初戦敗退で今季を終える

女子バスケットボール

 全日本大学選手権大会(インカレ)の激闘から約1ヶ月が過ぎ、4年生にとっては泣いても笑っても最後の大会である全日本選手権大会(オールジャパン)が開幕した。高校生から社会人まで世代を問わず争われる今大会で2回戦から登場した早大は白鴎大と対戦した。関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)で苦汁を舐めた相手へのリベンジマッチだったが出だしからシュートが入らずリードを許す展開に。終盤に追い上げ見せるもあと一歩届かず53-57で敗戦。今季の全日程が終了した。

今季チームの大黒柱として活躍した丹羽

 第1クォーター(Q)、硬さからかなかなか得点が生まれない。2分半が経過したところでC丹羽裕美(スポ4=愛知・桜花学園)のバスケットカウントでようやく得点する。このまま一気に流れに乗りたかったが、機械の故障でゲームが中断してしまう。約10分後再開されたが、この難しい状況にペースが乱れた早大のシュートが入らず、早くも相手に離されてしまう。第2Qに入っても苦しい状況は続く。不用意なプレーからターンオーバーを生み相手に速攻を許してしまう。本来、早大がやりたいバスケットを相手にやられ、21-32で前半を折り返す。後半に入り、徐々に自分たちのバスケットを取り戻してきたが相手のシュートを止めることできず点差を縮めることができない。第4Qになり、F望月桜子主将(人4=千葉・幕張総合)のゴールで勢いに乗った早大がじわじわと点差を縮めていき、残り1分半のところでついに3点差まで詰め寄る。一気に逆転したかったがここで万事休す。最後にG本橋菜子(スポ1=東京・明星学園)の放ったスリーポイントシュートがリングに弾かれ53-57で敗れる。リベンジとはならなかった。

 今季、三冠を目標に挑んだ早大であったが結果は全て2位とあと一歩のところで悔し涙をのんできた。インカレ終了時にも選手たちはオールジャパンがあるのでとすぐに前を見てきただけに今大会で一矢報いたかったが、実業団への挑戦ならずリーグ戦王者の前にまたしても敗れてしまいシーズンが終了した。

シュートを打つ望月主将

 4年生中心のチーム作りを常に心がけている萩原美樹子コーチ(平17二文卒=福島・橘)。今季は最後まで4年生がチームを引っ張り続けた。チームの得点源で大黒柱として支え続けたC丹羽を始め、F金山舞穂副将(スポ4=神奈川・金沢総合)やゲームキャプテンのC傳田みのり(社4=神奈川・金沢総合)はチームの主軸として牽引。G浅原三友(社4=福岡・中村学園女)、F斎田愛美(スポ4=東京・駒場)はプレータイムこそ少なかったものの、どんな時も笑顔で選手を迎え続けた。ケガで長い間鮮烈を離れていたF望月主将にも今試合で念願の得点が生まれた。「ことしの4年生がいいものを残してくれた、来年も今の3年生と更に良くしていきたい」(萩原コーチ)という言葉の様に来季も今季以上に素晴らしいチームを見せてくれるに違いない。

 (記事 岩本剛志、写真 梁瀬智帆)

結果
第63回関東大学女子リーグ戦
早大 53 9-18
12-14
19-18
13-7
57 白鴎大
【スターティングファイブ】
G 森  仁美(スポ3=大阪薫英女学院)
F 根岸 夢(スポ1=東京聖徳大高)
F 本多 真実(スポ3=愛知・桜花学園)
F 金山 舞穂(スポ4=神奈川・金沢総合)
C 丹羽 裕美(スポ4=愛知・桜花学園)
コメント

萩原美樹子コーチ(平17二文卒=福島・橘)

――きょうの試合を振り返って
悔しかったですね。出だし、24秒計が壊れるアクシデントがあったんですけど、相手に抜け出されてしまって。それでもしっかりついていって、かつシュートも打っていたんですけど、入らなかったですね。
――4年生はきょうで最後の試合でしたが
傳田(みのり、社4=神奈川・金沢総合)を出してあげたくて、でも腕のケガが間に合わなくて。最後はコートで終わらせてあげたいって思っていたので、それだけが心残りですね。だけど最後望月(桜子主将、人4=千葉・幕張総合)が一生懸命に自分たちがやってきたこととか、悔しかったことを表現してくれたので、それは嬉しかったです。
――今シーズンを振り返って一番印象に残っているのは
やっぱりインカレですかね。負けた試合もそうなんですけど、改めてインカレで一つ一つ勝つことの難しさを感じましたね。良いことも悪いことも含め印象的ですね。
――来シーズンの抱負をお願いします
きょねんの4年生が残してくれたものがあって、それをことしの4年生がしっかり引き継いで。ことしの4年生なりにすごく良いものを残してくれたと思うので、来年もまた、今の3年生とさらに良いものにしたいです。