2点差と善戦むなしく惜敗。日本一への夢叶わず

女子バスケットボール

 2点という大きな壁。全日本大学選手権(インカレ)、決勝への切符を懸けた大切な1戦。対するはことしのリーグ戦で1勝1敗の結果になった東京医療保健大である。日本一を目標に掲げた早大にとって今大会の分岐点であるため、なんとしても勝利したい試合である。第1クオーター(Q)立ち上がりに失敗するが、第2Qの出だしでは連続得点により点差を埋める。後半では接戦が続きなかなかリードを奪い返せず、60—58と1ゴール差で敗戦、チームの悲願達成がここで途絶えた。

 リーグ戦では早大が優勝したのに対し東京医療保健大は3位であった。しかし第1Q、スタートがうまくいかず開始2分で7点差をつけられてしまう。G高田静(スポ2=山形市立商)の堅守やC今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)の鬼気迫るリバウンドでシュートにつなげるも、シーソーゲームが続き7点差を埋めることができず第2Qを迎える。第1Qとは打って変わって、今仲のバスケットカウントやC田中真美子(スポ2=東京成徳大)の中距離シュートなどの連続得点により開始3分でリードを奪う。4分もの間、相手を無得点に抑え早大は流れをものにし、前半終了時には31—29とリードしたまま試合を折り返す。

鋭いドライブで華麗に抜き去る高田

 先手を取られるがF加藤臨(スポ4=山形市立商)のリバウンドからG田村未来(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)の得点につなぎ応戦する。さらにG中村和泉(社4=山口・慶進)のスリーポイントにより突き離すが、相手もバスケットカウントで食らいつく。加藤の鋭いドライブにより相手のファウルを誘発、フリースローで得点を重ねるが相手も得点し差を開くことはできず、2点差と早大優勢のまま最終Qに突入する。第4Q開始早々、相手の3連続得点により4点差と離される。しかし早大も負けてはおらず3連続得点で再びリードを奪ったものの、相手がシュートクロック24秒間際にスリーポイントを決められ流れが傾きかける。それでも早大は諦めずにシュートチャンスを窺い、中村和泉(社4=山口・慶進)が24秒間際にスリーポイントを沈め会場が声援で包まれる。どちらも譲ることなく接戦が続くが、58−60とあと1歩及ばず2点という小さくも大きな壁に泣かされる結果となった。

 得点、リバウンド、アシストでチーム最多をたたき出すが、悔しくも敗戦という結果となった

(記事 鈴木直人、写真 黒田菜々子)

第68回全日本大学選手権 11月25日(vs東京医療保健大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 15 14 13 58
東京医療保健大 23 14 17 60
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
F#7  加藤臨(スポ4=山形市立商)
G#17 中村和泉(社4=山口・慶進)
C#24 今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)
F#10 萩尾千尋(スポ3=愛知・桜花学園)
◇主なスコアリーダー◇
得点  加藤臨:16得点
リバウンド  加藤臨:10リバウンド
アシスト  加藤臨:3アシスト
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G中村和泉副将(社4=山口・慶進)

――決勝進出を逃してしまいましたが今のお気持ちはいかがですか

ただ単に悔しいです。

――接戦を勝ちきることができなかった要因は何ですか

細かいところ、リバウンドだったりディフェンスのちょっとしたカバーのローテーションだったり、オフェンスもイージーシュートを決めきるとか本当に細かいところが大事だって思い知らされた試合でした。

――第1Qの入りに反して第2Qの入りはよかったですが

最近結構出だしがあんまりよくなくてそこをどうしようかっていうのが課題だったのですが、今日もそこがうまくいかなくてやっぱり走る、ディフェンスでしっかり守った後に走ってオフェンスの流れを作るっていうのが第2Qではできていたのでそこがうまくいった要因だと思います。

――あしたは3位決定戦ですがどのように調整しますか

対談の際に1年生の話をしたと思うんですけど、日本一はないにしてもあした試合があるのでそこは4年生がしっかりして勝つというのを姿で見せて下級生を巻き込み、3位と4位では全然違うと思うので3位にしっかりなって終わりたいと思います。