シーソーゲームの末粘り切れず敗戦

男子バスケットボール

  前々回の試合から2巡目に入っている関東大学バスケットボールリーグ戦。なかなか勝利がつかめず、伸び悩む早大は、1巡目で初勝利を手に入れた相手である青学大と対戦した。前半は立ち上がりから思うように攻めることができず、早大にとって厳しい展開。しかし、F高阪俊輔(社4=東京・早実)のスリー(スリーポイントシュート)が決まると、早大側が一気に活気づく。そのまま勢いにのっていきたい早大であったが、2Q(クォーター)に入ると青学大に4点プレーを与えてしまい、10点差に。4点ビハインドで試合を折り返す。続く後半、早々に津田がスリーで得点すると攻撃のリズムができ、あっという間に逆転に成功。しかし、青学大も負けてはいない。早大が決めれば青学大がやり返すという緊迫した雰囲気のまま勝負は4Qへ続く。互いに我慢の時間が続くが、我慢勝負に負けたのは早大であった。辛うじて守ってきたリードを失うと、ジリジリと点差が開いていき、試合終了のブザーが鳴り響く。早大はまたも白星を逃してしまった。

 立ち上がりから相手に得点を許してしまった早大は、チーム内で息が合わず、青学大の粘着質のディフェンスに苦しみいまいち攻めきれない。厳しい時間が続くも、1Q残り2分のところで高阪がスリーを決めると、一気に早大ベンチが盛り上がる。早大ムードの中、それまで思うように攻められなかった青学大のディフェンスから連続で得点し、点差を射程圏内の4点差として1Qを終えた。続く2Qもそのまま早大が主導権を握るかと思われたが、青学大のスリーとバスケットカウントという4点プレーを含む連続得点で、一気に10点差となってしまう。大きな痛手を負った早大はここで踏ん張りたいものの、吉岡修平ヘッドコーチ(平27スポ卒=広島皆実)が敗因について「取れそうで取れないリバウンド」と振り返るように、リバウンドが取りきれず、得点は次第に離れていってしまった。しかし試合終了間際、津田が一人でもちこむと、時間ギリギリでスリーのブザービート。早大も必死に食らいつく。

  4点ビハインドで迎えた後半であったが、早大のムードは良かった。3Q開始10秒ほどで、ふたたび津田がスリーを決めると、その後すぐにF小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)が決め、早大は逆転に成功する。ここで一気に突き放したい早大だが、青学大のタイムアウトでこの流れは断ち切られてしまう。タイムアウトを経て息を吹き返した青学大との緊迫した攻防が続き、早大はなかなか点差をつけることができない。2点リードで勝負は4Qにもつれこむ。しかし、なんとか守っていたリードを詰められ同点とされると、踏ん張りきれず、逆転されてしまう早大。刻々と時間がなくなっていく中、シュートが決まらず、焦りばかりが募る。嫌な雰囲気のまま、反撃の機会を窺うが、徐々に青学大に点を離され、試合終了。早大は今季11個目の黒星を喫した。

 なかなか勝利が手にできない早大。このままでは入れ替え戦も視野に入ってくる。しかし、決して試合自体がよくないわけではない。1巡目も後半から相手を圧倒した試合や接戦となった試合は多くあったことに加え、今回の試合も3Qは早大のものであった。2巡目での連敗となってしまったが、3Qを見るとわかるように、メンバーが戻ってきて、ゆっくりとだが確実に自分たちのバスケが確立されている早大。小室が「自分たちのオフェンスが停滞して、相手のオフェンスが差を作る部分が目立っている」と話すように、自分たちの弱点も、もう明らかになっている。早大に残された時間はもう少ない。現状を打開していくために、まずは明日の法大戦の勝利が必要だ。ここから始まる早大の反撃に期待が高まる。

(記事 内海日和)

関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

13 18 20 11 62
青学大 17 18 14 25 74
F#7 宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)
F#8 津田誠人(スポ2=京都・洛南)
G#12 土屋大輝(スポ1=福岡大大濠)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
C#41 小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)
コメント

吉岡修平ヘッドコーチ(平27スポ卒=広島皆実)

――青学大に向けての2戦目の対策

1戦目と特に変えてはいなかったんですけど、相手のシューターのところ、打たせたくない選手と、まあ全員守れたらいいんですけど、どこを守るかというところを強調してやっていました。

――今日の敗因は

相手がやろうとしてきた部分は止めれていたんですけど、結局最後1対1の個人のところで綺麗にやられてしまったかなというところと、あとやっぱり取れそうで取れないリバウンド、頑張って弾いたけどそのあと取られてしまうということが今日多かったかなと思います。

――明日の法大戦に向けてお願いします

前回負けている相手なので、学生も気合いを入れてくるのかなと思うんですけど、やっぱりディフェンスとリバウンド、球際の部分でしっかり頑張れるかがポイントだと思うのでそこを頑張りたいなと思います。

C小室悠太郎(社3=石川北陸学院)

――1戦目と変わった部分はありますか

いやないですね。変えた部分は全くなくて、セットの部分もほとんど変わっていなくて、そこをもう一回見直して、前回のディフェンスのところで出来なかった部分だったり、他のできなかったところを修正したくらいです。

――今日の勝敗を分けたポイントはどこでしたか

入りで点差的に走られちゃった部分と9点差になったところで我慢しきれなかったところ、後半オフェンスがどうしても停滞してしまうのが僕らの敗因でもあるので、自分たちのオフェンスが停滞して、相手のオフェンスが差を作る部分が目立っているので、40分間ディフェンスもオフェンスも集中し続けていけなかったのがポイントかなと思います。

――個人としてはいかがですか

40分出るということがわかっているので、40分を通して点数が取れていたか、コンスタントに守れていたか、ファールをせずにできたかというところは全部できたかなと思うので、反省点としてはシュートセレクションだったり、次のプレーの判断がまだまだできていなくて、オフェンスでは自分はまだまだかなと思います。

――明日に向けて意気ごみをお願いします

絶対に負けられない戦いで、かつ、前回の点差より大きい点差をつけて勝たないといけないので、今日みたいに入りで走られないようにして、これで負けてしまえば希望はないと思うので、明日しっかりボコボコにして勝って8位以上目指せるように、スタート位置に立てるようにしたいです。