第50回関東大学女子選手権(トーナメント)もいよいよ最終戦を迎えた。決勝リーグ最終戦の相手は松蔭大。これまで無敗の早大にとって、この一戦は落とせないものであった。しかし立ち上がりから相手のペースにのまれ、思うように得点を重ねることができない。最後まで相手を捉えられないまま67-72で初の黒星。この結果、得失点差により準優勝で今大会に幕を下ろした。
トーナメント、関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)、そして全日本大学選手権で頂点に立ち、3冠を狙う早大女子バスケットボール部。最初に行われるトーナメントでの優勝は目標に向けて落とせない。最終戦まで2勝しているのは早大のみ。ここで一勝を挙げれば、優勝は確実であった。並々ならぬ思いで挑んだ最終戦、立ち上がりから早大らしさを発揮し、圧倒したいところであったが先制点を許してしまう。その後もシュートがテンポよく決まり、勢いづいた相手に対して流れをつかめない早大は第1Qだけでタイムアウトを使い切り、立て直しを図った。一時は13点差をつけられたものの、G砂川夏輝(教3=沖縄・西原)のドライブやC田中真美子(スポ2=東京成徳大)のゴール下での活躍で点数を重ねていく。それでも逆転することはできず前半を31-36で折り返した。
オフェンス面で躍動した砂川
流れに持ち込みたい後半だが、開始早々3Pシュートを決められる。しかしここで黙っているわけにはいかない。G田村未来主将(スポ4=愛媛・聖カタリナ女)とF加藤臨(スポ4=山形市立商)が続けてシュートを決め、さらにC今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院)がバスケットカウントを沈める。1点差まで相手を追いつめ、勢いにのったかと思われたが、その後が続かない。流れを寄せられないまま再びリードを奪われ48-54で迎えた最終Q。田村や砂川を中心に得点を重ねるが、松蔭大も変わらず外のシュートが光り、とらえきれない我慢の状態が続いた。残り1分、田村が放ったスリーポイントシュートが決まり1点差。しかしすぐさま得点され、オフェンス面でも好機を生かし切れず最終スコア67-72で敗戦。試合終了のブザーが鳴り響いた瞬間、選手たちは肩を落とし悔しさをあらわにした。
最後まで勝利に向けて諦めなかった
3校が2勝1敗と並び、得失点差によって早大は準優勝となった。全勝優勝をあと一歩で逃し、悔しい結果となった今大会。しかし最後まで勝利への執念を見せ、全員で粘り強く戦ったその姿勢は、今後の活躍を予感させた。シーズンはまだ始まったばかり。この悔しさをバネにまずはリーグ戦3連覇に向け、早大女子バスケットボール部は進み続ける。
(記事、写真 黒田菜々子)
表彰式後の選手たち
第50回関東大学女子選手権 5月15日(vs松蔭大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
16 | 15 | 17 | 19 | 67 |
松蔭大 | 21 | 15 | 18 | 18 | 72 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#22 田村未来(スポ4=愛媛・聖カタリナ女) F#7 加藤臨(スポ4=山形市立商) F#10 萩尾千尋(スポ3=愛知・桜花学園) C#24 今仲杏奈(スポ3=大阪薫英女学院) C#14 田中真美子(スポ2=東京成徳大) |
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◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 田村未来:17得点 リバウンド 田村未来:7リバウンド アシスト 高田静:3アシスト |
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コメント
G砂川夏輝(教3=沖縄・西原)
――立ち上がりに関してはいかがでしょうか
出だしの部分で相手に勢いでやられてしまいました。自分たちのシュートも入らなかったのですが、やられてるなと思いました。
――相手の外のシュートに苦しめられた印象ですが
相手がスリーポイントで攻めてくることは分かってはいたのですが、それでも相手もどんどんやってきたんで、その守りをもっと徹底できたらよかったなと思います。
――砂川選手自身は今試合で活躍が見られましたが、いかがでしょうか
自分はこれまでの試合で全然自分らしいプレーができなかったので、気持ちを切り替えてきょうの試合に向けて絶対負けないという気持ちがありました。オフェンスの部分ではやりたいことはできたかなと思うのですが、やっぱりもっとできたかなとも思います。
――得失点差で準優勝という結果については
きょねんも得失点差で負けてしまって。ちゃんと全勝して優勝したかったです。
――秋からは様々な戦いが続くと思います。どのようなシーズンにしていきたいですか
この悔しさをばねに全員でまた細かいところを詰めていきたいです。次はリーグ戦(関東大学女子リーグ戦)で長い戦いになると思うので、一人一人が出てしっかりと仕事をして頑張っていきたいと思います。