オータムカップ2020は、新型コロナウイルスの影響で中止になった関東大学バスケットボールリーグ戦(リーグ戦)の代替大会として開催された。早大は初戦で日大に敗れたため、同じく初戦に敗れた中央大との対戦となった。初戦での悔しさを晴らすべく序盤から両チーム攻め合い接戦を繰り広げる。しかし、第2Qで失速、10点のリードを許し試合は折り返す。後半は怒涛の追い上げを見せ、シーソーゲームとなる。点を重ねていく展開が続くが終盤粘り切ることができず、惜しくも一歩及ばず。61-65で試合を終えた。
試合開始直後、G土家大輝(スポ2=福岡・福大大濠)が先制点を決める。チームは勢いづき、足を使った速いパス回しで敵を崩し得点を重ねていく。開始2分16秒でF宮本一樹(スポ3=神奈川・桐光学園)が負傷のため離脱するも、怪我から復帰したキャプテンのC小室悠太郎(社学4=石川・北陸学院)とG柳川幹也(スポ4=石川・北陸学院)を中心にチームで声を掛け合い盛り上げる。激しい攻め合いの中、互いに一歩も譲らず15-15で第1Qを終える。接戦で粘り勝ちたい第2Q序盤は早大がリードをするが、終盤早大は失速してしまう。相手のオフェンスリバウンドからの失点が相次ぎ相手に10点の点差をつけられ、ハーフタイムを迎える。
怪我から復帰した小室
何としても逆転したい後半、「点差がついてもつかなくても自分たちがやることは一緒だ」(C小室悠太郎 スポ4=石川・北陸学院)と「常に声出し続けること、ハーフアームで守ること、ルーズボールに執着すること」をチームで再確認して挑んだ。第3Q、早大は怒涛の追い上げをみせる。C兪龍海(スポ1=神奈川・桐光学園)のダンクシュートを皮切りに、計11点を連続で獲得し逆転。試合は再び1点を競う接戦になる。互いに点を取り合うシーソーゲームは第4Qまでもつれこむ。しかし終盤、またも失速してしまう。敵のディフェンスに対し攻め切ることができず、無理な位置からの3ポイントシュートがさらなる相手のオフェンスリバウンドを誘い、失点につながった。最後まで果敢に攻めるも広がる点差をなくすことができず試合は61-65と僅差で敗れた。
声を出しチームを盛り上げる柳川
今日の試合を柳川は「相手にオフェンスリバウンドを16本ゲーム通じて取られたんで、そこがなければ勝てていたのかなっていう思いはあります」と振り返る。早大は終始、リバウンドで苦戦した。初戦での敗戦の後掲げてきた「ボールへの執着心」を明日の試合でいかに修正できるかが鍵になってきそうだ。拓殖大戦では新生ワセダ初の勝利を掴みたい。
(記事 岸祥太郎、写真 岸祥太郎)
オータムカップ2020 | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
15 | 11 | 20 | 15 | 61 |
中央大 | 15 | 21 | 13 | 16 | 65 |
F#1 神田誠仁(社学2=静岡・浜松開誠館) F#7 宮本一樹(スポ3=神奈川・桐光学園) G#12 土家大輝(スポ2=福岡・福大大濠) G#14 柳川幹也(スポ4=石川・北陸学院) C#41 小室悠太郎(社学4=石川・北陸学院) |
コメント
C小室悠太郎(社学4=石川・北陸学院)
――本日の試合を振り返ってどうでしたか。
そうですね。怪我人が2人出ちゃったていうのは無しにして、自分たちがやってきたことが40分で出せなかったてのが敗因かなって思います。
――ディフェンスは最初から頑張っていましたけど、自分たちの得点を伸ばすっていうのがなかなか難しかったですね。
そうですね。自分も動かずに結構インサイド、インサイドって攻めてて、3ばっかりになっちゃって、リバウンド取れずに、自分たちの一番悪いところが出ちゃったんで、そこを改善して明日に臨みたいと思います。
――小室選手は先週、先々週と試合に出ていませんでしたがいつから試合に復帰したのですか。
今週ですね。今週の火曜日から練習に復帰して、今日めがけてやっていました。
――自分のコンディションとしてはまだ完全ではないということはありましたか。試合慣れという点で。
まぁでも、言い訳しちゃったらそれはそれまでなんで。しっかり照準を合わせていなかった自分が悪いということですね。
――今年はキャプテンという立場ですけど、どんなことを心掛けてやってきましたか。
そうですね。チームに波がある時間帯が多いので、そこで自分が大黒柱となって、ボトムから声出して、他の子がスムーズにプレーできるように常に声掛けしていくことかなって思います。そこは自分の強みでもあるので、徹底してやりたいなって思ってます。
――波があるというのはどういうところに原因があると思いますか。
そうですね。やっぱり、自分たち身長がなかなか無いので、小っちゃいので、そこでリバウンド取られちゃう。リバウンド取れているときは、いい流れ。自分たちの流れを持ってこれているので。そこのリバウンドとディフェンスで気を抜いちゃうとことか、ちょっと一息ついちゃうところがまだあるので、そこですね。そういうところで波が出ちゃうんだと思います。
――神田君とか土家君とか柳川君もそうですけどハッスルプレーをする選手もそうですし、雰囲気としては非常にいい印象なのですが。
そうですね。あとはもうリバウンドと自分たちの点数がついてくれば、勝っていけるんですかね。そこをどう持ってくるか課題になってくるかと思います。
――そういう意味では、1年生も試合慣れしていない下級生もたくさん絡んでいる状態ですけれども、彼らにはどんな風にやってほしいですか。
まず、僕たち去年から試合ずっと出ていたメンバーとか、1年生からずっと試合に出ていたメンバーが引っ張って、勝たせてあげないと、成功体験がないとなかなか彼らものびのびできないと思うので。まず今日負けちゃったので明日の試合に勝って、彼らがのびのびできる環境ってのを作り出していけたらなって思います。
――序盤激しい点の取り合いがあって、いい試合ができていたと思います。ファールやリバウンドのミスであったりから、失点が続いて、追う展開が増えていきました。このような展開の中で、試合終盤へどのような切り替えであったり、心持ちで臨みましたか。
そうですね。やっぱり、点差がついてもつかなくても自分たちがやることは一緒だよってことは常に言い続けて、常に声出し続けること、ハーフアームで守ること、ルーズボールに執着すること。この3つを徹底するって常に言っているので、それをもう1回やろうって再確認して、10点差がついてしまった時に言いました。
――第1試合と第2試合負けの試合が続いてしまいました、明日はどのような点を修正したいですか。
基本的に自分たちの負ける試合って3つ4つあいてのオフェンスが入っちゃったり、10点15点開いて、結局それでもう1回戻るんだけど、また10点15点差に戻るっていうことがほとんどなので、まず10点以上開かせない、ディフェンスをしっかり10点以上開かせない。自分たちのオフェンスは、今日はちょっとボールがなかなか回らなかったんで、ボールをどんどん回して自信もってシュート打つこと。で、リバウンドに絡んで、ハーリーバックしてっていう基礎の基礎を徹底して臨みたいと思います。
G柳川幹也(スポ4=石川・北陸学院)
――前回の試合、改善点がたくさんあるということをお伺いしました。今日の試合まで、どのようなことを修正しようと練習してきましたか。
そうですね。前回の試合で、改善点多すぎて、2週間じゃ全部直せないということで3つのことにフォーカスしました。まず、1つがディフェンスの時にハーフアームで相手につくということ。2つ目が、ボールへの執着心。死んでも相手にボールを取らせないぞっていう思いを前面に出してプレーするっていうことですね。3つ目が、大きな声でコミュニケーションを取り続ける。これはただ声を出すってことじゃなくて、味方に伝わるようにしっかりと声を掛け合うっていう意味で、コミュニケーションっていうことにこだわってやっていました。大きく言えば以上3つを心掛けてやりました。
――今日の試合を振り返って、修正しようとした点は実際に実行できたでしょうか。反省点などもあれば教えてください。
ハーフアームのところとコミュニケーションについては、前回の日大戦よりも良かったかなって思います。まぁでも負けたってことはまだ詰められるところは沢山あるんで、そこは明日の試合で改善していきたいと思います。ボールへの執着心については全然ダメだったと思ってて、相手にオフェンスリバウンドを16本ゲーム通じて取られたんで、そこがなければ勝てていたのかなっていう思いはありますし、そこは0点です。ダメでした。なので明日、今日と本当に見違えるくらいのボールへの執着ってところを皆さんに見てもらえればって思ってますし、自分たちでそこ徹底できれば勝てる試合になるって思ってるんで、頑張ります。
C兪龍海(スポ1=神奈川・桐光学園)
――1試合目とどのようなところが変わったと思いますか。
1試合目と2試合目の違うところは、ディフェンス面とかで声っていうのが全然違ったと思います。うちのチームは、1試合目と比べて2試合目は声出してて、声出してリバウンド取りきれればもっと良かったと思うんですけど、やっぱり相手にオフェンスリバウンドを多く与えすぎてしまったっていう部分がよくなかったですね。
――試合後半での失点やミスについて、改善点、反省点を教えてください。
改善点的には詰めれるところはもっと詰めて、メンバーが後半入ってから体力の問題からいろいろ交替してきて、インしてきたメンバーとのコミュニケーション不足とかも少し見られました。
――明日の試合への意気込みを教えてください。
明日の試合が最後の試合になるわけですけれども、今日のメンタルを引きずらないようにしっかりメンタルを変えて明日の試合に臨めればなと思います。