明大のオフェンス抑え込み、接戦を制す

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第17節、自動降格ラインに位置する早大は、命運をかけて明大との一戦に臨んだ。第1クオーター(Q)は早大のシュートがなかなか決まらず、明大にリードを許す。しかし第2Q中盤、ディフェンスで相手のミスを誘い、連続得点すると同点に追いつく。第2Q終盤に逆転に成功し、25-23で前半を終えた。後半も拮抗(きっこう)した展開が続くが、G高田和幸(商2=京都・洛南)のスリーポイントなど、要所でシュートを決めてリードを守る。最後まで粘り強く戦った早大が、明大の追い上げを振り切り、65-59で接戦を制した。

 第1Q、早大は出だしで6点を奪われ、明大に先行される。さらに続けて2本のスリーポイントを決められ、2-15。早大はタイムアウトを要求する。F三浦健一(スポ1=京都・洛南)のドライブ、G岩屋頼(スポ2=京都・洛南)のバスケットカウントで立て直すが、11-18と7点リードされて第2Qへ。早大は強固なディフェンスで相手のミスを誘い、G堀陽稀(スポ2=京都・東山)が連続得点。さらにG城戸賢心(スポ1=福岡第一)がスリーポイントを決めて同点に追いつく。第2Q終盤、明大のシュートが外れたところで速攻を仕掛け、ついに逆転に成功。前半を25-23で折り返した。

フリースローを打つ堀

 後半はG下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)のスリーポイントで幕を開ける。しかしスリーポイントを決め返され、ここから明大が連続得点。流れが明大へ傾くが、途中交代した高田が2本のスリーポイントを沈め、流れを断ち切る。さらにF星川堅信(スポ4=京都・洛南)がブザービーターを決め、50-46で最終第4Qへ。堀のリバウンドや岩屋のスリーポイントで得点を重ねるが、明大も速さを活かしたオフェンスで得点し、一進一退の展開が続く。残り5分を切ったところで明大がバスケットカウントに成功し、60-57と1ゴール差に。勢いに乗る明大は同点を狙い、スリーポイントを放つがリングにはじかれる。すかさず星川が得意のフックシュートで得点し、早大がリードを保つ。最後まで攻撃の手をゆるめず戦った早大が65-59で白星を手にした。

ドリブルでボールを運ぶ岩屋

 序盤は早大のシュートが入らず明大にリードされたものの、第2Qから立て直して逆転に成功。カギとなった第2Qについて、堀は「しっかりとディフェンスで我慢して、相手の点を抑えられました」と振り返る。窮地に立つプレッシャーの中、早大は貴重な一勝を手にした。リーグ戦は残すところあと2試合。次の相手は1巡目に接戦の末敗れた、山梨学院大だ。何度も逆境をはねのけてきた早大の勝負強さで、なんとしても白星を勝ち取りたい。

(記事 権藤彩乃、写真 中村由愛、落合俊)

第99回関東大学リーグ戦 10月28日(vs明大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

11 14 25 15 65
明大 18 23 13 59

◇早大スターティングメンバー◇
G#0 下山瑛司(スポ1=愛知・中部第一)

G#4 城戸賢心(スポ1=福岡第一)

F#6 三浦健一(スポ1=京都・洛南)

F#13 星川堅信(スポ4=京都・洛南)

F#18 岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

コメント

G堀陽稀(スポ2=京都・東山)

――試合を振り返って

相手がゾーンディフェンスをしてきたのですが、僕らはゾーンディフェンスが苦手で、いつものような速いオフェンスができなかったです。それで1Qはやられてしまったのですが、2Qはしっかりとディフェンスで我慢して、相手の点を抑えられました。自分たちも点が入らなかったですが、相手にも点を入れさせなかったのは良かったと思います。

――ディフェンスで意識していたことは

ディフェンスのチームルールがベースにはあるので、そこをしっかりとやることです。相手は背が高くポストを使ってくる場面も多く、そこからピックアウトも多かったので、そこのディフェンスローテーションは速くできたと思います。

――堀選手自身、リバウンドについては

(明治のディフェンスに)やりづらさがあり、あまり点を取れていないので、リバウンドでしっかり頑張ろうと思っていました。

――今日のチームとしての課題は

第1Qの入りのところで、シュートが全然入らなかったのは良くなかったです。

――次戦の山梨学院戦に向けて

(前回)山梨学院には4点差で負けてるらしいので、勝率が並んだ時に勝ち越せるように5点差以上で勝ちたいです。

G岩屋頼(スポ2=京都・洛南)

――接戦を制しましたが、率直な感想をお願いします

うれしいですけど、得失点でまだ明治に負けてしまっているのでうれしい中で悔しさもあります。

――第1Qでリードされてしまった要因を教えていただけますか

僕らは全部の試合を通してゾーンアタックが課題だったのですが、ゾーンアタックが苦手というのを明治大学さんも分かっていて最初からそれをしてきて僕らのリズムが作れなかったのが要因かなと思います。

――今日のディフェンスはどうでしたか

明治が得意なプレーをやられた時間もあって、僕たちがオフェンスが良くない時間は我慢をしている時間でした。良いところもあったし悪いところもありました。

――今日のご自身のプレーを振り返っての感想をお願いします

ガードとして的確な指示が出せずに得点を取られてしまったので、もう少しガードとしてできることがあったなと思うのと、もう少し自分でリングを見てもいいかなと思いました。

――次の試合への意気込みを教えていただけますか

山梨学院大学さんには一巡目で負けているので、五点差以上で勝つというのは絶対やらないといけないことなのですが、山梨学院も勢いがあって、今日みたいなままではやられてしまうので今日以上にハッスルして勝ちたいです。