中盤詰め寄られるも後半引き離し快勝

男子バスケットボール

 ここまで1勝7敗と苦しい戦いが続いている早大。約2週間ぶりに迎えた相手は、早大と同じく1勝7敗と苦しんでいる明大。不調に喘いでいる明大に勝ち切り、勢いをつけたい早大は、序盤からシュートがよく決まり1Qで29―10と大きく点差をつける。しかし中盤、明大の正確なフリースローと激しいディフェンスに苦しめられその差をどんどん詰められていく。しかし後半C小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)のスリーポイント、F宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)のインサイドでのシュートなどによって勢いに乗った早大はそのまま点差を広げ快勝した。

 この日は序盤から早大の攻撃が噛み合う。開始20秒で宮本がゴール下で得点すると、小室がオフェンスリバウンドからのシュート、F津田誠人(スポ2=京都・洛南)のスリーポイントなどで得点を積み重ね、点差をどんどん広げていく。第1Q(クオーター)終盤でも小室がスリーポイントを決め29―10と序盤から大きくリードする。第2Qも第1Qの勢いそのままに点差を広げたい早大だったが、明大の激しいディフェンスに捕まってしまう。何度もパスコースを塞がれ、ルーズボールから得点を許すなど、思うような攻撃ができず徐々にリズムが乱れて行く早大。さらにファールを何度も取られフリースローでその差を縮められていく。第2Q始め19点あったリードは7点と大きく縮められ試合を折り返した。

スピードを生かした攻撃を展開した土家

 

 なんとか嫌な流れを断ち切りたい早大だったが第3Qも激しいディフェンスとファールトラブルに捕まり、5点差にまで詰め寄られる。しかし、宮本のペイント内でのシュート、3試合ぶりの出場となったF桑田裕平主将(商4=京都・洛南)のドライブからのシュートなどが決まりなんとか流れをとり戻した早大。第3Q終了時には10点にまでリードを広げた。迎えた第4Qでも第3Q終盤の勢いは止まらない。桑田主将が技ありのレイアップを決めると、G神田誠仁(社1=静岡・浜松開誠館)もシュートを決め、完全に主導権を握る。その後もスリーポイントシュート、レイアップなどで点差を広げ、88―72の16点差で明大に快勝し2勝目を手にした。

多彩な攻撃でチームをけん引した小室

 中盤相手に詰め寄られるも嫌なムードを断ち切り、快勝した早大。「今までの負けのパターンを考えてみるとターンオーバーが続いて点差を詰められたり、点差を広げられたりしたときにみんなが下ばかりを見てしまうというところがあったんですけど、きょうはそれがなくてチームのためになる行動や声かけをしていたのでそこはもう心配なかったです。」と小室が語るようにチームとしての成長もあったのではないだろうか。しかし、まだまだリーグ戦2勝7敗の早大には厳しい戦いが続く。この勝利から勢いに乗り、勝ち星を重ねたい。

(記事 工藤竜輔、写真 町田華子、青柳香穂)

第95回関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

29 13 21 25 88
明大 10 25 18 19 72
F#7 宮本一樹(スポ2=神奈川・桐光学園)
F#8 津田誠人(スポ2=京都・洛南)
G#12 土屋大輝(スポ1=福岡大大濠)
G#14 柳川幹也(スポ3=京都・洛南)
C#41 小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)
コメント

F桑田裕平主将(商4=京都・洛南)

――3試合ぶりの出場でしたがどのように望みましたか

今日はスターターではなくベンチスタートという形になり、いい意味で試合の状況を見てから入ることができたと思うので、チームとしても自分としても万全ではないですけど最低限のプレーができたのかなと思います。

――チームとしてどのように試合に望みましたか

シュートが入る入らない、リバウンドが取れる取れないということではなく、自分たちのリズムでシュートを打ったり、自分たちの意識とか行動一つでできる部分をしっかり40分徹底してやろうという部分を心がけて入りました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

今日はオフェンスというよりは自分のマークマンに点を取らせないということにフォーカスしていたので、相手にボコスカやられることもなかったので守ることができたのでよかったかなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

明日の相手もガード陣が揃っていて外のシュートも当たり始めたら手が付けられないようなチームなので、その前に自分たちのディフェンスからしっかりとリズムを作り出せるように、最後40分終わった時に一点でも勝てるように頑張って行きたいと思います。

C小室悠太郎(社3=石川・北陸学院)

――きょうの試合についてチーム全体として振り返っていかがでしたか

チームとして思いっきり戦おうということでやったら良いように当たって、明治のディフェンスに対するオフェンスの対応をこの1週間やってきたことが、負けられない相手に対してきちんと出せて勝ちに繋がったのではないかなと思います。

――試合の中盤は点差をかなり詰められた場面もありました

今までの負けのパターンを考えてみるとターンオーバーが続いて点差を詰められたり、点差を広げられたりしたときにみんなが下ばかりを見てしまうというところがあったんですけど、きょうはそれがなくてチームのためになる行動や声かけをしていたのでそこはもう心配なかったです。

――個人としてきょう良かったところはありますか

きょうは留学生がいないチームが相手で、僕たちが点数をとらなきゃいけないという風に考えていて、その中でリングにアタックして点数を取れたのは良かったです。あとダイブの部分で、僕たちが力強くダイブすることによって周りの選手が寄ってきて他が空くというところもオフェンスの策の1つだったので、そこは徹底できて良かったです。

――最後に次の試合に向けて意気込みをお願いします

今2勝7敗で並んでいる中で、日大が1つ上がっているので明日日大に勝てばまだまだ上にいくチャンスが残るので必ず勝ちたいと思います。

G神田誠仁(社1=静岡・浜松開誠館)

――2勝目を上げましたが、今のお気持ちは

とりあえず勝てて良かったというのが今の気持ちです。

――前の試合から間隔が空きましたが、チームで重点的に取り組んできたことはありますか

1つは疲労の蓄積をしっかり抜くことと、怪我人がしっかりコンディションを整えることが第一で、その後にここまで7敗してしまったので試合でダメだったこと、特にリバウンドとディフェンスの所と走るところをもう1回全員で話し合いができたので、きょうはいい入りができたかなと思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

ターンオーバーが多かったんですけど、あくまで自分の役割はディフェンスとリバウンドとルーズボールとか基本的なことなので、ミスした後もしっかり自分のやるべきことにフォーカスできたことが良かったと思います。

――リーグ戦出場機会が多くなっていると思いますが、この大会を通してのご自身の目標は

まだ1年なんですけど、そこを言い訳にせずにしっかりチームに貢献していけたらいいなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

明日日大戦なんですけど、そこ勝つか負けるかで順位とか自分たちがいける世界とか変わってくると思うので、明日大事にしていきたいと思います。