開幕戦の拓大戦以降、実に7連敗。2部リーグとの入れ替え戦候補筆頭という不名誉な候補を背負いながら、早大女子はなんとか踏ん張った。 最後の最後まで気の抜けない大会だった。最終戦の相手は最下位が決定していた日本女子体育大だったが、1戦目は後半開始時に20点差をつけていながら逆転負けを喫するという信じられない結果。相手のしかけたゾーンプレスディフェンスにまんまとひっかかり、自ら崩壊した。 しかし2戦目、彼女たちのバスケットは一変した。プレス対策を十分行い、仕掛けられても動揺しなかったことが大きな要因だったが、もうひとつ、萩原美樹子コーチ(院1)が選手にこんなことを話したと言う。 その言葉が選手たちの「戦う姿勢」を生んだと言ってもいいだろう。大西真由(スポ2)、半澤愛子(スポ3)、荒瀬尚代(社3)らポイントゲッターたちが積極的にゴールへ向かい、待ち構える相手にひるむことなくぶつかり、ファールを奪った。ようやく厳しいディフェンスからオフェンスチャンスをもぎとるワセダらしいバスケットが復活した。「結局気持ちが前を向いてれば何事もオッケーなんでしょうね」(萩原コーチ)。最終スコアは73-45と圧勝し、この時点で6位が確定。入れ替え戦行きとなる7位を回避した。 試合終了後、コート裏にはお互いを抱きしめあい、笑ったり泣いたり、感情を爆発させた選手たちがいた。彼女たちの姿は「入れ替え戦を回避したことよりも、最後の最後に素晴らしいバスケットを展開できたことが嬉しい!」 と言っているように見えた。 「コミュニケーションがうまくとれて、みんなで戦っているという感じがした。うまいとか強いとかじゃないけれど、うちはいいチームです。自信を持って言えます。」 (青木美帆)
◆コメント 萩原コーチ 宮本主将 (昨日の敗戦について)3クオーターの立ち上がりが悪くて徐々に点差を詰められて…もう途中真っ白になっちゃったんですけど(笑)4クオーターにプレスにひっかかってしまって自滅しました。(リーグ戦を通しての感想は?)辛かったです。リーグ直前に捻挫をしてしまってそのあと4週間くらい全然自分のプレーができなくて、チームも出だしからめちゃくちゃで。練習中は悩んで、色々なことを考えながらプレーしたけれど、試合ではそんなことを考えていてもしょうがない、日々の練習から始めようと萩原さんもおっしゃっていました。とにかく声、ルーズボール、リバウンド、ディフェンスを強調したら松蔭大戦くらいから自分たちのプレーができるようになりました。追い込まれたから「絶対負けられない」とみんながまとまりましたね。でも追い込まれなきゃやれないのはまだまだの証拠です。(インカレに向けての課題は?)ガードとして、キャプテンとして周りを見れなきゃ昨日みたいなプレスに対応できないなと思いました。ディフェンスとリバウンドは絶対頑張る。それが自分の軸だから。その上に精神的な強さを積み重ねていきたいです。 |