関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)2戦目。連勝し勢いに乗りたい早大の相手は前回と同じく桐蔭横浜大。初戦で課題となっていた試合の序盤を修正し、第1クオーター(Q)から相手を突き放した。細貝野乃花副将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)が8本のスリーポイントを決めるなどアウトサイドからのシュートを中心に得点を重ねる。後半からはベンチ入りメンバー全員がコート上に立ち、チーム全員で勝利をつかんだ。
前回、相手のシューターを抑えられずスリーポイントを連続して沈められた試合開始直後だったが、この日は全く違う試合展開となった。ディフェンスで相手のボールマンを徹底的にチェックし、フリーでのシュートは打たせない。第1Qは厳しいディフェンスで相手を7得点に抑え、試合の主導権を掌握した。一方のオフェンスでは細貝副将のスリーポイントが止まらない。第1戦でインサイド中心に攻撃したため、相手がインサイドの攻撃を止めようとジャストしてきたとき、アウトサイドで得点を重ねるという理想的な攻撃が出来上がった。細貝は第2Qまでに8本のスリーポイントを決め、早大に一気に流れを呼び込み、55−21で前半を終えた。
高確率でスリーポイントを決める細貝副将
大きなリードを得た早大は後半から多様な選手起用をする。4年生のG安藤友里恵(スポ4=愛知・西春)やけがのため長らく戦列を離れていたG岩田千夏子(社4=岡山・明誠学院)などが下級生を引っ張り、全力のプレーを見せた。「決められた時間の中で、ディフェンスを頑張ろうと目標を立てていた」と岩田が言うように、ボールマンへの厳しいディフェンスが続く。そのコート上の選手の必死なプレーにベンチからは温かい声援が送られた。「一緒に練習してきた仲間だからこそ、シュートが決まった時は心からうれしい」(細貝副将)。メンバー全員が一体となってつかんだ2勝目だった。
積極的にゴールに向かう岩田
チーム全体で16本のスリーポイントが決まり得点を広げた早大は、2試合連続で100得点を超え、勝利。リーグ戦1カード目をいいかたちで終えることができた。少人数の早大にとって全員が一体となって戦うことが必要不可欠なため、全員が持ち味を表現したこの日はとても収穫の多い試合となった。今後も持ち味を発揮して強敵に戦っていけるか。連覇という目標に全員で向かっていく早大バスケ部のさらなる進化に注目だ。
(記事、写真 瀧上恵利)
第69回関東大学女子リーグ戦 9月7日(vs桐蔭横浜大) | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
27 | 28 | 27 | 19 | 101 |
桐蔭横浜大 | 7 | 14 | 19 | 19 | 59 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
F#37 内山未悠主将(社4=愛知・桜花学園) F#5 細貝野乃花副将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女) F#23 澁谷咲月(スポ4=大阪薫英女学院) G#26 船生晴香(スポ3=新潟・開志国際) C#7 大原咲織(スポ2=東京成徳大) |
コメント
F細貝野乃花副将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
――きょうの試合を戦ってみた感想はいかがですか
相手がスリーポイントを打ってくるチームだと分かっていながら何本もスリーポイントを打たれてしまったのは、チームとして反省しなければならない点だと思います。しかし、全員が試合に出て全員が戦うことができたというのはすごく良かったと思います。
――8本のスリーポイントが決まりましたが、ご自身の調子はいかがですか
調子は可もなく不可もなくといったところでした。個人的には調子がいい時と悪い時の波をなくすということを目標にやっているので、明日以降も継続して決めていけたらいいかなと思います。
――第1戦と攻め方を変えたように感じましたが、どのように修正されたのですか
前回はセンターのところで得点が取れたのですが、2戦目で相手もアジャストしてきました。そこに対してスリーポイント中心の攻めに変えましたね。2戦目をどう戦っていくかということを桐蔭横浜大だけでなく、今後のカードでも出していけたらいいと思います。
――きょうはベンチ入りメンバー全員が試合に出場しました。ベンチから見た同期や後輩の姿はどのように映っていましたか
自分が下級生の時には分からなかったのですが、チームとして戦うというのはこういったことなのかなと感じました。一緒に練習してきた仲間だからこそ、シュートが決まった時には心から喜ぶことができます。試合に出られない悔しさなどはあると思うので、いつも試合に出させていただいている分、責任を持って戦わなければいけないと改めて感じました。少しの時間でも楽しんで表現してくれていたので、すごくうれしかったです。
――次戦に向けての意気込みをお願いします
きょうの相手が終わってあしたにはまた別の相手と戦うことになるので、目の前の相手に対して一つ一つ自分たちのやってきたことを出せるように頑張っていきたいと思います。
G岩田千夏子(社4=岡山・明誠学院)
――けがから復帰して久しぶりの公式戦の出場となりました。今の気持ちを教えてください
やはり公式戦に出場するのは久しぶりなので緊張しましたが、コートに入ったらチームメイトが声を掛けてくれたり、ハイタッチをしてくれたりしたので、落ち着いてプレーすることができました。
――きょうの試合を振り返っていかがですか
自分自身は試合に出た時にターンオーバーを結構してしまったので、しっかり落ち着いてプレーしていかなきゃいけないなと思いました。チームとしては2戦目なので相手チームからアジャストされている部分もあったのですが、それを跳ね飛ばして自分たちの強気なプレーがたくさん見られて良かったなと思います。
――岩田選手のディフェンスも効果的でしたが
個人の目標として与えられた時間の中でディフェンスを頑張るということを掲げていました。どんな時もボールマンに第1線からプレッシャーをかけて相手のポイントガードを止めることを意識しています。それを今後も継続していきたいと思います。
――きょうはベンチ入りメンバー全員が試合に出場しましたが、先輩から見て後輩はどのように映っていましたか
すごく頼もしいです。最後に一緒に試合に出ていたメンバーは、普段は悔しい思いをしていながらベンチから声を出している子たちでした。私も緊張していたのですが、コートに入ったら楽しんでプレーしている後輩の姿を見て、私も楽しんでやらないとなと思えたので、とてもいい刺激になりました。
――ラストシーズンの意気込みをお願いします
もちろんチームとしての目標は日本一です。このリーグ戦で一つ一つ成長していってチームとしてどんどん強くなっていきたいと思います。個人としてはターンオーバーなどの反省点を生かしてチームの勝利に貢献できるプレーヤーになりたいです。