伝統の一戦でまたもや連勝記録を伸ばす!

女子バスケットボール

 ことしも開かれた早慶定期戦。早大は主将G高田静(スポ4=山形市立商)、C田中真美子(スポ4=東京成徳大)、C中田珠未(スポ3=東京・明星学園)、F内山未悠(社3=愛知・桜花学園)ら主力メンバーを選抜などで欠く中臨んだ。出だしから素早い展開のオフェンスと鉄壁のディフェンスで相手を圧倒。102-50と大差をつけて勝利し、早慶戦の連勝記録を31に伸ばした。

 ティップオフから最初にボールを保持したのは早大。テンポよくパスをつなぎ30秒経過の時点でF石井香帆(スポ2=岐阜女)のアシストからF細貝野乃花(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)が先制点を決めた。そこから細貝とG長谷川玲子(社4=福井・足羽)がスリーポイントを中心に得点する。激しいディフェンスで失点を抑え一気に点差を離すと慶大はたまらずタイムアウト。しかし早大の勢いは止まらない。ルーキーF今井美沙樹(商1=山梨・富士学苑)はコートに立つとゴール下で体を張り、スリーポイントもしっかり決めた。副将大西胡桃(スポ4=茨城・水戸第二)もコートを走り回りリバウンドにも飛び込み得点に貢献。4年目の早慶戦で思いをコートにぶつけた。第2ピリオドも攻守の速い切り替えから速攻で得点を量産していく。G神山夢来(スポ1=埼玉栄)がルーキーらしくコートで勢いよくプレーするとF澁谷咲月(スポ3=大阪薫英女学院)、大西、細貝、神山がスリーポイントを沈めどんどん点差を離し、G安藤友里恵(スポ3=愛知・西春)が残り5秒でシュートを決めた。このピリオドでは慶大を8点に抑え62-20で前半を折り返した。

チームをけん引しコートで4年目の思いを表現した大西

 第3P、序盤は慶大に少し流れが傾き、連続得点を許してしまう。早大は今大会で確立の良いシュートを見せた長谷川や細貝を中心に応戦。大西のアシストからG船生晴香(スポ2=新潟・開志国際)がシュートを決めるなど流れを取り戻すと再び点差を離しにかかる。最終ピリオドも長谷川や細貝、石井と船生の2年生コンビが点を挙げ安定的に得点を伸ばした。慶大もスリーポイントなどで食らいつくがその差は縮まらず102-50とダブルスコアで快勝。伝統ある一戦でまたひとつ白星を手にした。

勝利にに笑顔を見せる選手たち

 今大会早大は主力メンバーがいないことを全く感じさせない気迫あるプレーで勝利をつかんだ。次に控えるリーグ戦では主力メンバーも加わり今大会以上にパワーアップするはずだ。大西が「とにかく走るチームを作りたい。層が厚くなるようにしたい」と語るように、リーグ戦ではこの夏でさらに一皮むけた姿を見られるだろう。

(記事 阿部かれん、写真 吉田寛人、森田和磨)

第76回早慶定期戦 7月7日(vs慶大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

27 35 25 15 102
慶大 12 16 14 50
◇早大スターティングメンバー◇
G#3 長谷川玲子(社4=福井・足羽)
F#5 細貝野乃花(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)
F#23 澁谷咲月(スポ3=大阪薫英女学院)
F#12 石井香帆(スポ2=岐阜女)
G#26 船生晴香(スポ2=新潟・開志国際)
コメント

G大西胡桃副将(スポ4=茨城・水戸第二)

――早慶戦ということで特別な意気込みはありましたか

やっぱり伝統のある大会でワセダのOB、OGもたくさん観に来てくれる1年の中で唯一の大会だと思うので、日頃お世話になっている感謝の気持ちも込めてプレーで表現できたらいいなという思いでやっていました。

――高田静主将(スポ4=山形市立商)不在ということで、副将としてチームを引っ張っていく役割でしたが

意外と意識しちゃいました。いつもどおりにしようと思ったんですけど、(主将が)いないぶんいつも試合中とかに言ってくれる言葉がなくなって締まりがなくなってはダメだなと思ったので、ベンチに戻ってきた時とかは厳しくというわけではないんですけどみんなが締まって集中して試合に戻れるような声がけを意識しました。

――きょうの試合全体を振り返っていかがでしたか

全然ダメでした。ディフェンスはQ勝負で必ず一桁に抑えてそうしたらトータルで40点以下に収まるはずなんですけど、特に第3Qの出だしに相手に連続得点を何回もやられてしまう場面とかもあって、前からディフェンスで当たるとか、オフェンスはトランジションで攻めるとかそういったことが、なあなあになっているというか相手に合わせてバスケットをしてしまっているからやられるのかなと思ったので、もっと厳しくやっていかないといけないと思いました。

――きょうの御自身のプレーに関してはいかがでしたか

もっとアグレッシブにボールマンにプレッシャーをかけるとか、トランジションとかもっとやってよかったかなと思います。4年生がやれば勢いづいて1.2.3年生がそういうプレーをできるようになるはずなのに、私が受け身のディフェンスとかをしてしまったのでもっと激しく行けたら良かったかなと思います。

――秋からのリーグ戦に向けて、夏はどこを強化したいですか

とにかく走るチームを作りたいです。前からディフェンス当たってスティールしてトランジション、というバスケットをしたいので、今までのワセダは5対5で攻めることが多かったけどそうじゃなくて巧さじゃなくてもっと強いプレーとか速いプレーで初戦から最後まで相手を圧倒できるリーグにしたいです。トーナメントでは6人でローテーションで戦っていたので7人目8人目と層が厚くなるようにしたいなと思います。

長谷川玲子(社3=福井・足羽)

――最後の早慶戦でしたがどのような意気込みで臨みましたか

いない人が4年生何人かいたのですが、そこもカバーして絶対勝つという気持ちでした

――きょうの試合振り返っていかがですか

前からピックアップしてディフェンスをするということと、オフェンスの動きを止めないということをチームとして意識していましたが、40分間徹底できなかったです。あとはゴール下シュート結構外したりもしたので、もっと集中しなくてはいけなかったと思います

――外からのシュートが多く決まっていました

3ポイントは自分の武器としてあるので、そこをもうちょっと安定して入れられたらいいなと思います

――秋のリーグ戦への意気込みをお願いします

1対1で抜いていった後の判断がうまくいかなかったので、ワンプレイ先をみてシュートなどでチームに貢献していきたいです

G安藤友里恵(スポ3=愛知・西春)

――早慶戦の雰囲気はいかがでしたか

大田区総合体育館ということで、場所も変わってメンバーも少ない中でどれだけ人が集まるかな、と思ったのですが観客の方も来てくださって、応援部やOGOBの方含め、たくさんの声援を頂けて、選手自身もモチベーションが高い中でやれることができたかなと思います。

――きょうの試合内容を振り返っていかがでしょうか

チームの目標としては、ディフェンスをしっかりと前から当たっていってプレッシャーかけるっていうことと、オフェンスではボールを止めないで、パッシングとドライブとっていうので攻めていこう、という話がありました。前半はしっかり走れたりとか良いブレイクが出たかな、と思うのですが、後半の出だしに13点取られちゃったりして、そこは後半の甘さというか、足が動かなくなってきたところで崩れてきちゃったかな、というところがあったので、そこは早慶戦に関わらず目標としてしっかりとやらないといけなかったな、という反省点があります。

――ご自身のプレー振り返っていかがですか

短いプレータイムなんですけど、その中でどれだけドライブやオフェンスリバウンドなどができるか、というのは毎回意識しているので、そこのところで一本点数は取れたのと、オフェンスリバウンドで絡みにいけたのは良かったかな、と思います。ディフェンスでは自分自身が流れを変えることはできなかったのでそこは関東大学リーグ戦(リーグ戦)や全日本大学選手権)に向けて、ディフェンスで出た時に、チームの流れを変えるっていうところはこれから練習を積んでいきたいな、と思います。

細貝野乃花(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)

――早慶戦を振り返っていかがですか

出だしは自分たちのペースで試合を進められたんですけど、春のトーナメントでも後半の出だしで相手にペースを握られてしまうことが多かったので、自分でも意識はしていたんですけど、きょうの試合でも後半最初に相手に流れを持っていかれてしまって、まだまだ甘いなと思いました。

――大観衆の中での試合でしたが、普段と違った点はありましたか

あまり個人的には違いはないんですけど、早慶戦はやはり伝統があって特別なものだと思うので、早稲田の看板を背負っているからには先輩方が残してきてくれたものの重みを感じてしっかりとしたプレーをしなければいけないなと思いました。

――スリーポイントが好調でしたが、ご自身のプレーについてはいかがでしたか

正直あまり納得はいっていないです。出だしはシュートが入りましたけど、ノーマークのシュートは100パーセント入れないといけないので。もちろん調子の波はあると思うんですけど、リーグ戦までに修正していきたいです。

――リーグ戦に向けてチームとしてどのような点を修正していきますか

ディフェンスとリバウンドですね。その2つはことし徹底して取り組んでいて、誰が出ても譲ってはいけないポイントだと思うので、ディフェンスとリバウンドは死ぬ気で徹底していきたいです。

――最後にリーグ戦に向けて意気込みをお願いします

リーグ戦までの1ヶ月半を無駄にせず、昨年のリベンジと、その先のインカレにつなげていけるように頑張ります。