30点差の大勝。難なく3回戦へと駒を進める

女子バスケットボール

 全日本大学選手権(インカレ)2回戦で対するは、関西学院大。立ち上がりにリードを許すも、徐々にリズムをつかみ始める。気付けば30点ほどの差を付け試合を折り返し、昨季王者の意地を見せつける。その後も、スコアが滞る時間があったものの大きなピンチを迎えることなく大差での勝利。あすはベスト4を懸け、筑波大と対戦する。

 初戦を難なく突破した早大は、その勢いを保ち攻撃を展開しようとする。しかし、ゴール下でのシュートが収まらないなどスコアが滞る立ち上がりに。それでもタイムアウトを機に出場したPG本橋菜子主将(スポ4=東京・明星学園)が士気を高めるプレーを見せると、続けて関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)、C田中真美子(スポ1=東京成徳大)が確実にシュートを沈め早大のリズムを引き寄せる。素早い連携で相手を苦しめ、47-21と大きく差を付けて試合を折り返した。

安定したプレーでチームをけん引した関根

 後半もペースを乱すことなくゲームを支配する。テンポの良いボール運びで隙を許さない早大は、さらに相手との差を広げていく。F加藤臨(スポ3=山形市立商)がゴール下でのチャンスをしっかりとものにし、気付けばリードは40点以上に。第3Qの時点で関西学院大を圧倒し、控えメンバーへとバトンを託した。しかし、迎えた最終ピリオドで「裏のプレーをもう少し上手く使えればよかった」(G中村和泉、社3=山口・慶進)と詰めてくる相手に対し順応できなかった早大。リバウンドを取りこぼし、ターンオーバーを誘発されるなど、リングから遠い時間が続く。その後、点差を縮められ、流れを奪われる展開とはなったものの大きく乱れることなく93-63の圧勝。難なく3回戦進出を決めた。

この日チーム最多得点を挙げ、ゴール下でも躍動したC今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)

次の相手は、一つ目の山場とも言える筑波大だ。「気を緩めず、やるべきことをしっかりやりたい」(G高田静、スポ1=山形市立商)と一試合ずつ調整をしながら立ち向かう選手たち。これから最終日に向け連日での戦いとなるが、積み重ねてきた鍛錬の日々を糧に怖いものなど何一つないはずだ。頂上決戦に向け、確実に駒を進めていきたい。

(記事 渡部歩美、写真 橘高安津子)

第67回全日本大学選手権 11月25日(vs関西学院大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

22 25 33 13 93
関西学院大 12 15 27 63
◇早大スターティングメンバー◇
SG#31 酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)
G#22 田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)
F#18 関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)
F#7 加藤臨(スポ3=山形市立商)
C#24 今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  今仲杏奈:16得点
リバウンド  田中真美子:10リバウンド
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コメント

C林靖子(社2=福井・足羽)

――大勝となりましたがきょうの試合を振り返っていかがですか

最初の出だしが良くて、いい状態で後半までつなげられていたのでそれはよかったと思います。でも、メンバーを落としてからちょっとずつ自分たちが練習でしてきたことをできていなかったのでそこはもうちょっとできたらよかったかなと思いました。

――試合に出る際に、監督から声掛けがありましたがどのようなものでしたか

自分の得意なところでプレーをってことを言われていました。自分のオフェンスリバウンドに入ることや、ポストアップするとこからやっていくということを言われていたので、それからやろうと思って試合に入りました。

――試合に入ってそれを生かすことはできましたか

ポストアップはしましたが、そこで呼び込むことができないで中にボールが入ることがなかったので、もう少し声を出してボールを読み込むことをしたいと思いました。あと、オフェンスリバウンドは味方が打ったボールも自分が打ったボールも入れていたのでそれはよかったです。

――スコアが滞っていた時間に、どういった意識でプレーに臨みましたか

外角のシュートばかりではなくて、相手に勝っているところでインサイドに、ということを練習から言われていたので中で一本取るように、ということを心がけていました。前半からドライブに行けるというと言われていたので外周りの人も内部に入るということでプレーしていました。

――あすは筑波大との試合となりますが、そちらに向けての意気込みをお願いします

リーグの時に、せった状態とかでも勝ちをものにしています。その時よりもケガ人も戻ってきていてチームとしてもいい状態なので、先のことは見据えすぎずに、一試合一試合目の前の試合を勝ちに行けるように全員で頑張りたいです。

G中村和泉(社3=山口・慶進)

――この試合を振り返っていかがですか

出だしあんまりよくなかったんですけど、途中で離せるときに離せていいゲームの持って行き方というか、しっかり大差広げて主力のメンバーが休むことができてよかったかなと思います。

――試合の入りバタバタしていた印象もありましたが、どんな原因が考えられますか

ワセダの強みはインサイドなので、全員が中を見すぎていて自分の攻めがなかったなという印象はありました。

――相手がインサイドを固めていたということでしょうか

向こうももちろん中を意識していたというのもあるんですけど、自分たちも中を意識しすぎていて、自分が1対1いけるのに行かなかったりとか、そういうことが多かったですね。

――第4Qはターンオーバーが多く、いいリズムがつくれませんでしたがプレーしてみていかがでしたか

相手のディフェンスが前に前に来ていて、前に来られたときに裏のプレーをもう少し上手く使えればよかったんですけど、そこがチーム全員理解できてなかったので、そこは修正点だと思います。

――インカレに向けてどういった気持ちづくりをしてきましたか

出場できる時間は限られていると思うので、その限られた時間の中でディフェンスで崩れないことと、自分の武器がシュートだと思うのでそこはしっかり狙っていきたいなと思います。

――次の対戦相手の筑波大の印象は

筑波大は身長が高いのでリバウンドが勝敗のカギになると思うので、きょうもリバウンド取られる場面が多かったので、そこはあした全員でリバウンド取る意識が無いとだめだなと思います。

――あしたに向けて意気込みをお願いします

ここまで全員で頑張ってきたので、優勝目指して一戦一戦大事にしていきたいと思います。

G高田静(スポ1=山形市立商)

――今回はご自身にとって初のインカレですが、雰囲気や緊張感はいかがですか

4年生がこれで最後になるというチームもたくさんいるので、気迫がそれぞれのチームであるなと思います。緊張感は、アップしているときはあったんですけど、試合中はあまり感じませんでした。

――きょうはプレー時間も長かったと思いますが、その中で力を発揮できたと思いますか

思い切ってドライブとかをできたのは良かったんですけど、少ないシュートチャンスでシュートを決め切るということができなかったので、そこは反省です。

――ディフェンスに関してはいかがでしょうか

ディフェンスについては、相手のドライブに対して足が出なかったというところもあるので、これからの試合ではドライブに対してもしっかり守っていけるようにしたいと思います。

――チームとしてきょうの試合で見つかった課題などはありますか

結構相手にリバウンドを取られてしまったところがあったので、これからの試合はリバウンドも勝負になってくるので取り切れるようにしたいです。

――あしたの筑波大との試合への意気込みをお願いします

リーグ戦では勝っているんですけど、勝っているからといって気を緩めず、しっかりやるべきことをやって勝ちたいと思います。