関東王者の力を見せつけ、100点ゲームで初戦突破

女子バスケットボール

 日本の頂点を決める戦いが幕を開けた。第68回関東大学リーグ戦(リーグ戦)にて関東王者として君臨した早大はこの勢いのまま日本一になりたいところ。きょねんは連覇を逃し苦い経験、その悔しさを晴らすため再び立ち上がる。

 初戦に対するは愛媛大。関東王者の貫禄からか、早大は初戦といえど緊張は見られず開始から連続得点を挙げる。外と中の早いパス回しで相手のディフェンスに穴をあけ、そこをつく連携プレイも見せた。開始5分にはメンバーを全員交代し、全日本大学選手権(インカレ)で初出場となる1年生がC中田珠未(スポ1=明星学園)を筆頭に得点に貢献し、28-12で第2クオーター(Q)を迎える。先手を取ったのは早大、C今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)やC田中真美子(スポ2=東京成徳)や中田のインサイド陣がゴール下で得点を量産、流れを早大のものにする。さらに相手には得点を許さず積極的にリバウンドを奪取しシュートチャンスを与えない。圧倒的な堅守により相手の得点を6点に抑え、49—18で試合を折り返す。

多様なシュートで15得点を挙げた砂川

 第1Qとは違い、スタートメンバーに高田静(スポ2=山形市立商)を投入。その甲斐あって開始1分、速攻とスリーポイント2本により40秒間で8得点を挙げ、チームの立ち上がりに大きく貢献する。その後も流れに変化はなくそれぞれの選手が幅広く得点しチームの厚さをアピール。早大の堅守強攻によって第3Qの得点は36得点、相手チームを8点に抑える。最終Q、先取点をG中村和泉副将(社4=山口・慶進)のスリーポイントで決める。その直後にG阿部真紀子(スポ4=福島・磐城)が同じくスリーポイントを沈め、早大のベンチにさらなる活気をもたらす。さらに「リオさん頑張れ!」という味方からの声援を背に、C小島由希子(教3=岩手・一関学院)がゴール下で得点し存在感を見せつける。開始5分、G砂川夏輝(教3=沖縄・西原)が101点目を中距離シュートで決めた。そこからプレスディフェンスで相手のミスを誘発し得点を重ね、最後に小島のリバウンドシュートで試合を締めくくり117—43で快勝した。

スリーポイントでチームに貢献した阿部

 優勝を目指す早大は初戦を難なく突破し勢いのあるスタートをきった。きょねんは5位という結果に終わり涙を流したがことしは日本一という涙を流すため彼女たちは前へ進む。

(記事、写真 鈴木直人)

第68回全日本大学選手権 11月21日(vs愛媛大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

28 21 36 32 117
愛媛大 12 17 43
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)
F#7  加藤臨(スポ4=山形市立商)
G#17 中村和泉(社4=山口・慶進)
C#24 今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)
F#10 萩尾千尋(スポ3=愛知・桜花学園)
◇主なスコアリーダー◇
得点  中田珠未:19得点
リバウンド  田村未来:8リバウンド
アシスト  中村和泉:4アシスト

G田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)

――今日の試合を振り返ってみていかがですか

インカレ初戦ということで難しいところがあるんですけど、相手は部員の数が少し少なかったけど、一生懸命戦ってきてるので私たちも一生懸命自分たちのバスケをやろうと持って、応援席の人たちとかベンチの人たちがすごく声を出してくれて、緩むことなく自分たちのバスケをすることができたのでそれはすごいよかったなと思います。

――インカレ初戦でしたが調子はいかがですか

最初いいタイミングで打てていたんですけど、次のシュートから自分のタイミングでないときに打って外れたりしてしまったので、相手がいないから打つっていうよりかは自分のタイミングを重視してちゃんとシュートを打っていけたらいいなってすごく思いました。

――インカレにむけてどのような準備をしてきましたか

リーグ戦は一週間通して相手チームのアジャストなどをしてそのチームに染まるのですが、インカレは連戦なのであまりアジャストとかできない分、自分たちのバスケットの質を上げようということで自分たち自身をアジャストしたり弱みなどを出し合ったりしてました。リーグを経て成長した自分たちとまだまだ足りていない自分たちを客観視することができたので、その部分で自分たちのバスケットの質を上げられたかなと思います。

――4年生としてのインカレを迎えましたがいかがですか

4年生同士話しているんですけど、すごくわくわくするけど一回負けたら終わりっていう緊張感で今まで味わったことのないわくわくとどきどきがあって、スタッフの子とかもすごく高まっているのでそういう部分で楽しみです。

――インカレでどのようなプレイをしていきたいですか

チームとしてはリーグの1番最後の試合で白鴎大に気迫とかディフェンスの部分で対応しきれずに負けてしまったので、本当にあの悔しい思いを絶対にしないように1戦1戦全てのプレイが優勝につながっているということをみんなが自覚して1人1人が自分のベストをつくせたらいいと思います。個人的には自分に対して相手のマークがくることが多くなると思うんですけど、そういうときも絶対に打つことをやめずに自分が点を取れなくても他の人が取れるような影の動きをしっかりできるように意識していきたいと思います。