笑顔の花、コートに咲き誇る!2年連続2回目の優勝に輝く

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)もついに佳境を迎えた。これまで9勝1敗、先日は強敵・東京医療保健大に勝利するなど流れに乗っている早大。優勝を懸けた今節の相手は、ライバル・白鴎大だ。前半、両チーム共に一歩も引かない一進一退の攻防が繰り広げられた。しかし、第2クオーター(Q)でペースをつかんだ早大がリードし、34-27で前半を終える。後半、相手の激しいディフェンスの中、早大は堅実に点数を重ね前半のリードを守り切る。見事60-55で勝利し、2年連続2回目のリーグ戦優勝を決めた。

第1Q、連続失点や相手のバスケットカウントなどで早大は一歩出遅れる。さらに、敵の好守に阻まれボックス内へとボールを進めることができず、立ち上がりは相手のペースとなった。しかし、慌てることなく徐々に差を縮めていき、19-18と僅差ながらリードを奪う。第2Qになると選手たちの動きにキレが増してきた。うまく相手のマークを外しスリーポイントシュートを連発、一気に差を広げる。また、スクリーンを多用する相手オフェンスにも対応し、失点を9にまで抑えた。勢いに乗った早大は第2Q終了間際、「積極的に攻めました」と好調のF関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)が鋭い切り込みから連続得点を奪い、得点を34-27として前半を終えた。

相手のエースを完璧に抑え込むディフェンスを見せた加藤臨(スポ3=山形市立商)

 このままリードを保ちたい早大であったが、第3Qの中盤、ディフェンスに隙が出来始め、連続6失点やスリーポイントシュートを許し2点差まで縮められてしまう。チームに焦りの色が見え始めたが、粘りのディフェンスで徐々にペースを取り戻した。最後はG酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)がスリーポイントシュートを決め、54-48で第3Qを終えた。続く第4Qは両チームの激しい攻防が火花を散らす。相手のシュートの精度が落ちる中、選手たちの集中力は途切れず、自分たちのペースで試合を進めた。そして、後がなくなった白鴎大の猛攻にも一歩も引かず、第1Qからのリードを守り続け試合終了。ライバルとの接戦を制し、60-55で優勝を手にした。

大きな声援がチームを優勝へと導いた

 僅差の勝利ではあったが、全体を通して早大が主導権を握っていた。粘り強く丁寧にプレーする早大らしいバスケットで勝ち取った優勝だ。また、頻繁な選手交代を可能にする層の厚さというのも勝因のひとつだろう。まだ終わらないリーグ戦、女王ワセダの名に恥じぬようあすの試合に臨む。

(記事 高橋団、写真 丸山美帆、藤巻晴帆)


第65回関東大学女子リーグ戦 10月17日(vs白鴎大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

19 15 20 60
白鴎大 18 21 55
◇早大スターティングメンバー◇
G#31 酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)
F#18 関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)
F#7 加藤臨(スポ3=山形市立商)
F#10 萩尾千尋(スポ2=愛知・桜花学園)
C#24 今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  関根彩乃:15得点
リバウンド  加藤臨、今仲杏奈:7リバウンド
アシスト  加藤臨、今仲杏奈:3アシスト
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コメント

G酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは

嬉しいです。それからほっとしました。

――ことしはラストイヤーですが、どのような気持ちで臨みましたか

特に最後だからという思いはありませんでしたが、自分が試合に出させてもらっている以上、コートに立ったら全力でやろうというのはずっと心がけていました。

――リーグ戦全体を振り返っていかがですか

目標がタフにやり続けるということだったんですけど、気持ちが落ち込んでしまい、それがプレーに出てしまうことがありました。次はインカレですが、もっと強い気持ちでやっていきたいです。

――きょうのプレーを振り返っていかがですか

前半は全然だめでした。後半は気持ちに変化は無かったですが、うまくいったプレーが多かったので良かったです。

――第3Qの最後にスリーポイントシュートを決めたときは、どのような心境でしたか

自分が狙っていくつもりはあまりありませんでした。たまたま前が空いて自分のシュートセレクトだったので、それが入って良かったです。

――試合中のチームの雰囲気はいかがでしたか

本当にリーグ戦では毎回、ベンチからの声やベンチに入っていない子たちの声援がすごく力になりました。みんなが一つになっている感じでした。

――あしたの試合に向けて一言お願いします

相手チームはきょう負けてあした全力で向かってくると思うので、優勝しましたが、気持ちは緩めずに引き締めてチーム全体で戦っていきたいです。

F関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)

――優勝おめでとうございます。いまの率直なお気持ちは

全員でつかんだ優勝なのですごく嬉しいです。

――相手が白鴎大ということでどういったことを意識して臨みましたか

練習でやってきたことをコートで表現するだけだと思っていたので、練習通り頑張りました。

――試合を振り返っていかがですか

苦しい時間帯もあったのですが、そこで諦めずに粘り強くやれたのが勝利につながったと思います。

――苦しい時間帯は、ご自身が中に切り込んでいくという意識はあったのでしょうか

そうですね。みんな攻め気だったと思うんですけど、自分としても点を取りにいかなきゃという意識はあったので、そこは積極的に攻めました。

――リバウンドに関しては何か指示はありましたか

ディフェンスでは相手が大きいので、しっかりボックスアウトするのが大事だという話があったのですが、最初の方はシュートを見てしまいアウトするのを忘れてしまっていたので、そこはあした修正できたらなと思います。オフェンスリバウンドはみんなが飛び込めていたので、あしたも継続してやっていきたいと思います。

――あしたへの意気込みをお願いします

優勝は決まっているんですけど、最後勝って終わりたいのでもう一度みんなで気持ちを入れ直して勝利に向けて頑張りたいと思います。

F加藤臨(スポ3=山形市立商)

――優勝おめでとうございます。いまの率直なお気持ちをお聞かせください

夏合宿のときからケガ人が出ていて大変な状況だったんですけど、2か月間やってきてチーム全員で勝ち取った感じがあって、きょう勝ててほっとしています。

――試合前にはどのような話をされていましたか

出だしの所で相手にシュートを気持ちよく打たせないことを意識して、自分は林(咲希、白鴎大)を一生懸命止めるために頑張りました。

――ケガ人が多かった中でリーグ戦を勝てた要因は何だったと思いますか

1週間通して相手のアジャストをするんですけど、その中でチームの人たちが相手のチームの特徴を再現してくれて、それが練習中にできて1週間チームのアジャストができたっていう事が本当に大きな要因だったと思います。

――試合後に涙を流されるシーンもありましたがそのときの心境は

きょうは絶対に相手の林を止めるっていうのが自分の役割だったので、それだけをやろうと思って、オフェンスの面でもっと貢献できれば良かったんですけど、ディフェンスの面で貢献できたので(笑)。ほっとして涙が出ました。

――きょうはリバウンドやルーズボールの面でも印象的な活躍でしたが意識している部分でしたか

オフェンスリバウンドは元々得意だったので積極的にいくっていうことと、あとはディフェンスの面で相手のセンターが身長高くてリバウンドをかなり取る人だったので、そこに絡んでいけたらなと思って頑張りました。

――チームとしてオフェンスの面での工夫はありましたか

結構相手はボールマンプレッシャーとかが強いチームだったので、裏を突いたバックカットのプレーとかをやろうということで、きょう何本かバックカットのプレーで良いオフェンスが出ていたんですけど、パスミスだったり連携がまだ繋がっていない部分があったので、あしたはそこを改善できたらなと思います。

――インカレに向けて意気込みをお願いします

まだあしたもリーグ戦はあるんですけど、インカレに向けてオフェンスでもっと貢献できるようにやっていきたいです。

G中村和泉(社3=山口・慶進)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちをお聞かせください

本当に、嬉しいの一言です。

――序盤から激しいプレーが続きましたが、意識していたことは

絶対に気持ちで負けないという、強い気持ちで臨もうと思っていました。

――リーグ戦を通して、ケガからの復帰ということもあって出場時間も増えたと思いますが、いかがですか

ずっとケガに悩まされてきて、ようやく試合にも少しずつ絡めてきたので、何か小さなことでもいいからチームに貢献したいなと思って臨んできました。

――復帰後の調子はいかがでしょうか

少しずつ上向きになっていると思います。

――ガードとして、きょうの試合はどのようにゲームを組み立てようと思っていましたか

白鴎大のディナイが結構厳しくて、前のディフェンスは強いんですけど、後ろに対しては弱いのでそこを突いていこうと思いました。

――ディフェンスについてはいかがでしょうか

林選手(白鴎大)が外角のシュートがすごく決まるので、そこはチーム全員で意識して守ることができました。でも馬選手(白鴎大)のインサイドでのプレーとかリバウンドで結構やられていたと思うので、あしたはそこを修正していきたいです。

――優勝が懸かる試合で、しかも相手が白鴎大ということで、何か特別な思いなどはありましたか

特に白鴎大だからとかはあまり考えずに、今までやってきたことをしっかり出そうと思いました。

――あしたも残り1試合ありますが、意気込みをお願いします

優勝は決まったんですけど、しっかり最後は全員で勝ち切って、笑顔で終わりたいと思います。

C今仲杏奈(スポ2=大阪薫英女学院)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちをお聞かせください

嬉しさと感謝しかないです。自分は試合に出る立場ですが、ベンチでもみんなが声をかけてくれたり、練習の相手をしてくれたり、コーチも考えてくださり、保護者の方々も声をかけてくれました。その人たちのおかげと言えるくらい支えられてきました。

――本日は優勝を決めるという重要な試合でしたが、どのようなお気持ちで試合に臨まれましたか

萩原監督からは、手が1本もげても、足が1本とれても、きょうは勝ちにいけと言われていました。ケガ人もいて状況は悪かったので、怖がらずに思いきりやろうということで、一人一人が失敗を恐れず強気で戦えたと思います。

――ご自身もケガから復帰されましたが、調子はいかがでしたか

少しずつ調子は上がってきていましたが、まだリーグ戦を通して全然納得できるプレーはできませんでした。インカレまでに調子をもっと上げていきたいです。

――ゴール下で相手の選手との攻防が多く見られましたが

全然だめでした。もっとあそこでシュートを決められるような選手になりたいのですが、なかなか大きい相手が来たときにシュートを決めきることができないので、もっと練習していきたいです。

――第2Qでスリーポイントシュートを決められていましたが

いつもスリーポイントシュートを打てるところでは打っているのですが、リーグ戦ではあまり打てるところがありませんでした。練習でもスリーポイントシュートには取り組んでいたので、今回の場面で絶対に決めてやると思って打ったら入りました。

――本日の試合を振り返ってチームとして良かったことは

交代で出てくるメンバーも強気で戦っていて、弱気な選手がいませんでした。きつい時間帯もありましたが、皆で声をかけあって、チームワークが良いチームだなと改めて思いました。

――インカレへ向けての反省点は

きょうは、相手の選手に2人よってカバーするという練習をしていましたが、なかなか試合の序盤からそれが出来ず、自分もディフェンスが出来ませんでした。練習でやってきたことを出だしから出していけるように徹底していきたいです。

――あしたの試合へ向けての意気込みをお願いします

優勝チームにふさわしいように、明るく、そしてまたチームワーク良く。あしたはメンバーもどんどん変わっていくと思うので、全員で戦って、楽しく終わりたいです。