主力の不在が招いた悲劇。ワセダ初黒星を喫す

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)も前半戦を折り返し、ここまで全勝を挙げている早大。きょうは専大との対決に挑んだ。しかし早大はここまで好調を維持していたG田村未来(スポ3=愛媛・聖カタリナ女)をケガで欠き、接戦を強いられることとなった。前半、早大が攻め込み確実にゴールを奪うものの、相手も互角を戦いを見せる。粘り強いディフェンスをするがなかなかその点差を離すことができない。わずかにリードして迎えた後半、C田中真美子(スポ1=東京成徳大)を中心に得点を重ねると、一時は10点差とする。しかし再び相手の攻撃に苦戦し終盤に逆転されると、そのまま逃げ切られ、52-54で試合終了。悔しいリーグ戦初黒星となった。

 ここまでゲームメイクを担っていた田村の代わりに、F萩尾千尋(スポ2=愛知・桜花学園)がスタメンに名を連ねた。その萩尾が序盤、躍動する。緩急つけたドライブで相手のファウルを誘うと、立て続けにミドルシュートも決めて連続得点をマーク。チームもその勢いに乗り、田中とG高田静(スポ1=山形市立商)の1年生が得点を決めるシーンも見られた。しかし相手も諦めず、同点で第1Qを終える。続く第2Qでは序盤、ディフェンスリバウンドを確実に取り、そこからオフェンスでも連続8点を挙げるなど、早大が徐々に流れをつかみ始める。最後はF関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)のシュートで早大が一歩リードし、28―25で前半を終えた。

ガードとして積極的なチャンスメイクの姿勢を見せた高田

 後半立ち上がり、ここでも田中がインサイドで強さを見せると、リードを広げていく。一時は10点差がついた場面もあったが、相手のフリースローやスリーポイントシュートなどで4点差まで詰め寄られてしまう。逃げ切りを図りたい最終Q、早大は自分たちの小さなミスが目立ち始める。パスカットされる回数も増え、そこから何度もターンオーバーを許してしまった。そこから田中を中心にボールを集め、積極的にシュートを狙うが、相手も攻撃の手を緩めない。ついに逆転を許した早大は、最後まで諦めない攻めの姿勢を貫くが、残り1秒で放たれた田中の同点のシュートは、惜しくも決まらず。52-54で惜敗し、悔しい初黒星となった。

久しぶりのスタメンでチームに貢献した萩尾

 「きょうの負けをしっかりあしたにつなげて頑張ろうと話し合った」(関根)。試合後、選手たちは肩を落とした。直前の試合ではライバルの白鴎大が勝利し、全勝の記録を伸ばしていた。負けられないプレッシャーと、主力のケガに苦しみ、思わぬ形で得た黒星。翌日の試合に向けてどのように気持ちを切り替えるか。ここで早大のチーム力の真価が問われることになる。

(記事 橘高安津子、写真 黒田菜々子)


第65回関東大学女子リーグ戦 10月3日(vs専大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 12 16 52
専大 16 15 14 54
◇早大スターティングメンバー◇
SG#31 酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)
F#18 関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)
F#7 加藤臨(スポ3=山形市立商)
F#10 萩尾千尋(スポ2=愛知・桜花学園)
C#14 田中真美子(スポ1=東京成徳大)
◇主なスコアリーダー◇
得点  田中真美子:21得点
リバウンド  田中真美子、酒井愛:8リバウンド
アシスト  関根彩乃、加藤臨、高田静:1アシスト
コメント

F関根彩乃(教4=千葉・昭和学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

オフェンスもディフェンスでもどちらでも課題が残ったというのと自分たちのターンオーバーが相手の得点につながったなと思います。

――前半は我慢できていた印象でしたが

前半は我慢してやれていたのですが後半の出だしのところで隙ができてしまいました。後半の出だしだったと思います。

――後半離されてしまった要因はどこにあると思われますか

きょうは自分がミスばっかりしてしまって色々あったと思うのですが、整理できてないです。

――試合後のミーティングでは何を話されましたか

きょうの負けをしっかりあしたにつなげて切り替えて頑張ろうと話し合いました。

――あすに向けて意気込みをお願いします

あしたは絶対に勝てるようにチームみんなで頑張ります。

SG酒井愛(社4=神奈川・金沢総合)

――初黒星となってしまいましたが、今のお気持ちは

田村がケガしてしまって、そのためにチームで新しいフォーメーションで練習していたんですけど、なかなか上手くいかなくて。きのうの練習でもあまり良くないなというのは感じたんですけど、それがきょうの試合にもそのまま表れちゃったかなと思います。いい意味で課題がたくさん見つかりました。

――ミスが多かった印象でしたがいかがですか

そうですね。自分たちのミスから失点してしまう場面もたくさんあって、反省点だと思います。

――直接シュートを狙いにいかず、パスを回すシーンが多かったように感じましたが

きょうはインサイドの攻撃を狙っていこうということで、外でパスを回してタイミングを狙う場面が多かったかもしれないです。でももう少しシュートを狙っていっても良かったなと思います。

――あしたの試合に向けて意気込みをお願いします

しっかり気持ちを切り替えて、あしたは勝てるように頑張ります。