リーグ戦制覇へ、初戦を逆転勝利!

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。昨季1部3位の早大は、創部初の優勝を狙う。最初の相手は筑波大。流れをつかめず第3クオーター(Q)までリードされる苦しい試合だったが、早大の集中力が切れることはなく、終盤に畳み掛けて逆転。幸先よく1勝目を手にした。

インサイドで1対1を仕掛ける桂

 C桂葵(社4=愛知・桜花学園)と筑波大の白慶花は高校のチームメイト。この両センターのマッチアップが試合のカギとなった。第1Q、先制するも、直後に筑波大にスリーポイントシュート、バスケットボールカウントを立て続けに決められ流れを失する。第2Qもセンターを軸に攻める筑波大に苦戦。開始直後にF関根彩乃(教3=千葉・昭和学院)のスリーポイントシュート、終盤にはカウンターからG神﨑由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)が決め2度同点に追いつくも逆転には至らない。31-33とリードを許し前半を終えた。

 昨季リーグ戦6位の筑波大を攻めあぐね、第3Q、早大に焦りが見え始める。「みんなやらなきゃという気持ちでコートに出てしまって、一本やられたときに踏ん張りがいま一歩だった」(神﨑)。シュートを撃ち急ぎ、なかなかゴールリングを捉えられずにいるうちに12点のランを許してしまう。31-45と離されたところで早大はF加藤臨(スポ2=山形市立商)を投入。加藤はすぐに起用に応えた。投入直後のオフェンスでマークを振り切ると、後半チーム初の得点。すると、ここから流れは一変、早大が攻勢に出る。「加藤のシュートから全員が強気で攻めてオフェンスもディフェンスもできて、ワセダのペースになった」(神﨑)。ゴール下で桂が奮闘、リバウンドやインターセプトから速攻につなげ、46-48と一気に点差を縮める。ようやく早大が本領を発揮し始め、試合は最終Qへ。

アンスポーツマンライクファウルで得たフリースローを2本確実に沈めた神﨑

 第4Q、神﨑が得点し、早大が同点に追いつく。筑波大も負けていない。すぐさま逆転、再度流れが相手に傾いた。筑波大優勢の中、試合終盤の息詰まる攻防。しかし、ここで筑波大の白がファウルアウト。インサイドからチームをけん引した主将が退場すると、相手は崩れた。桂のシュートで逆転、早大は最後まで攻め続け、68-61でゲームセット。辛くも勝利した。

 桂は白とのマッチアップを「相手がファイブファウルして退場しただけで、まだ決着は着いていない。自分はまだ負けたままなので、そこはあしたリベンジしたい」と振り返る。インサイドで苦戦したが、最後は地力で制し、ひとまずは1勝。目標とする「全勝優勝」(神﨑)に向け、一歩踏み出した。

(記事 森健悟、写真 宮西祐香子)

第64回関東大学女子リーグ戦8月30日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

15 16 15 22 68
筑波大 18 15 15 13 61
◇早大スターティングメンバー◇
G#22 田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
PG#15 本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
F#11 根岸夢(スポ3=東京成徳大)
F#18 関根彩乃(教3=千葉・昭和学院)
C#25 桂葵(社4=愛知・桜花学園)
コメント

G神﨑由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)
――現在のチームの状況はいかがですか
8月に合宿をやったんですけど、強いチームとやっていく中で自分たちの目指しているバスケットを作っていくことができました。練習も良かったんですけど、きょうの試合では一人一人やってきたことを出せたんじゃないかと思います。
――関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)の初戦でしたが、どのような試合にしようと思っていましたか
初戦なので手こずるところはあると思うんですけど、そこを全員でいままでやってきたことを出して後悔しない試合にしようとみんなで話していました。
――筑波大に第1クオーター(Q)をリードされました。要因は何でしょうか
走ってセンターにボールを入れて、どこからでも攻められるというのがワセダの強みなんですけど、それが全部できていなくて、C桂(葵、社4=愛知・桜花学園)に入れたあとに全員の動きが止まっちゃっていたから立ち上がりもなかなかリズムに乗れなかったのかなと思います。
――第3Qの初めにランを許しました。あの場面を振り返っていかがですか
あのときはみんなやらなきゃという気持ちでコートに出てしまって、そこで一本やられたときに踏ん張れれば良かったんですけど、踏ん張りがいま一歩だったかなと。
――ご自身もランを許している途中から投入されました。何を考えてコートに出ましたか
点差が離れていたんですけど、ディフェンスでリズムをつかんで、コートの中でみんなに声をかけていこうと思いました。
――その後、F加藤臨(スポ2=山形市立商)のシュートから一転攻勢に出ました。あの場面を振り返っていかがでしょうか
自分たちが得意とするディフェンスでカットしてからのブレイクだったり、加藤のシュートから全員がやろうと強気で攻めてオフェンスもディフェンスもできて、そこでリズムがつかめてワセダのペースになったんじゃないかと思います。
――このリーグ戦の目標をお願いします
全勝優勝です!

C桂葵(社4=愛知・桜花学園)

――この夏、どのようなことを課題にして練習に取り組んできましたか

ディフェンスですね。

――チームでも、個人でもディフェンスが課題だったということですか

チーム的にはディフェンスで、個人的にはオフェンスのところを特に頑張りました。インサイドで攻めるところと、外とのバランスの部分ですね。そこを意識してプレーすることを大切にしていました。

――リーグ戦ということで意識していたことはありますか

やはり開幕戦ということで、相手もどんなチームか分からない、というか、どんなことをやってくるか分からなくてアジャストできないという状況なので、ある程度のアジャストはしたんですけど、目の前のことを一つ一つ負けないようにしようと思っていました。

――きょうの試合について、ご自身の調子はいかがでしたか

自分は、良くはなかったです。高校の同級生なんですけど、C白慶花(筑波大)にパワーの面で負けているところがあって。勝って終わったんですけど、相手がファイブファウルして退場しただけで、まだ決着は着いていなくって。自分はまだ負けたままなので、そこはあしたリベンジしたいと思います。

――ファイブファウルをさせたという意味で、勝ったとは言えないのでしょうか

そういう見方もできると言えばできますね。

――前半はリバウンドに苦しんでいたように見えました

そうですね。でかいし強いし、すごく頑張るので。あの熱さに負けないようにしたいです。

――後半は巻き返しが見られましたが、何がきっかけでしたか

出てくる選手出てくる選手みんながシュートを狙っていって、そこでシュートが入り始めてからリズムをつかみ始めました。あとはディフェンスが機能し始めてから、そこからシュートを決めていくという本当に単純なことが上手くいって、何か戦術的にこれをしようとかではなく本当に単純に、ディフェンスをして走ってシュートを決めるということが、できた結果です。

――あすも同じ筑波大ですが、あすに向けて抱負をお願いします

きょうは苦しい場面で4年生の神﨑キャプテン(由香、スポ4=福岡・中村学園女)が本当に踏ん張ってくれたので、同じコートにいる4年生として、負けてられないなと。ちゃんと4年生らしい引っ張り方をしていけるように、出だしから、頑張っていきます。