですけど、全然食べれなかったので、体重とかも落ちて体調もあまり良くなくて。なのでリーグ終わって、一旦好きな時に好きなものだけを食べようと考えて、本当に不摂生なんですけど、それをやっていると食べるのも好きになってきたし、自分の中でやってよかったなと思っているので今も続けています(笑)。

――具体的に何を食べていたのですか

内山 本当に何でもです。甘いものも好きなので、ちょっとお腹空いたなというときにチョコ食べたりとか。それだけでも体重も増えて動きやすくなってきたし、あとはお米が嫌いなのでパンとかスパゲッティとかを食べたり。あとはお寿司が大好きなんですよ。

細貝、澁谷 お米嫌いなのに(笑)?

内山  魚が好きなのかな(笑)。だからお寿司とか好きなものを食べたいなと思ったときに食べる!さっきから同じことしか言ってない(笑)。

――増税前に爆買いしたものはありますか

内山 増税前にバッシュ買っておこうと思ってバッシュ買いました。

細貝 していないけど、台風の前なら買い貯めしたかも。

内山 そうだね、大事(笑)。

――プライベート最後の質問に入ります。4年間の大学生活を振り返っていかがでしたか

澁谷 秒(笑)。

内山 まじでわかる。

澁谷 早稲田に来て良かったなとすごい思います。タマ(中田)とハクだけではなくて、ウタやったりムウやったり、他の同期ともそうやし、後輩や卒業していった先輩方もそうやし、OG、OBの方と出会えたことが自分の中で財産になっているなと思っています。あとはワセダはバスケだけではなくて他の競技もすごい強くて、そういう人たちを見ていたら自分も刺激を受けました。この4年間の中で人とのつながりができたというのはすごい良かったなと思います。

細貝 自分も教職を取っていたので色々な人と仲良くなれたし、スポ科だけではなく違う学部の人たちともつながりができたのは良かったなと思いました。他競技が強いという面ではお互い相乗効果も生まれるし、何かあったときに誰かに相談したら違う視点で返ってくるので、色々な人がいて色々な意見があって早稲田の良いところだと感じたし、早稲田ではなかったら経験できないこともたくさんさせてもらったので、早稲田で本当によかったなと思います。

内山 私も2人と一緒で早稲田で本当に良かったなと思えた4年間で、自分の視野を何千倍、何万倍と広げてくれた4年間だったなと思います。人の出会いもこれまでの人生の中で一番多かったし、自分的にも大学生活とか部活とか就活とか全部通して自分の可能性を見ることができて、だからこそ、これからがすごい楽しみになった大学生活だったなと思いました。

内山

『今まで関わってくれた全ての人に感謝を伝えて、感動や笑顔を与えたい』(内山)

――ここからはインカレに向けて伺います。まずインカレの目標をチームと個人で教えてください

内山 チームとしては日本一になることです。個人的には、バスケ人生の集大成になるので、今まで関わってくれた全ての人に感謝を伝えて、感動や笑顔を与えたいというのが自分としての目標です。

細貝 この一年間もインカレ優勝を目標に掲げてやってきたので、優勝することがチームとして達成したい目標だと思っています。個人としては、試合の結果がどうであれ、あとあと後悔しないように、40分間で全てを出し切れるような試合内容にしたいなと思っています。

澁谷 チームでは優勝。絶対にこのチームで勝ちたいので、優勝しかないなと思っています。個人的には一試合一試合楽しむという事が目標です。

――現在強化していることはありますか

内山 チームではリーグで得た課題とか材料をひとつひとつ克服しようと、練習だったり練習試合を通して色々話しながらやっています。個人的には、リーグを通してチームのつながりというかコート内外でのコミュニケーションが足りないし、かつ本当に大事なところだったんだなと気づけたので、それを日々行動に移していこうと、同期や後輩、スタッフとしっかりしゃべっていくというのをやっています。

細貝 チームとしてはムウが言ってくれたことと同じです。個人としてはさっきの話ともつながるんですけど、4年間で最後なので本当に後悔したくないというのがあるので、インカレまでにシュートやディフェンスリバウンド、ボックスアウトに関しては絶対の自信をもって、何があっても大丈夫という状態で臨みたいと思っています。プレーひとつひとつの魂を込めて取り組みたいなと頑張っています。

澁谷 個人としては、「一刻一秒命を張る」ということです。高校のときの弾幕の言葉なんですけど、自分のプレーにすごいイコールしている言葉だなと思っています。シーズンインしてからずっとドライブ面とかも自分の中でこだわって練習してきたし、リーグではそれが出せなかったのでインカレではそれが出せるように強気で頑張ります。

――今大会でのキーマンはどなたになるでしょうか

細貝 リーグ戦で試合に出るのは4年生とか3年生が多いんですけど、2年生のレン(今井美沙樹、商2=山梨・富士学苑)とかが出てきたタイミングでチームの波を変えるような働きをしてくれました。2年生のチームを活気づけるようなプレーにリーグ戦では助けられたことが多かったです。4年生はもちろんチームを引っ張っていかなければいけない大事な存在だと思うんですけど、流れを変えるとかそういう意味で言ったら控えで出てきた2年生とか下級生の存在がインカレでも大事になってくるし、武器になるかなと思っています。

澁谷 うちは全員かなと思っています。4年生がやるのは当たり前なんですけど、個々として役割があってそれを発揮してこその早稲田の最大の力が出ると思うので、キーマンは全員かなと思っています。

内山 私はキーマンというか、一緒に頑張りたいのは咲月で、去年もずっと一緒に出ていたというのもあるし、今年のリーグで咲月の良さを出したいところが出せなかったところがたくさんありました。それを私もフォローしてあげられなかった部分もあったし、最後なので咲月の良さが存分に出るような大会にはなってほしいなとは思っています。まだどういうメンバー構成で出るかも決まっていないですけど、途中から出てきたときとかに、4年生の覇気あるプレーというのは、チームを鼓舞すると思うし、一緒に出る4年生としても刺激を受けると思うから、キーマンというか爆発してほしいなという思いがあります。

――ご自身のアピールポイントはどこですか

細貝 関東だけではなくて、日本の強いチームがたくさんあると思うんですけど、個人としてどこにもシュート力では負けたくないと思っています。インカレに向けてあと一週間で、そこにピークをどれだけ合わせられるかが大事になってくると思うので、命かけて魂込めて頑張りたいなと思います。

内山 私はプレー面ではドライブだと思っていて、自分はセンターにつかれることも多くて、その中でスピードとかギャップを生かしてドライブに行くというのはチームにもいい流れを与えられるかなと思っています。もう一つは今強化している部分と言ったところなんですけど、コート内外でつながることは短い大会期間で大事になってくると思うので、声とつながりも頑張っていきたいと思います。

澁谷 自分の強みとして体を張り続けるところと自分で言っているので、リバウンドのところだったり、走るところ、ディフェンスのところを一番は見てほしいです。あとドライブを今シーズンずっとやってきたので、そこを見てください。

――4年間の集大成ですが、どのような思いをかけて臨みますか

内山 私はこれまでずっと応援してくれた家族であったりとか、関わってくれた人に感謝を伝えられるような大会にしたいです。直接伝えたり、自分のプレーで表現したりするというのがこの大会でやっていきたいことかなと思います。

細貝 去年とかリーグで優勝したけど、インカレで勝てないと、4年生もそうだしチーム全体としてあそこまで落ち込んでしまうんだなと思いました。勝つことがすべてではないけど、勝つとみんなの顔も明るくなるし、インカレ優勝を掲げているからには勝ちに行きたいなと思っています。自分自身が上手くいく、いかないはどうであれ、4年生としてチームを引っ張ったり、試合に出ているからこそコートに立っている人たちを鼓舞したり自覚を持ってやりたいなと思っているので、勝ちに行きたいです。

澁谷 自分はこのチームが大好きだからこそ本当に勝ちたいし、それを支えてくれている周りの人たちに感謝を伝えるためにも、言葉やコートの中でのプレーで表現していきたいなと思います。

――最後の下級生の皆さんに向けてメッセージをお願いします

内山 インカレで言うと、自分たちも1、2、3年生のときに先輩に引っ張っていってもらって大舞台を経験させてもらって、それが今の自分にもつながっていると思います。下級生にはもちろん勝利やプレーにこだわってほしいんですけど、第一に楽しんで思い切りやってもらいたいです。試合に出れる下級生も限られてしまうかもしれないけど、試合に出るだけではなくて、他のところでチームに貢献するところや声を出すところからも思い切り楽しんでやってもらいたいと思います。あとは感謝を伝えたいです。私もキャプテンになって今シーズンやって、足りないところとか4年生がバラバラになってしまったときとかもあったんですけど、それでも下級生が何かしようとやってくれて、たくさん支えられた1年だったので、後輩に感謝の気持ちも込めて勝ちに行きたいなと思います。

細貝 勝ち負けとか4年生が背負うものとかたくさんあると思うので、そこは下級生は気にせず思い切ってやってほしいなと思います。あとは、この1、2、3年生それぞれの経験は自分が4年生になったときに絶対生きると思うので、この期間をすごい大事にしてほしいです。自分がその時どういう気持ちで練習していたかとか、色々な思いを周りと共有して、コミュニケーションを取ることを大事にして、あと少しなので後悔がないように、一緒に頑張って行けたらいいなと思います。

澁谷 自分たちは4年間最後の大会だけど、各学年も今シーズンの集大成になると思います。緊張とか色々あると思うけど、まずは目の前の試合一試合一試合を楽しんでほしいです。あと今下級生に思うのは一緒に戦おうという強い気持ちですね。

――ありがとうございました!

(取材・編集 内海日和、阿部かれん)

最後まで絶対にあきらめないプレーに期待です!

◆内山未悠(うちやま・みゆ)(※写真左)

1997(平9)年12月19日生まれ。173センチ。愛知・桜花学園高出身。社会科学部4年。バスケも私生活もマルチに何でもこなすオールラウンダー。人一倍責任感が強く苦しんだ1年間でしたが、最後は笑顔のインカレになってほしいですね!

◆細貝野乃花(ほそかい・ののか)(※写真中央)

1997(平9)年8月26日生まれ。167センチ。愛媛・聖カタリナ女高出身。スポーツ科学部4年。他を寄せ付けないほど確率の高いシュートは、間違いなく大学No.1。重要な場面でも落ち着いて決め、何度もチームを窮地から救ってきました。インカレでもその芸術的なシュートで会場を沸かせます!

◆澁谷咲月(しぶや・さつき)(※写真右)

1998(平10)年2月8日生まれ。168センチ。大阪薫英女学院高出身。スポーツ科学部4年。リバウンドやルーズボールなどに誰よりも必死に食らいついていく澁谷選手。ガッツあるプレーとその後にこぼれる笑顔とのギャップに会場中が魅了されるはずです。その姿をぜひ生でご覧ください!