ディフェンスを修正し、松蔭大に連勝!リーグ戦4連勝を飾る

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)4戦目、きょうは6日に引き続き松蔭大と対戦した。6日の対戦では4点差の接戦を演じた相手だけに、油断することなく勝利を収めたい一戦だ。前半、前回の試合と同様に積極的なオフェンスを展開する松蔭大に苦しめられたが、早大の持ち味である激しいディフェンスから徐々に流れをつかみ、20点差をつけて折り返した。後半は多くのベンチメンバーを投入し、終盤こそ苦戦したものの、リードを守って68-57で勝利した。

 『縁の下の力持ち』、まさにF萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)を形容するのにふさわしい言葉であろう。第1クオーター(Q)、F細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントシュートなど、個人技が決まってリードするも決して理想的な試合展開とはいえない内容であった。そして、ベンチメンバーを投入して迎えた第2Q序盤、激しさを増した相手のゾーンディフェンスに対してオフェンスが停滞したところで萩尾がコートに戻る。オフェンスでは、激しいプレッシャーにも慌てることなく、落ち着いてパスを回してチャンスを演出。味方のシュートが外れればオフェンスリバウンドに飛び込み、簡単に攻撃を終わらせない。そしてディフェンスでは、相手の攻撃の中心選手に対し、フェイスガードでボールを持つことすら許さない。得点という目に見える記録には表れないものの、萩尾の攻守にわたる献身的なプレーによってチームは完全に流れを取り戻し、20点リードで前半を終えた。

安定したプレーでチームを支える萩尾

   

 後半に入ると、早大は集中したディフェンスを継続しながら多くのベンチメンバーを起用して戦った。第3Q序盤は両チームとも粘り強いディフェンスを見せ、拮抗(きっこう)した展開となったが、中盤にG高田静(スポ3=山形市立商)の連続得点で点差を広げると、終了間際にはF内山未悠(社2=愛知・桜花学園)のこの日2本目となるスリーポイントシュートが決まり、63-40とリードを広げた。迎えた最終第4Q、序盤はF澁谷咲月(スポ2=大阪薫英女学院)の積極的なカットインや、スティールからのアシストなど勢いのある攻撃を見せた。しかし、勝利への執念を見せる松蔭大がここから最後の力を振り絞り、厳しいマンツーマンディフェンスを仕掛ける。これにより早大はターンオーバーを連発、点差を縮められてしまった。最後まで松蔭大の勢いに押される展開となったが、第3Qまでのリードを守り、68-57で勝利した。

連続得点を見せた高田

 前回の試合から、リバウンドなどディフェンス面での修正をして見事松蔭大に連勝した早大は、これでリーグ戦4連勝とした。しかし、「最後まで点差をキープすることができていない」(高田)と話すように、チームとしての課題も見えた試合であった。長丁場のリーグ戦を戦い抜くために、さらにチーム力を上げて、あす以降も早大らしい試合を見せてくれるだろう。

(記事 吉田寛人、写真 森田和磨、下長根沙羅 )

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第67回関東大学女子リーグ戦 9月9日(vs松蔭大)
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

26 20 17 68
松蔭大 13 13 14 17 57
◇早大スターティングメンバー◇

F#10 萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)
C#  24  今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)
C#  14  田中真美子(スポ3=東京成徳大)
G#  21 高田静(スポ3=山形市立商)
F#5   細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)

コメント

C小島由希子主将(教4=岩手・一関学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

水曜日も松蔭だったので前回の反省を生かして後半流れを持って行かれてしまったので、きょうは後半0-0のつもりで全員で戦っていこうという声掛けもあり反省を生かして戦うことができたので、それは良かったと思います。でもやっぱりリバウンドルーズとかで負けていた部分もあったのでそこはまた課題だなと思います。

――水曜日の試合から具体的に修正したところはありますか

松蔭は1対1がすごかったのでそこで簡単に打たせないというとこと、リバウンドルーズで絶対にそこはやらせないというのを目標にきょうは入っていきました。

――得点力があるチームの対戦でした

せっかく4ピリまで20点差つけてやっていたんですけど、自分も含めて交代で出たメンバーでちょっと詰められちゃって。その理由としてやっぱりリバウンドルーズのところとかディフェンスの捉える速さとかそういうところでズレができちゃって点数を取られてしまったと思うので、そこはチームの課題だし、交代で出たメンバーの個人としての課題としていきます。

――きょうのご自身としてのプレーはいかがですか

ディフェンスではリバウンドルーズのところが自分で取りきれないところがあったので、そこはチームで課題としてやっているところなのにキャプテンの自分ができなかったのはチームに申し訳ないなと思います。オフェンスのところでは攻め気を持ってプレーはできたんですけど、もっとリングに向かったりとか、もっとチームのオフェンスの流れとかを自分でつくっていけたらもっといいオフェンスができたと思うので、そこは課題です。

――リーグ戦でキャプテンとして心掛けていることはありますか

チームがどんな雰囲気でもしっかり声をかけて、自分はあんまりコートに出る選手ではないんですけど、コートで戦っている選手たちがのびのびと戦っていける雰囲気を自分がつくっていけるように心掛けてます。

――最後のリーグ戦ですが個人として、チームとしての目標はありますか

チームとしては自分たちが入学してからリーグ戦は優勝していて、4連覇がかかっているので、自分たちの代でもしっかりと勝ちきれるようにというのが目標です。個人としてはキャプテンとして臨むリーグ戦は初めてですが、チームを支えていける存在になっていきたいです。

――次回の試合への意気込みをお願いします

もう明日なんですけど(笑)、専修への準備もしっかりやってきているので、しっかり明日試合前に確認して、ちゃんと表現ができるようにチームでやっていきます。

G高田静(スポ3=山形市立商)

――水曜日の試合からどのような点を修正して試合に臨みましたか

水曜日の試合では1線のところでシュートを簡単に打たれて相手に決められてしまったので、シュートを簡単に打たせないというところと、リバウンドを取らせないというところをみんなで話し合って試合に臨みました。

――前半、修正点は実行できていましたか

1線のところはまだ甘い部分があったんですけど、リバウンドは前回の試合からだいぶ改善できたと思います。

――第2Qに萩尾選手が戻ってから安定した試合運びをしていたように見えましたが

普段の練習から、萩尾さんが入るとオフェンスのバランスも良くなって、ディフェンスでも萩尾さんが相手のキーマンを守ってくれたので、萩尾さんにとても貢献してもらっているな、と感じています。

――きょうの試合の個人的な出来はいかがでしたか

パスの判断が悪かったり、ドライブでいってもシュートを決めきれなかったりしたので、パスミスのところはガードとしてしっかり修正しないといけないし、ドライブのところは自分の得意なプレーなので、しっかりシュートを決めきりたいと思います。

――きょうの試合でチームとしての課題は見えましたか

最後に点差を詰められてしまって、この前の試合でも後半点差を詰められていて、最後まで点差をキープすることができていないので、相手に追い上げられないようにすることがチームの課題かな、と思いました。

――最後に、あしたの試合に向けて意気込みを聞かせて下さい

専修大は調子もよくて勢いのあるチームだと思うので、相手のポイントをしっかり絞って、自分たちはワセダらしいプレーをして勝ちたいと思います。

F細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

水曜日、松蔭が1対1からのジャンプシュートとかジャブステップからのシュートとかを打ってきたので特徴はよくわかってたんですけど、うまく抑えられなくて。ジャブステップで重心ずらされたりとか、特に自分のところでやられてて、すごく悔しくて絶対に修正しないといけないと思ってました。やってやろうという思いはあったんですけど、正直またやられたらどうしようとかすごく不安だったんですけど、4年生の萩尾さん(千尋、スポ4=愛知・桜花学園)とかがすごく声を掛けてくれたのでやりやすくて、先輩たちに助けられました。

――前回も松蔭大との対戦でしたがきょうに向けて修正した点は

とりあえず1戦目は、1対1のところでやられていたので、1対1では絶対やられないようにしようと思ってたんですけど、徹底して(シュートを)打たせないっていうのは言ってたんですけど。水曜日に相手にリバウンドをたくさん取られてしまって、だんだん自分たちの流れをもっていかれてしまったんですけど、そこのオフェンスリバウンドは絶対に取らせないっていうのとルーズボールは徹底してやろうということでした。

――きょうは前半スリーポイントが絶好調でした

出だしにドライブをしてファウルをもらった時に、フリースローを2本とも外してしまってメンタル的にもきつかったんですけど、またマイボールになったときに萩尾さんが「大丈夫大丈夫」って声をかけてくれて、逆にリラックスできたので本当に先輩たちに感謝です。

――後半は点差を詰められてしまいました

やっぱり4ピリでメンバーが変わったときにディフェンスでやられてしまって。オフェンスリバウンドを取られてしまったのと、相手にセカンドチャンスを与えてしまったので、もう一回守らなきゃいけないっていうのはメンタル的にもしんどくなるし、(相手をリズムに)乗せないように誰が出ても修正しなきゃいけないなと思います。

――2年生主体で出る時間帯がありましたが

みんなすごく頼もしいメンバーです。いつもは先輩たちがコートで引っ張ってくれるから、自分ものびのびとできてます。でもメンバーが変わっても自分が声をかけてリーダーシップをとってやっていかないといけないし、2年生だけで出たときに個人でもチームでもターンオーバーが多くなってしまったのでそこの部分を修正していかないと思います。

――明日は好調の専大が相手です。意気込みをお願いします

関東で最近すごくどのチームもゾーンをしてきます。ゾーンの対策もしてきているので、自分たちの外回りのシュートが入れば勝つので、シュートを決めきりたいです。まあそこにはこだわらずに動きながら攻めていきたいです。(相手の)ホームゲームなので、巻き込まれないように自分たちのペースで頑張りたいと思います。