後半に爆発力を見せて快勝し、優勝に王手をかける!

女子バスケットボール

 関東大学女子選手権(トーナメント)決勝リーグ2日目、早大は拓大と対戦した。多くの保護者、関係者、そして男子部の選手たちも大きな声援を送る中、何としても勝ちきりたい一戦。前半は、長身のエースセンターを擁する拓大の攻撃に苦しみ、接戦となるが、後半に爆発力を発揮した早大は84-66で見事勝利を収め、決勝リーグを2連勝として、目標の優勝に王手をかけた。

 前半は、両チームがお互いのストロングポイントを生かした攻防を展開した。早大がG高田静(スポ3=山形市立商)のシュートで先制するが、拓大も高さで勝るセンターに徹底的にボールを集め、得点する。第2クオーター(Q)に入っても互いに譲らない。サイズの大きな相手に対し、早大自慢のインサイド陣がなかなか得点を挙げられない中、終盤にF細貝野乃花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)のスリーポイントシュートと、高田の鋭いドライブからのレイアップシュートが決まり、40-35と5点リードで前半を終えた。

チームを引っ張る高田

 勝負の分かれ目となったのは第3Q。拓大がディフェンスをゾーンディフェンスに変更し、勝負をかける。しかし早大は焦らなかった。「練習の時から、ゾーンをやってくれたらラッキーと思いなさいということはよく言われていた」と語る途中出場のC今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)は、ハイポストでボールを受けると、落ち着いてフリーの選手に効果的なパスを回し、チャンスを作り出した。そして、早大のパス回しによって相手のチェックが甘くなったところで細貝が連続でスリーポイントシュートを沈め、一気に点差を広げる。攻撃の手を緩めない早大は高田の連続得点などで15点のリードを奪って第4Qへ。最終Q、チームを引っ張ったのはF萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)。プレッシャーをかけ、ボールを奪いにくる相手に対して冷静なプレーを見せる。「自分が攻めるところでしっかり攻められた」と語るように、難しいフローターシュートやミドルシュートを次々と決め、リードを広げる。さらに、萩尾はしたたかなスティールや粘り強い守備でもチームに貢献し、チームメイトも頼もしい上級生のプレーに応えるように全力プレーを貫いた。最後まで高い集中力を見せた早大は最終スコア84-66で拓大を退け、決勝リーグ2連勝を飾った。

今大会初出場の今仲

 勢いのある拓大相手に素晴らしい戦いぶりを見せた早大。あしたはいよいよ優勝をかけて東京医療保健大との全勝対決に挑む。昨年度、最終日に敗れて惜しくも優勝を逃した悔しさを選手たちは忘れていない。一年越しの悲願に向け、一致団結して早大らしい戦いを見せてくれることだろう。

(記事 吉田寛人、写真 下長根沙羅)

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第51回関東大学女子選手権 5月13日(vs拓大)
  1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 21 24 20 84
拓大 17 18 14 17 66
◇早大スターティングメンバー◇
G#2  砂川夏輝(教4=沖縄・西原)
F#10  萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)
G#21 高田静(スポ3=山形市立商)
F#5 細貝野々花(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
C#33 中田珠未(スポ2=東京・明星学園)
コメント

F萩尾千尋(スポ4=愛知・桜花学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

リバウンドとか、自分たちがやるべきことを徹底してできたのでぶれなかったのは良かったかなって思います。

――相手の印象は

若いチームで下級生が多いんですけど、勢いに乗っちゃうとシュートが決まり出して元気があるチームだったんで、勢いに乗らせないようにしようねって話してました。

――きょうは優勝するためには負けられない試合でしたがどのような意気込みで臨まれましたか

勝つことはもちろんなんですけど、自分たちが勝つためにやるべきことをちゃんと話してきてたので、それを徹底してやろうねって感じです。

――きょうのご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

自分が攻めるところでしっかり攻められたのと、でも途中でリバウンドを相手に取られてしまったところがあったので、あした修正していきたいなと思います。

――相手の長身センターへの対策は

裏パスがすごく入ってやられてるっていうのが他のチームであったんで、ボールマンにプレッシャーかけて簡単にパスを出させないようにって話してたんですけど、結構あそこの裏にパスが入っちゃったので、そこはもう一回プレッシャーを見直さなきゃなって思います。

――あしたは東京医療保健大との対戦になりますが意気込みをお願いします

きょねんも最後2勝してて、でも負けちゃって優勝できなかったので、相手が東京医療保健大で今までより強くなるっていうのもあるんですけど、もう一回自分たちが勝つためにやるべきことを話して勝ちに行きます。

C今仲杏奈(スポ4=大阪薫英女学院)

――前半の展開を振り返っていただけますか

練習でやってきていることをやり続けるしかないので、シュートが入らなくても練習通りに積み重ねようと話していて、リバウンドやルーズボールにみんなが飛び込んでいたので気持ちで勝てていたと思います。

――ハーフタイムにはどのような指示がありましたか

相手は出だしに勢いのあるチームなので、もう一回0-0から戦うつもりで、という話があったので気持ちを入れ直して戦いました。

――第3Qの相手のゾーンディフェンスに対して何か指示はあったのですか

特にはなかったんですけど、練習の時から、ゾーンをやってくれたらラッキーと思いなさいということはよく言われていたので、焦ることなく強気でいけました。

――後半リードを広げることができた要因は何だと思いますか

細貝選手や高田選手がいいところで決めてくれて、下級生がいい流れに乗せてくれたと思います。

――あしたは優勝をかけて東京医療保健大と対戦しますが、意気込みを聞かせて下さい

きょねんは最後負けてしまったので、ことしは絶対に優勝するということを常に頭に入れて強気で戦っていきたいです。