序盤の点差のしかかる リーグ戦第3節で専大に敗戦

男子バスケットボール

 ​​関東大学リーグ戦(リーグ戦)第3節で専大と対戦した。専大は今春に開催された関東大学トーナメントで優勝を果たしている。試合は第1クオーター(Q)の不調が最後まで響く展開となった。第3Qではディフェンスから流れをつくり、9点差まで詰め寄る場面もあったが、高さのある専大インサイド陣に終盤で引き離された。最終スコア65−86で敗れた早大はリーグ戦3連敗となった。

 第2節の日大戦に続いて、第1Qで流れに乗りきれない。試合開始からゾーンディフェンスを仕掛けるが、2メートルを超えるスティーブとケイタの専大留学生コンビがゴール下で力強さを発揮。6連続で得点を決められ、序盤の4点差から一気に16点差まで開いた。早大はG土家大輝(スポ4=福岡大大濠)とF星川堅信(スポ3=京都・洛南)のスリーポイントで食らいつき、第1Qは15−29で終えた。第2Qからはゾーンディフェンスが徐々に機能して、オフェンスのリズムにもつながった。相手のターンオーバーからG堀陽稀(スポ1=京都・東山)がドリブルで仕掛けてアンスポーツマンライクファウルを獲得。さらに、土家が倒されながらもスリーポイントを決めて4点プレーにした。第2Q終盤では、ケイタとのマッチアップでF細溪宙大(教3=東京・早実)とG石水鴻(スポ1=東京・国学院久我山)がスリーポイントを決めるなどサイズのミスマッチを突いて得点した。第2Qを終えて34−47。点差はあまり縮まらなかったが、少しずつ流れを引き寄せていく。

土家の4点プレー

 第3Qは開始早々にG飯島慶記(人2=茨城・下妻一)がスリーポイントを沈める。続けて飯島の2本目のスリーポイントと堀のフリースローが決まり、9点差に詰め寄る。ディフェンスではG神田誠仁(社4=静岡・浜松開誠館)が声でチームをリードした。このまま中盤までシーソーゲームとなるが、少しずつ早大のシュートが落ち始める。その隙に専大が速攻を決めて点差を開いていく。専大の背中が見えた時間帯もあったが、再び離されて50−65で最終Qへ。第4Qは土家を中心に得点を重ねた。相手のターンオーバーから神田と土家がパスプレーで速攻を決める好プレーもあった。しかし、専大のスティーブがダンクを決めるなど、ゴール下で存在感を見せて流れを阻む。そのまま徐々に離され65−86で敗戦となった。

留学生選手をディフェンスする石水

 ​​今年の早大はサイズがない分、全員の機動力と運動量が強みだ。第2、3Qではスピードやサイズのミスマッチを突いて得点している場面も多い。一方、土家がチームの課題として挙げたのは「入りのところでゆるく入ってしまう」こと。今試合でも第1Qで大きく点差が開き、その後は拮抗(きっこう)した展開が続いた。序盤の点差を巻き返せなかった。次戦以降の相手には、留学生選手がいない神大と東海大が続く。4年生エースである土家は「また違ったゲームを見せて、勝ちきれれば」と意気込んだ。

(記事 落合俊、写真 宮島真白)

第98回関東大学リーグ戦 8月24日(vs専大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

15 19 16 15 65
専大 29 18 18 21 86

◇早大スターティングメンバー◇
G#3 高田和幸(商1=京都・洛南)

G#5 堀陽稀(スポ1=京都・東山)

G#12 土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

F#13 星川堅信(スポ3=京都・洛南)

F#77 石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

コメント

土家大輝(スポ4=福岡大大濠)

――今日の試合を振り返って

やはり自分たちよりも能力であったりサイズがある、かつ経験もある選手が多いというのが分かっている中でスタートで出たメンバーがゆるく入ってしまいました。そこで相手にイニシアティブを取られたというのはその後のゲーム展開にも大きく影響していると思うので、入りが全てだったかなと思っています。

――相手の留学生に対してゾーンディフェンスを展開していました。狙いは

相手は外で思い切ってシュートを打ってくるというよりかはしっかり強みを生かして中で点を取ってくるチームです。そこは1対1で守れないというのは分かっているので、しっかりゾーンにして1人に対して1.5人とか2人で守るようなディフェンスを展開するというのが狙いでした。

――オフェンスについてはいかがですか

リーグ戦26試合やる中で、やはり自分と堅信のところのマークが厳しくなるというは分かっているので、そこに対して自分が本当にムキにならずに、冷静に周りに散らしながら勝負どころでやるときにはできればいいかなというふうに思っています。あとは個人的にはターンオーバーを減らしていかないといけないかなというのが反省点です。

――途中3人ガードなど、サイズダウンをする場面もありましたがそれについては

誰が出てもミスマッチができるというのはもう分かっているので、あえてサイズを小さくして自分たちのペースをつくるという意味でたぶんサイズダウンしているのだと思います。そこに対しては、ある程度リバウンドだったりというのは覚悟を決めて練習の中からやっているので、あとはしっかり徹底するだけだなと思っています。

――点差を詰めても、追いつけないという苦しい場面が続きました。それについては

やはりリバウンドや、相手にロブパスをやられてイージーな点を取られるというのもそうなのですが、自分たちのターンオーバーで崩れてしまっているケースが多いです。最悪点を取られなければマイナスにはなりません。そこに関しては、絶対にミスはあるので、誰かのミスに対してチームでもう1回取り返そうという考えで、誰かのミスに対して全員でカバーしようという意識がもっとみんなにつけば我慢できるチームになるのかなと思います。

――3連敗となりましたがチームとしての課題は

チームとしては入りのところでゆるく入ってしまうという反省があります。ディフェンスでしっかり仕掛けて自分たちのオフェンスのリズムをつかむことができれば全然戦っていける相手だというのは分かっているので、そこの反省を改善して次に向かっていきたいと思っています。

――個人としての課題は

個人的にはやはりターンオーバーが多いというのと、ディナイが強くなってくる中で逆に止まらずに動くことでしっかり自分にディフェンスが集中して他のメンバーが生きてくると思うので、止められたら次、止められたら次というように、そこで自分がやってやろうと思いすぎずに冷静にプレーしていきたいなと思っています。

――ここまで高さのあるチームとの対戦が続きました。一方でここからはこれまでとは違ったチームとの対戦になります。意気込みをお願いします

全チーム負けたらだめなのですが、特に神奈川さん、東海さんというのは落としたくないゲームです。本当に時間はないですが、この2日間、明日明後日の練習でしっかり改善して、また違ったゲームを見せて、勝ち切れればなと思います。

石坂悠月(スポ2=東京・国学院久我山)

――留学生とのマッチアップについて

チーム状況的にもビッグマンが不足している状態です。僕は昨年から出してもらっていることもあって、自分の課題は体張るディフェンスやリバウンドかなと思っていて。日大と大東大戦は体張れてリバウンドも貢献できたと自分なりに評価しているんですが、今日の専修戦は最初からゴール下で前に入られたりロブパス入れられたりして、自分が出ている役割を果たせていないことが多かったので、そこは一番の反省点かなと思います。

――今日の試合でうまくいかない理由はあったのですか

体張ることは意識していたんですけど、2連戦でファウルが重なってしまうことが多くて、ファウルをしないようにという意識があって。そのせいで自分から戦う意思が弱くなってしまったのかなというのが今日の反省点です。

――これまでの戦いでよかった部分はありましたか

前回の日大戦ではオフェンスセットの中でドライブにいけたり、ゴール下の合わせができたりしました。なので日大戦は特に自分の中でよかった試合なのかなと思います。

――次戦以降は、留学生選手がいない神大と東海大との戦いです

留学生がいなくて今までの試合よりはフィジカルの部分で少し楽になると思います。そこに少し余裕を持って、リバウンドや自分がやるべきことを徹底していきたいと思います。

堀田尚秀(スポ1=京都・東山)

――今日の試合を振り返って

今日の試合は自分のシュートが入らなかったというのもあるのですが、チームとして出だしのところで相手の強みであるインサイドでゴール下であったりリバウンドであったりをいっぱい行かれて、そこで相手に流れを持っていかれたのが全てかなと思います。

――要所要所での出場でしたが、どのようなところに期待されていると思いますか

スリーポイントかなというふうに自分で思っています。いつも、決めてやろうということしか考えていません。

――実際にスリーポイントはいかがでしたか

今日は、2ピリの時も結果的に入ってはいなかったのですが自分の中でいいシュートを打てていたので、悪い印象はなかったです。流れを変えるためにも決めたかったのですが、入らなかったです。

――試合の終盤はいかがでしょうか

最後は、点数的にも離れていたしちょっとでも縮めるためにも3点いかないといけないなと思ってやっていました。

――今後への意気込みは

自分は長く出るわけではなく、それこそ要所要所で出ます。自分の求められている役割はスリーポイントだと思います。チームが悪いときでも自分が流れを変えていいふうに持っていけるし、いいときには自分のシュートでチームにもっと勢いをつけられるような、シュートでチームを勝利を導くような選手になりたいなと思います。

石水鴻(スポ1=東京・国学院久我山)

――これまでリーグ戦で起用される場面も多いです。ご自身の役割はどのような部分だと考えていますか

オフェンスだと外のスリーポイントなどを空いてたら自信持って打つことと、空いた時に合わせの飛び込みやドライブで得点を取っていくことだと思います。ディフェンスでは途中から出るので、声掛けとかチームを鼓舞できる雰囲気に持っていきながら、自分も相手のオフェンスを守ることだと思っています。

――自分としての出来はどれくらいですか

今日のは70%くらい。オフェンス面では自信持って(スリーポイントを)1本決めきれたのと、最後の方には飛び込みやオフェンスリバウンドをその場のポジションの役割としてできたのでよかったです。ディフェンス面では下から声出して機能するようにやれた点でよかったです。できなかったこととしては、ゾーンディフェンスのディレクションの方向付けができなかったり、オフェンスのセットでタイミングが遅かったりしたので、70%くらいです。

――スリーポイントを決めた時の気持ちは

決めた時は率直にうれしかったです。打った時に「これ入るな」という感じだったので、めちゃくちゃ喜んだわけではないですが、よかったです。

――次戦以降の神大と東海大戦に向けて

両チームとも明らかに身長差があるわけではないので、早稲田らしくディフェンスからの速攻を出せるように、自分としてもやりたいです。自分の特徴も出しながら勝ちに貢献していきたいです。