関東大学女子リーグ戦最終日。きのうに引き続き白鷗大との一戦に臨んだ。終始一進一退の攻防戦であったが、ワセダの意地を見せ1点差で勝利をおさめ、リーグ戦準優勝に輝いた。
第1クオーター(Q)開始15秒でC今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)がゴール下でファーストシュートを決める。このままの流れでいきたかったが、ディフェンスリバウンドに苦戦し立て続けに得点されてしまう。その後も相手のアウトサイドの得点に対しF細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)がアウトサイドで決め返すなどシーソーゲームが続く。相手のキーマンであるソハナ(白鷗大)がコートインするが、C田中真美子(スポ3=東京成徳大)がしっかりコンタクトし得点を許さない。開始5分45秒頃、G砂川夏輝(教4=沖縄・西原)のドライブインからのジャンプストップシュートで再び逆転するも、ソハナのゴール下の得点により19ー21とわずかにリードを許し第1Qを終えた。続く第2Q、35秒経過時点でまたもやソハナにゴール下で得点されるが、すぐに細貝がスリーポイントで応戦する。その後相手に少しリードを広げられるが、G高田静(スポ3=山形市立商)を皮切りに今仲、田中が得点し開始3分半で再び逆転。第2Qでも抜きつ抜かれつの展開を見せるが、相手にゴール下でソハナにボールを集めて得点を重ねられ、34ー40で前半が終了した。
優秀選手を獲得した田中
正念場となる後半、まずは第3Qで少しでも点差を縮めたいところ。ワセダはインサイドでダブルチームを仕掛けられ、なかなか得点することができない。3分が経過した頃、F萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)がドライブで切り込むと、高田もスリーポイントを決め3点差に縮める。しかし相手もスリーポイントを返すなど4分経過時点で39ー47と点差は振り出しに。その後も早大は高田、田中、今仲が得点するが相手の得点も止まらず48-55とやや苦しい展開で第3Qを終えた。もう後がない最終Q、30秒経過時点でF内山未悠(社2=愛知・桜花学園)が0度アウトサイドのシュートを決めると、萩尾、高田も得点し54-55と1点差まで追いつく。相手もスリーポイントなどで点差を広げようとしてくるが、ここからワセダの執念を見せつける。高田のジャンプストップシュートや今仲の0度ミドル、C中田珠未(スポ2=東京・明星学園)のゴール下の気迫あるシュートで残り2分で3点差に。最後は高田の2連続得点で逆転し、1点の差を守りきり白星をあげた。
途中出場から攻守で貢献した内山
最後までどちらが勝つか読めない激しい接戦であったが、諦めずにしっかりと勝利を勝ち取った今回の試合は少なからず何か収穫があったのではないだろうか。次はいよいよ4年生にとって最後の舞台となる全日本大学選手権である。藤生喜代美ヘッドコーチ(平25スポ卒=福井・足羽)の「インカレの借りはインカレで返す」という言葉通り昨年の雪辱を果たすバスケに期待したい。
(記事 阿部かれん、写真 森田和磨、下長根沙羅)
表彰式後の選手たち
関連記事
出だしからペースをつかみ、明日につながる勝利/第67回関東大学女子リーグ戦(2017.10.21)
第67回関東大学女子リーグ戦 10月22日(vs白鷗大) | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
19 | 15 | 14 | 17 | 65 |
白鷗大 | 21 | 19 | 15 | 9 | 64 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
F#10 萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園) C#24 今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院) C#14 田中真美子(スポ3=東京成徳大) G#21 高田静(スポ3=山形市立商) F#5 細貝野々花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女) | |||||
コメント
藤生喜代美ヘッドコーチ(平25スポ卒=福井・足羽)
――きょうの試合を振り返って
タフな試合になることは想定していたので、中盤でリードを許してしまったので、すごく苦しい展開だったんですけど、4Qで選手たちがすごく冷静になってオフェンスとディフェンスのところで、終盤自分たちのバスケットができたのは大きかったと思います。
――きょうの接戦を勝ち切った一番の理由はどこにあると思いますか
リーグを通して、負けた試合から学んだリバウンドのところと、自分たちのオフェンスのシュートセレクトのところで、うまくいかない時はすごく苦しいし、うまくいっているときは自分たちの試合ができたと思ったので。きょうはサイズのある選手のところのリバウンドを取りきったところかなと思います。
――決して楽なリーグ戦ではなかったと思いますが、総括をお願いします
私も何年か携わらせてもらってるんですけど、今年のリーグは、色々なバスケットをしてくれるチームのおかげで本当にゾーンだったりプレスだったり、オフェンスのところでも、自分たちが色々なことを経験させていただいたリーグだったなと思って、その中で、ワセダとしてこういうところはまだまだ弱いんだなとか、こういうところは強みとして認識していいんだなっていうのがチームとしての時間で。個人としてはやっぱり同じようなことを言えるような時間だったので。成長させてもらったリーグだったと思います。
――2位という結果に関してはどのように捉えていらっしゃいますか
目標としては優勝っていうのはもちろんあったんですけど、結果として直接対決の勝敗もそうですけど、他のチームに負けたという事実のところだと思うんですよね。それも自分たちの実力だと思っているので、勝てる試合ではあったのかもしれないけど落としてしまうという自分たちの現実があったので。決して2位だから良かったとかだめだったっていうことよりも、自分たちのやりきるところっていうのが一番重要だと思うので。
――リーグ戦を通して得られた収穫は
先ほどの総括の部分と少し重なるかなと思います。
――逆に見つかった課題はどこにありますか
タフな局面になった時に、自分たちが攻めのディフェンスをやり通せるか、それからリバウンドを徹底できるかという部分ですね。
――インカレに向けてどのようなことを調整していきますか
今回のリーグ戦通してのことをしっかりと分析して、インカレは一発勝負なので、あと連戦になるので、自分たちのバスケットをできるかという部分です。
――インカレのキーマンをあげるとしたらどなたになるでしょうか
やっぱり4年生がどれだけ仕事ができるかだと思っているので、試合に出てる3人(G砂川夏輝、F萩尾千尋、C今仲杏奈)ですかね。その3人がどれだけやれるかだと思います。
――改めてインカレへの意気込みをお願いします
きょねんすごく悔しい思いをしたので、インカレの借りはインカレで返せるように頑張ります。
G砂川夏輝(教4=沖縄・西原)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
昨日の試合もあって相手も10点差で勝ってこようと強気で来ると思ったので、それを自分達が上回るのとやってきたことをすべて出し切ろうという話があったので、接戦だったんですけど勝ち切れてよかったです。
――最後のリーグ戦でしたが全体を振り返っていかがですか
今思い返すと最初の専大戦と筑波大戦で落としたのがリーグ後半で響いたのが悔しかったなと思うのと、医療(東京医療保健大)戦でも2日目にあんなにいい試合ができたなら1日目ももうちょっと自分たちのバスケットで勝ち切って優勝につなげられたらよかったかなと思います。
――リーグ全体を通じての自身のプレーについてはどう考えますか
自分は前半戦の方は試合に絡めなくて悔しい部分もあったんですけど、練習を重ねるうちに自分のプレーだったり4年生としてやれること、ルーズボールだったり自分の強さやスピードをいかしたプレーができてきたのでよかったんですけど、きょうの試合だったりでまた反省点も上がってきたのでインカレに向けてまた1ヶ月調整して行きたいと思います。
――リーグ戦で見つけた課題を具体的に教えてください
自分もチームも波があるので、自分たちの時間じゃないときは必ずくると思うのでその時間をなるべく短くして自分たちのバスケットをするというのと、自分自身もミスした後の切り替えを早くしていいプレーだったりで流れを持って来れるようにというのと、シュートの確率を上げミスを減らしインカレではいろんな人が出ていろんなバリエーションのバスケットができたらいいなと思います。
――リーグ戦2位という結果についてはどう思いますか
自分達が1年生の頃からリーグ戦は連覇してて4連覇がかかっていたのでやっぱり悔しいのが1番にあるんですけど、医療戦が終わった時点で医療大がリードだったのにきょう勝ち切れたというのはよかったので、この悔しさをインカレにつなげて後輩たちに来年のリーグ戦優勝にぶつけてもらいたいです。
――インカレに向けての意気込みをお願いします
きょねんのインカレも結構悔しかったので先輩達の無念を晴らすというのもそうですし、自分達の目標は日本一なのでそこを達成できるように勝ちきります。
F萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
1点差でしっかり勝ち切れたことは大きかったんですけど、リバウンドのところでやられたりとか課題はたくさん見えたので、インカレに向けて改善していきたいと思います。
――最後のリーグ戦でしたが全体を振り返っていかがですか
今まで4年間やってきて今年みたいに3敗することがなかったので負けた試合はやっぱり悔しいですけど、試合に出られない子だったりコートで表現する子も一人一人がしっかり自分の役割を全うできたかなというのはあるのでそこの面ではよかったかなと思います。
――リーグ全体を通じての自身のプレーについてはどう考えますか
全然シュートが入らなかったりディフェンスもできなかったりでチームに迷惑をかけて、色んな人に助けてもらったのでそこはしっかり反省してまたインカレで頑張りたいと思います。
――リーグ戦2位という結果についてはどう思いますか
悔しいし、今まで過去の4年生とかがずっと優勝してきて歴史をつくってくださってきたのにそこをしっかりつなげなくてすごく申し訳ないなとは思うんですけど、それでもみんなが踏ん張ってくれて2位になれたのはよかったかなと思います。
――リーグ戦を終えて見つけた課題があれば教えてください
医療の2戦目とか昨日の試合もそうなんですけど、出だしからワセダの勢いがあってそのまま勝てたというのがあったんですけど、負け試合の時は入りが悪くてそのまま相手に流れを持っていかれているので、インカレは一発勝負で負けたら次がないので最初からワセダのバスケをするというのを毎試合できないと勝てないのでそこが課題だなと思います。
――インカレに向けての意気込みをお願いします
リーグが2位だったってこともあるんですけど、インカレではきょねんとおととしの4年生にメダルをかけてあげることができなかったのでそこはリベンジしたいし、自分が1年の時には4年生がメダルをくれたので今度は自分達が後輩にメダルをあげられるように頑張りたいと思います。
C今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)
――最後のリーグ戦でしたがリーグ全体を通していかがでしたか
2カ月間くらいあったんですけど、試合に出ている人はコートの中で気持ちを表現するし、試合に出ていないベンチメンバーの人もずっとビデオを見て分析してくれたり、一人一人が自分にできる役割を果たして、最後すごいチームがまとまったなという感じがしたので、インカレに向けて絶対にもっと結果を残したいなと思いました。
――きょうは最後まで本当に分からない試合でしたが
後半は追いかける展開になってしまったので結構みんなエネルギーとか使ったと思うんですけど、高田静とか田中真美子とか下級生が下から頑張ってくれていたので、そのエネルギーを受けてチーム全体が盛り上がったなと思います。
――今仲選手はきょうファーストシュートを決めていましたが、どのような意気込みで試合に臨まれましたか
きのう全然本調子ではなくてそれがすごい悔しかったので、きょうは足が取れてもというか、最初から絶対強気で攻めようと思っていたので良かったです。
――インサイドですぐダブルチームで来られていましたが、いかがでしたか
私より他のセンター陣がきのう頑張ってくれていたので、そこを相手が潰しに来ていたんですけど、外回りもしっかり合わせるとこは合わせることが出来ていました。でもダブルチームで来られてもシュートまで行き切るとか、そういうのをインカレまでに出来たらいいなと思います。
――リーグ戦を通して見つけた課題はありますか
どの試合も出だしから大事にしていこうとチームで言っていたんですけど、どうしても出だしが重い時とかもあって、そういう試合に限って負けちゃったりしているので、出だしに向けてどうやって気持ちや身体を作っていくかというのを、今回のリーグで4年生と話し合ったりしたので、出だしからというのをインカレに繋げていきたいです。
――次はいよいよインカレですが、意気込みをお願いします
あと1カ月ちょっとで、このチームで出来るのも限られているので、毎日の練習を日本一の基準で練習して、一人一人が強くなって絶対に日本一を狙いたいです。