猛追するも一歩及ばず、神大に惜敗

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第4節は神大と対戦した。神大は早大と同じく今大会において未だ勝ち星を上げられていないチームだ。序盤は拮抗(きっこう)する展開となったが、相手の速い攻撃にうまく対応できず、だんだんと相手のペースに飲まれ始める。G土家大輝(スポ4=福岡大大濠)がスリーポイントを2本沈めるも、7点リードされて前半を終えた。後半は開始から点を取り合う展開となった。点差が開く場面もあったが、連続してバスケットカウントを奪うなど、徐々に自分たちのペースを取り戻していく。第4クオーター(Q)終盤で1点差まで追い上げたものの、一歩及ばず68-75で敗戦した。

 第1Qは、F星川堅信(スポ3=京都・洛南)が先制点を奪い、G岩屋頼(スポ1=京都・洛南)のレイアップと続く好調な滑り出し。しかし、相手に速攻を連続して決められるなど、なかなか流れをつかむことはできず、一進一退のまま第2Qへ。相手のディフェンスに押され、シュートを決めきれない場面が続く。さらに相手の速い攻撃に対応できず、10点差まで開いた。残り30秒で土家のスリーポイントが決まり、35-28となんとか点差を1桁にして前半を終えたが、第2Qは相手にペースを握られる展開となった。

スリーポイントを狙う土家

 迎えた後半戦。神大のスリーポイント、速攻が連続して決まり、たまらず早大はタイムアウトを要求。タイムアウト後すぐの速攻の場面でG神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)がバスケットカウントを取り、3点プレーでチームを鼓舞する。続いてG堀陽稀(スポ1=京都・東山)もドライブからバスケットカウントを奪い、徐々に流れを引き寄せていく。一方で相手の攻撃を止めきれず、9点ビハインドで最終第4Qへ。もう後がない早大は、積極的にスリーポイントを打ち、追い上げを狙う。残り3分を切ったところで、「とにかく打ち続けることだけを意識していた」と語るG堀田尚秀(スポ1=京都・東山)のこの試合3本目のスリーポイントがバスケットカウントとなり、この時点で1点差。しかし惜しくも堀田のフリースローで同点にすることはできなかった。神大の背中をつかめないまま68-75で敗北した。

スリーポイントを決めた堀田(写真右)とそれを喜ぶ土家

 終盤に自分たちのリズムを少しずつ取り戻し、追い上げたが、前半は相手の速い展開の攻撃に飲まれてしまい、悪い流れを断ち切ることができなかった。次戦の相手は前回大会王者の東海大。試合終了後、神田が「今日の試合を踏まえて、変われたかどうかにかかっている」と語ったように、今日の負けを生かして、早大のバスケットを追求できるかがリーグ戦連敗脱出のカギになるはずだ。

試合後、神田はベンチで肩を落とした

(記事 権藤彩乃、写真 落合俊 田部井駿平)

第98回関東大学リーグ戦 8月27日(vs神大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

15 13 21 19 68
神大 14 21 23 17 75

◇早大スターティングメンバー◇
G#3 高田和幸(商1=京都・洛南)

G#5 堀陽稀(スポ1=京都・東山)

G#12 土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・洛南)

G#18 岩屋頼(スポ1=京都・洛南)

コメント

神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)

――今の気持ちをお聞かせください

甘かったなという感想しかないですね。自分たちが弱いというのを自覚させられた試合でした。

――試合に向けて意識されていたことは

相手のスカウティングをして、34番の工藤に打たせないとか、保坂のドライブには警戒するとか、そういったところはいろいろありました。それよりも、自分たちのやるべきこと、バスケに集中して、速い展開をつくってスコアを積極的に取りにいく、ディフェンスはアグレッシブにいくなどがメインでした。

――試合の中でうまくいかない部分はありましたか

徹底されてない。やるべきことをやっていない。それだけですね。

――自身のプレーについては

僕もゲームの入りでベンチから流れを変える役割を担っている中で、ふわっとターンオーバーから入ってしまったのは反省すべき点です。ゲームの途中ではAND1を何度も取るシーンがあったんですけど、終盤の詰めの甘さというか。自分がゲームをクリエイトする選手でありながらスコアしにいく点も徹底しきれなかった。自分のやるべきことを徹底してきれなかったに尽きると思います。

――この負けを通してチームも個人も意識を変えていくと思います

役割を徹底する、チームルールを徹底する。この2つしかないと思っています。徹底度合いの差だと思うので。1つのリバウンド、1つのシュートコンテスト、1つの走るコース、そういう部分だと思うので、そこをもう一度厳しくやっていけるかだと思います。

――どう徹底していきますか

明日の試合も東海で、それを徹底しないと勝ちは絶対に来ない相手です。やるべきことをしっかりやるというのをチーム全員が思うことができれば変わると思いますし、僕はその働きかけをしたいと思います。

――次戦に向けて

東海は初戦で中央に負けて、そこから締めて、やるべきことをやっているチームです。自分たちがやるべきことを徹底しても勝つことができるか、それくらいのチャレンジゲームだと思っています。今日の試合を踏まえて、変われたかどうかにかかっているし、それしかないです。勝ち負け以上に自分たちがやるべきことを徹底できるか。それがリーグ戦の2カ月間の成長のための転換点だと思います。明日変われるのかが重要です。

堀田尚秀(スポ1=京都・東山)

――試合を振り返っていかがでしたか

1点差まで追い上げた時に自分がフリースローを決め切れず、その後相手にスリーポイントを決められて4点差にされてしまったので、あの時間で試合に出ていた人間の1人として責任を感じています。今はそれが一番です。

――ご自身はファウルをもらいながらスリーポイントを決めての4点プレーもありましたが、どう感じましたか

先週の試合では全然入らなかったので、入ったかどうかは気にせず、とにかく打ち続けることだけを意識していました。それが実った瞬間かなと思います。チームの中での役割としてもそれを与えられていたので、そこに応えることができたのは良かったです。

――最後の追い上げについてはどう感じましたか

行けるなと思っていました。それだけですね。絶対行けると思っていました。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

勝ち星がなくて、チームとしても全員が下を向いている状況なので、明日は今日よりも強い相手になると思いますが、チーム全員がバラバラにならないように一から気合を入れてやりたいです。個人としては今日みたいに与えられた役割を全うして、シュートでチームを勝たせられたらなと思います。