関東大学女子選手権(トーナメント)での準優勝から1ヶ月、1・2年生で構成されたチームで戦う関東大学女子新人戦(新人戦)を迎えた。初戦の相手は茨城大。既に2試合を消化し波に乗る相手に対し、早大は圧倒的な力の差を見せつけ106―43で快勝。ダブルスコア以上の大差をつけて危なげなく次戦へと駒を進めた。
ドリブルで仕掛ける中村
下級生主体の新チームで臨む初戦ということもあり、序盤には少し固さが見られた。第1クォーター(Q)の前半5分間は、両チーム同じペースで得点を重ねる五分五分の展開となる。しかしトーナメントでスターターとして活躍したF根岸夢(スポ2=東京成徳大)がゴール下のパワープレーやリバウンドで存在感を示すと、徐々にチームにエンジンがかかり、得点を量産。試合の主導権を握る。F中村和泉(社1=山口・慶進)が確実にスリーポイントシュートを決めるなど1年生も実力をアピールし、26-13で第1Qを終えた。第2Q、立ち上がりにF関根彩乃(教2=千葉・昭和学院)、F酒井愛(社2=神奈川・金沢総合)が連続得点を決めると、早大は選手を4枚替えする余裕のベンチワーク。ディフェンスにおいても、相手の得点を5点に抑える堅守で攻撃をシャットアウトし52-18とさらにリードを広げて前半を折り返す。
後半に入ると、酒井が2本のスリーポイントシュートを沈めるなどコートを広く使った攻撃が機能し、前半同様ガード陣が試合を組み立てていく。相手ディフェンスの隙をついた速攻が何本も飛び出し、優勢を保ったまま75-33で最終Qを迎えた。第4Q中盤、F林田美里(人2=長崎西)、F山田桃子(教1=千葉・幕張総合)といった途中出場の選手がスリーポイントシュートを決めリードを広げるも、その直後相手に2連続のバスケットカウントを許してしまい、早大はたまらずタイムアウトを要求。この試合で初めて相手にリズムの良い攻撃を許し慌てる場面も見られたが、このタイムアウトで落ち着きを取り戻した早大はG福崎桃子(人1=長崎西)、山田といった1年生が冷静にポイントを重ねて躍動し得点を100点の大台に乗せると、最後は山田のブザービーターでタイムアウト。106―43の大勝を収め、難なく初戦を突破した。
積極的なプレーでチームを盛り上げた酒井
「ベンチ入りしたメンバー全員が出場して得点できていた」(中村)。この試合、早大は選手を細かく入れ替えても力が落ちることはなく、チームとしての総合力の強さを見せつけた。しかし収穫と同時に課題も見えた。特に後半、ディフェンスの崩れから何度もファウルを取られ、相手に不要な得点のチャンスを献上する場面が目立ったことは今後に向け修正すべきポイントだろう。昨季は3位に終わったこの大会、早大が狙うは優勝のみだ。一戦必勝、頂点を目指した戦いが始まった。
(記事 巖千咲、カメラ 加藤恵)
結果
○早大106―43茨城大
コメント
F酒井愛(社2=神奈川・金沢総合)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
初戦でどうなるかなと思ったんですけど、最初から切り替えを早くして、みんなで走れていたので、そこは良かったと思います。
――新人戦ということで、普段の試合とは違うと思いますが
今まではベンチで見ている時間も多くあるんですけど、新人戦になると自分が最上級生ということで、責任とかもあって、しっかりやろうと思いました。
――強気のプレーも見られましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか
ゴールに向かうプレーは結構積極的にできたんですけど、ミドルのシュートとかが外れちゃっていたので、そこを決められるようにしていきたいです。
――新人戦を通しての目標は何でしょう
1戦1戦しっかり戦っていくことです。
――あすに向けて意気込みをお願いします
あしたもしっかり走ってワセダのバスケットをしていきたいです。
F中村和泉(社1=山口・慶進)
――新人戦の初戦でしたが、振り返っていかがですか
きょうはベンチ入りしたメンバー全員が出場して得点できていたことがすごくよかったと思います。
――どのような意気込みで試合に入りましたか
初戦が一番大事なので、このチームで戦う初めての試合ということでしっかりワセダのバスケをしていきたいなと思っていました。
――きょうのゲームで収穫はありましたか
早い展開でシュートを決めることができていたので、次は1人目をおとりにして2人目を使うようなプレーが出来たらいいなと思います。
――逆に課題はありますか
ディフェンスでボールマンが抜かれてそのあとのカバーが誰もいないことが多かったので、まずは1番(の選手)が守ることと、抜かれたあとのチームディフェンスをしっかりと強化していく必要があるなと思いました。
――ファウルが多かったことについては
きょうは笛が軽かったので、全員がしっかりとアジャストして対応していくことが必要だったなと思います。
――トーナメントを経験して、特別に意識しているところはありますか
トーナメントで強いチームはガードがしっかりしているということを感じて、自分は正確なパスを出したりゲームを作る力がまだまだ未熟なので、成長していきたいと思います。
――あすの明大戦への意気込みをお願いします
反省点であるディフェンスをチームで徹底して見直して、1・2年生らしい思い切ったプレーで勝ちたいと思います。