新戦力が公式戦デビューで持ち味を発揮

女子バスケットボール

 先月の関東大学女子選手権大会(トーナメント)で3年連続の2位という結果を残した早大。この成績に大きく貢献した新人たちが、この大会では下級生のみの力で戦いに挑む。きょねんは優勝を手にしたこの関東大学女子新人戦(新人戦)、まず1日目は安定した得点力で相手を突き放し、順調に次戦へと駒を進めた。

 早大の主戦力として定着したG田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)が、新人戦でも魅せた。序盤からスリーポイントシュートを何本も沈め、タイトなディフェンスで相手にプレッシャーを与えるなど、チームに勢いをつけ新人戦初戦の固さを感じさせなかった。第2クォーター(Q)では途中出場のG砂川夏輝(教1=沖縄・西原)がC今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)に華麗なアシストパス。自らも速攻に走り得点するなど、G田村、G中村和泉(社2=山口・慶進)を継ぐガードとして、今後の活躍に期待を持たせるはたらきを見せた。その後相手の勢いに押され得点が止まる時間帯があったものの、55-33とリードを保って前半を終える。

ドライブで攻めるG砂川

 第3Qでは、C今仲のポストプレーやG中村のスリーポイントシュートでこのままスコアを伸ばしていくかに思われたが、セットプレーでの決定力が欠ける展開が続いた。相手のスピード感ある速攻に流れが傾きかけ、ファウルがかさんでしまう。この悪い流れを断ち切ったのは、G中村だった。持ち前の運動量を活かし、ルーズボールやリバウンドに飛び込む。コートの中で誰よりも動き、攻守ともにチームをけん引した。また、先月のトーナメントで活躍したC今仲、C林靖子(社1=福井・足羽)に続く3人目の大型新人、C小島由希子(教1=岩手・一関学院)が安定したポストプレーを見せ、存在感を発揮。十分な高さを持つインサイド、外角のシュートの正確さを持つアウトサイドと、バランスの取れた形でそれぞれの持ち味を活かしたバスケットを展開する。その後も相手に20点の差を詰めることを許さず、最終スコア87-59で初戦を突破した。

小島のポストプレーに今後も期待がかかる

 3人のセンターを迎え、ことし高さという武器も手に入れた早大。層の厚いこのチームで実力を発揮するためにも、新入生はこの新人戦でさらなる成長を遂げてくれるはずだ。またきょねんから早大の戦力として起用されている逸材が揃った2年生。未知の可能性を秘めたこの学年が主体となって、どれほどの躍進を見せてくれるのか。その戦いから目が離せない。

(記事 宮西祐香子、写真 東哲也)

第4回関東大学女子新人戦
早大 87 28-12
22-21
20-15
17-11
59 桐蔭横浜大
【スターティングファイブ】
G#22田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
G#17中村和泉(社2=山口・慶進)
F#7加藤臨(スポ2=山形市立商業)
F#10萩尾千尋(スポ1=愛知・桜花学園)
C#24今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)
コメント

C小島由希子(教1=岩手・一関学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

自分は公式戦が初めてなんですけど、練習でいつも同じことを注意されている部分が多くて。センターなので、ポジションを取るときにどうしても手が下がってしまったりとか、ディフェンスに回られたりしてしまったりとか。それがきょうは比較的、いつも注意されていることを意識してできたので、初めての公式戦にしては、良かったかなと思っています。

――新人戦ということで、下級生だけで戦ってみていかがですか

いままで上級生に頼っている部分があったと思うんですけど、試合前には1、2年生だけで、楽しもうと言っていて。のびのびと言ってはおかしいかもしれませんけど、思い切ってできたと思います。

――第2Qからは相手に流れが行く場面も見られましたが

相手のシュートが入り始めたりとか、こっちがリバウンドを取れないとかなり始めたときに、相手のギャラリーが盛り上がっていて。別にメンタル的に落ち込んでいたわけではないんですけど、ちょっとさっきよりテンションが落ちているかな、という雰囲気がありました。なので、どんなときもみんなで、笑顔でできたら良いかなと思いました。

――第3Qオフェンスが停滞する場面も見られましたが

比較的高さで自分たちは相手に勝っていたので、中でやろう、という話だったんですけど、中を見ながら中に入れて外、のようなプレーができなくなり始めていたので。どこで攻めるか、というのを最後に離していました。

――次戦に向けて、意気込みをお願いします

チームとしては、もう一度楽しんでしっかり自分たちがやってきたことをやり切って、また次の試合に繋げていけるようにしたいです。個人としては、きょうリバウンドにあまり入れなかったので、もっとリバウンドに絡めるようになりたいです。

G砂川夏輝(教1=沖縄・西原)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

自分は初めての公式戦に出たんですけど、思い切りプレーができました。

――きょう新人戦ということでしたがどのようなことを意識して臨みましたか

不安もありましたけど、自分への期待の方が大きかったです。自分がどれだけできるのかとか。後は2連覇も懸かっているので、2連覇をしてリーグ戦につなげられるようにしたいと思っていました。

――きょうのご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

まだまだです。決められるところでまだ得点力が欠けている部分とディフェンスでもうちょっとプレッシャーをかけてもいいかなと思いました。

――大学の練習には慣れてきましたか

はい。違った強さとかがあってとても楽しいです。体の当たりが強いし、大きさのワセダは大きい方なのでポストのオフェンスが増えたりしたので、色々バリエーションがあって楽しいです。

――自分がこれから伸ばしていきたい点は

スピードをもうちょっと伸ばしていくのと、ガードなのでもうちょっとリーダーシップを取れるように頑張っていきたいです。

――次の試合に向けて抱負をお願いします

次の試合も全員で元気よくワセダらしく頑張っていきます。