ダブルスコアで白星発進!

女子バスケットボール

 いよいよ女子バスケットボールのシーズンが幕を開けた。早大にとって初めての公式戦となった今試合は、圧倒的な力の差を見せつけ大勝。終始主導権を握る早大ペースで試合を進め、最終スコア117—53、堂々の百点ゲームで開幕戦を飾った。また、この試合で1年生のセンター陣2人が公式戦デビュー。そのポテンシャルを遺憾なく発揮した大型新人に、今後の活躍が期待される。

果敢なポストプレーで活躍した林

 新体制で臨む初めての試合ではあったが、第1クォーター(Q)開始直後から固さもなくのびのびとしたプレーを見せた。相手の足が止まると厳しいディフェンスでプレッシャーを与え、ミスを誘発。チャンスを逃さず得点に結びつけ、着実に点差を開いていった。第1Qが5分経過したところで、1年生のC林靖子(社1=福井・足羽)が登場。平均身長が高いとは言えない早大にとって大きな戦力となるセンターポジションの新人だ。さらに林に引き続いて出場したのは、けがで長期にわたり戦線離脱していたG神﨑由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)。神﨑は下級生のときからコートで活躍する実力を持ちながらも、けがにより昨シーズンはほとんど出場できずにいた。コートに入った瞬間のことを試合後に尋ねると、「ちょっと涙が出そうになりました」とはにかんだ。29—13と既に16点差をつけて迎えた第2Qも、早大の勢いは止まらない。林はダブルチームでファウルをされても2点をもぎ取り、強さをアピール。中村和泉(社2=山口・慶進)は小さい体でルーズボールに飛び込み、持ち前のスピードで速攻をアシスト。シューターとして起用されたF平田彩乃(社4=長崎西)もスリーポイントシュートを決め、それぞれが自分の持ち味を発揮した。

 第3Qで再びスターティングメンバーに戻った早大は、ここで一気に勝負をつけた。開始4分で点差を37点に広げると、フルメンバーチェンジ。チームファウルがかさみ相手にフリースローを与える場面もあったものの、依然としてゲームは早大が支配する。その後C今仲杏奈(スポ1=大阪薫英女学院)がローポストからバックステップでターンシュートを決め、もう1人の期待の新人として観客を沸かせた。第4QではG伊沢なつみ(スポ4=東京成徳大)が好アシストを見せる。さらに残り2分となったところで今仲がスティールしたボールに反応し、ファストブレイクを演出。最終的にベンチのメンバー全員が出場し、層の厚い早大の強さを見せつけた。117−53とダブルスコア以上の点差をたたき出したこの開幕戦、上々の滑り出しと言えるだろう。

自らドライブに行く神﨑

 きょねんはあと1歩のところで優勝を逃した関東大学女子選手権(トーナメント)。きょねんの悔しさをコート上で噛み締めた選手も多い。このトーナメント、4位に終わった関東大学女子リーグ戦と全日本大学選手権、ことしはこの3大タイトルでの優勝を目標に掲げる。目指すは「強いチーム、熱いチーム、目の前の相手に絶対勝つチーム」(神﨑)。きょう復活を果たした主将の力強い決意に、抜かりは無い。まずはトーナメント優勝へ向けて勝ち進む。早大の戦いが、いま幕を開けた。

(記事 宮西祐香子、写真 東哲也)

第48回関東大学女子選手権
早大 117 29-13
24-14
36-9
28-17
53 桜美林大
【スターティングファイブ】
G#22田村未来(スポ2=愛媛・聖カタリナ女)
PG#15本橋菜子(スポ3=東京・明星学園)
F#11根岸夢(スポ3=東京成徳大)
F#7加藤臨(スポ2=山形市立商業)
C#25桂葵(社4=愛知・桜花学園)
コメント

G神崎由香主将(スポ4=福岡・中村学園女)

――ご自身にとって久々の公式戦となりましたが、どんな気持ちで臨みましたか

頑張ろうと思って、でも気負いすぎないでやろうと思ったのですけど、出たときはちょっと涙が出そうになりました。

――ことし主将としてチームを率いていく上で、どんなチームにしたいかという目標はありますか

一番は、私生活でもバスケットでもワセダ生としても、プライドを持ったチームになろうということです。トーナメントまでに掲げていた目標としては、「熱いチーム、強いチーム、目の前の相手に絶対勝つチーム」ということを意識していました。試合をしている目の前の相手であったり、練習中でも、自分の仲間だったり、その人に負けないようにして切磋琢磨し合えるようなチームにしていきます。

――チーム全体でのことしの目標は

ことしは、3大タイトル、トーナメント、リーグ、インカレで優勝ということを目標にしています。

――きょうのご自身のプレーを振り返って、良かった点と悪かった点はそれぞれ何ですか

全員に声かけはちゃんとできていたかなと思ったのですけど、悪かった点は、中ばかり見てしまって自分のシュートが上手くできなかったので、それを決めきれるようにしていきます。

――ではチーム全体について、評価できる点と改善点は

最初はディフェンスで相手の11番にやられていたのですけど、そこを最終的に修正できたところが一つと、もう一つ目は、ユニフォームを着ているベンチのメンバー全員で戦えたところです。悪かったところは、中心選手をもっと早く止められたのではないかなというところがありました。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

きょうよりも強い相手になると思うのですけど、練習でやってきたことを全部出せるように、みんなで全員で戦っていきたいと思います。

C林靖子(社1=福井・足羽)

――きょうが初めての公式戦でしたがいかがでしたか

初めてだったんですけど、全然今までの練習と同じような感じで、ほどよい緊張感の中でプレーできてよかったです。

――きょうのご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

最初出た時にファウルから始まってしまって、それで逆に緊張がほぐれて、自分のプレーができたのでよかったんですけど、ファウルが多かったので外の人も守れるように頑張りたいと思います。

――練習には慣れてきましたか

はい、慣れてきました。練習はすごく明るくて声を出して先輩たちも盛り上げていくという感じで、すごくメリハリがあってみんながゲームライクな感じを出してやっているので、それがゲームにもつながっているのかなと思います。

――入学してからどんな練習に取り組んできましたか

ワセダは走ったり、ディフェンスはディナイしてそこからポジション移動してフロントカットをやらせないっていうスタンスなので、ディフェンスはポジション移動の練習を多くしてきました。

――今後4年間でどういったプレイヤーになりたいですか

自分はこの身長ではセンターでは低いので、オールラウンダーなプレーをしたいと思います。

――今後の目標は

まずトーナメントを優勝して、そこからインカレも勝って三冠を狙っていきたいです。