女子バスケットボール部の2013シーズンが幕をあけた。新体制で挑む初の大会となる関東大学女子選手権(トーナメント)。昨季はあと一歩届かず準優勝に終わり2年連続となる優勝を果たすことができなかった。再びのトーナメント制覇へ気合十分のワセダは、迎えた初戦、桜美林大と対戦し126-49で圧巻の勝利を収めた。
主将として今季のワセダを率いる森
開始時直後からワセダが試合の主導権を握る。第1クォーター(Q)、高さで相手に勝るワセダがゴール下を制圧。C桂葵(社3=愛知・桜花学園)をターゲットにしたポストプレーで順調に得点を重ねていく。さらにF本多真実(スポ4=愛知・桜花学園)が好パスを供給して得点を演出。昨季活躍したメンバーで試合の流れを作ったワセダは、期待の長身ルーキーF加藤臨(スポ1=山形商)を投入すると、その直後に加藤がスリーポイントシュートを決めてチームを盛り上げる。29―12とリードを奪ったワセダは第2Qもその勢いを止めない。桂を中心とするフォワード陣がオフェンスリバウンドの競り合いに勝って得点を奪うと、守備ではG森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)が粘りのディフェンスでスティールしたボールを速攻につなげ相手に攻撃のリズムを作らせず、63-25で前半を折り返す。
迎えた後半、ワセダは大きくメンバーを入れ替えるものの、前半のよい流れは崩れない。G本橋菜子(スポ2=東京・明星学園)が豊富な運動量と正確なパスでチームをコントロール。インサイドを多用した前半とは打って変わってコートを広く使った外からの攻撃を展開したワセダは、F中村和泉(社1=山口・慶進)やF平田彩乃(社3=長崎西)がスリーポイントシュートを決めて得点を100点の大台にのせ、102-38で第3Qを終える。第4Q、後半から出場したF小原みなみ(社4=神奈川・金沢総合)がゴール下で確実にシュートを決めると、当たりの強さを見せリバウンドにも貢献。さらに中村が放ったノールックパスをフリーになっていた加藤が決めるという1年生コンビの華麗なプレーも飛び出し会場を湧かせる。この試合通して行われたマンツーマンの守備では、速攻狙いの相手の動きを持ち前の運動量で封じ込め攻撃をシャットアウト。一試合通して攻守がかみ合った理想的なバスケを展開し、126-49で完勝した。
1年生ながら果敢なプレーを見せた中村
「誰が出ても全員がワセダのバスケットができていた」(森)。ベンチ入りメンバー全員がコートに立ち全員で掴み取ったきょうの勝利は、王座奪還を狙うワセダにとって最高のスタートであるといえる。萩原コーチが「即戦力」と語る1年生の活躍も明るい材料だ。トーナメントを制するには、一戦必勝、この先に待ち受ける強敵に勝ち続けていかなければいけない。このゲームを自信に変え、ワセダは頂点を目指して戦い続ける。
(記事 巖千咲、写真 岩本剛志)
第47回関東大学女子選手権 | ||||
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早大 | 126 | 29-12 34-13 39-13 24-11 |
49 | 桜美林大 |
【スターティングファイブ】 G 本橋 菜子(スポ2=東京・明星学園) G 森 仁美(スポ4=大阪薫英女学院) F 根岸 夢(スポ2=東京聖徳大) F 本多 真実(スポ4=愛知・桜花学園) C 桂 葵(社3=愛知・桜花学園) |
コメント
萩原美樹子ヘッドコーチ(平17二文卒=福島・橘)
――きょうの試合を振り返って
全員出場できたのでよかったと思います。
――終始圧倒する展開でした
試合の入りは少し固かったですね。相手さんはいままで2ゲームこなしていますが、うちは初戦だったので固さが見られました。
――自分たちでリズムを作っていくことができたということですか
そうですね。スタートのメンバーよりも後から入った選手たちの方がいいリズムでできていて、交代しても戦力が落ちなかったのですごくよかったと思います。
――すべての選手に公平に出場機会が与えられていたが
新しいチームになって、私はなるべくたくさんのメンバーを使っていきたいと思っています。昨季までのビッグセンターが抜けて求心力がなくなったという側面もありますが、そう言う意味では全員が伸びてきているといえると思うので、それがこのチームのいいところではないかなと思っています。
――ことしのチームの雰囲気はどうですか
一言で言うと真面目です。悪い流れになると少しシュンとしてしまうところがあって、それは選手たちも自覚して直していこうとしているので、一年かけていい雰囲気でがんばっていけるチームになっていければなと思います。
――1年生の新戦力については
即戦力ですね。今の段階ではきょねんよりも試合にフィットしていると思いますし、非常に期待しています。
――次戦への意気込みをお願いします
今までやってきたことしかできませんから、ワセダらしさが一番いい形で出せればと思います。
G森仁美主将(スポ4=大阪薫英女学院)
――今季初の公式戦でしがいかがでしたか
きょうは誰が出ても全員がワセダのバスケットができていたかなって思うので、そこはすごくよかったと思います。
――今シーズンの目標は
王座奪還することなんですけど、その前にまずは一戦一戦しっかり戦っていこうっていうのが目標です。
――新チームの雰囲気は
自分自身として意識していることは、ワセダのチームカラーが(雰囲気が)明るいということだと思うので、流れが悪い時に沈んでしまわないように、私が引っ張っていこうかなって思っています。
――新しく入った1年生に関しては
いいと思います。
――次戦への意気込みをお願いします
王座奪還っていう目標の下に一戦必勝ということを決めたので、相手がどこであろうと目の前の相手に全力で戦おうと思います。