本領発揮できず、2連敗

男子バスケットボール

 2勝1敗で迎えた第4節、きょうは専大と対戦した。前半は、専大の有力選手への守りがかみ合い、接戦となる。しかし後半、流れが滞ってしまう。本来オフェンスでのチームへの貢献が目立つ選手たちのシュートがことごとく、快音を響かすことができず。状況を打開できないままに試合終了。56-59で、リーグ戦2敗目を喫した。

  高さのある専大に対し、インサイドでは厳しい戦いが予想された。それでもC富田頼(スポ4=京都・洛南)がポストで懸命に体を張り、専大の外国人選手に気持ちよくプレーをさせない。富田はオフェンスでもいきなり3連続得点を奪い、攻守でチームを奮い立たせる。第2Q序盤までは、専大への対策の成果は抜群。早大の持ち味である「ディフェンス」で本領発揮し苦し紛れのシュートしか打たせず、相手のエースも抑え込む。しかし、第2Q中盤、専大がゾーンディフェンスを敷いてくると、歯車が狂い始めた。ポストにはビックマンを置かれ、ガードの3人にはプレッシャーディフェンスが襲い掛かる。早大の得点源であるG長谷川暢副将(スポ4=秋田・能代工)もこの日は相手のしつこいディフェンスに屈し、鳴りを潜めた。29-30とロースコアで、前半終了のブザーが鳴った。

スリーポイントが不発だった濱田

 後半は前半と比べて静かな立ち上がりとなった。しかしここにきて、前半は抑えることができていた専大の外国人選手フィリップのゴール下での猛攻が開始する。こらえきれずにタイムアウトを要求したが、流れを引き寄せることはできない。「リズムが崩れてあまりこちらの思い通りに攻められなかった」(C宮本一樹、スポ1=神奈川・桐光学園)と第3Qはわずか8点しか奪えずに終了。10点を追い掛ける第4Q、まずはC小室悠太郎(社2=石川・北陸学院)がスリーポイントを沈め、反撃の口火を切る。じりじりと点差を縮め、残り11秒にG森定隼吾(商4=岡山・倉敷青陵)のフリースローで3点差まで追いつく。しかし、あと1本が遠かった。56-59でタイムアップ。リーグ戦での連敗が決まった

 安定したディフェンスの森定

 ゾーンディフェンスにより、得点源の選手が完全に封じられてしまった早大。また、普段なら入るようなノーマークでのシュートが入らなかったことも敗因として挙げられる。「3点差なので1本でも2本でもねじ込んでいれば勝てたゲームだと思っています」と、この日、ほとんどネットを揺らすことができなかったシューター・濱田健太主将(社4=福岡第一)は試合後にこう言葉を漏らした。先日の青学大戦に引き続き、勝利の一歩手前で、悔しさの残る黒星を重ねてしまった。「連敗を引きずっていたら、ずるずると泥沼にはまってしまう」(濱田)。リーグ戦ここまで2勝2敗で挑む次戦、嫌な流れを払拭(ふっしょく)できるか。あすは今後の行方を左右する重要な一戦となるだろう。気持ちを切り替え、いざ逆襲へ。

(記事 小林理沙子、写真 門脇彩乃)

第94回関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 13 19 56
専大 12 18 17 12 59
C#7 宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園)
F#8 津田誠人(スポ1=京都・洛南)
G#13 長谷川暢(スポ4=秋田・能代工)
C#26 富田頼(スポ4=京都・洛南)
F#27 濱田健太(社4=福岡第一)
コメント

濱田健太主将(社4=福岡第一)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

点数的には65点以下に抑えたということで、あんまりディフェンスの出来は良くなかったんですけど、チームとして軸の目標にしている65点以下を達成できたのに、得点源の人がというか、まあ僕があまりシュートを決められなくて、3点差なので1本でも2本でもねじ込んでいれば勝てたゲームだと思っています。

――サイズのある専修大に対しどのような対策を立てていましたか

一応いろいろディフェンスの対策は立てていたんですけど、その高さは圧倒的なのである程度やられるのは仕方ないとして、そこで切り替えてオフェンスに向かえなかったり、後は高いとはいえ抑えられる点数もあったんですけど、それをやられてしまったっていうのがダメなところでした。

――相手はゾーンディフェンスを敷いてきました

 最初、ゾーンディフェンスを受けてしまって、ターンオーバーが出てしまったこととゾーンだけどちゃんとボールマンにプレッシャーをかけてきた時に、冷静な判断ができていなかったことと、後、パスを回してノーマークができた時にそのシュートを決められなかったことが、ゾーンに対しての課題だったと思います。

――前半を振り返っていかがですか

相手のエースの森實選手であったり、下のフィリップ選手に対しての対策はやってきたので、そこが上手くハマって、ディフェンスでは全部で65点以下なので30点くらいに抑えられたことはディフェンスとして良かったですけどやっぱり点数が伸びていなくて、こちらも30点だったので、結果1点差であまり流れに乗れていない点差だったと思います。

――後半に失速してしまった原因は何だと考えていますか

前半の第2Qの終わりにやられたゾーンを、上手くハーフでアジャストできなかったことと、やっぱりシュートが入らなかったことと、シュートが入らないことに引きずられて相手にオフェンスを好きにやらせてしまったことの2つだと思います。

――前回の試合で課題として挙がったリバウンドに関していかがですか

あまり克服できたとは言えない内容だったと思います。

――あすの東海大戦に向けて意気込みをお願いします

リーグ戦はこうやって負けた時の次の日がすごく重要で、連敗を引きずっていたらどんどん、ずるずると泥沼にはまってしまうので、反省はいろいろありますけどそれを切り替えてあす、絶対勝てるようにまた準備して臨みたいと思います。

宮本一樹(スポ1=神奈川・桐光学園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうは1ピリこそタイトにディフェンスも戦えていて、サイズで少し負けている部分があってそこで取られてしまっていたんですけど、1ピリは走ることもできていて有利に戦えていたんですけど2ピリからゾーンを敷かれて、下にビックマンを立たせて上はすごいプレッシャーで当たってきてちょっと上の3人のプレッシャーに引いてしまったというか、そこでリズムが崩れてあまりこちらの思い通りに攻められなかったです。

――高さのある専大に対してどのような対策を立てていましたか

相手のフィリップに対してもダブルチームに行かずに最初はシングルで守るっていうチームプランだったんですけど、途中であまりにもやられていたのでダブルチームに切り替えて、そしたら相手のミスが連発していたので、そこは良かったと思います。

――1点差を終えた前半を振り返っていかがですか

 前半はもっとできることはあったと思うんですけど、総合的に見て悪くはなかったなと思います。ただ3ピリが入りが悪くて、こっちは外のシュートばかり打って、外のシュートが入らない時に、リズムがつかめなくてそこで相手に中で堅実に攻められて、こっちが入らないうちに2点2点と積み重ねられて3ピリ終わった時には10点差っていう、一番嫌なやられ方をしてしまったので、そこが悔やまれます。

――きょうの勝敗を分けた部分は

うちは出だしが悪いので前半にリードを取れなかったっていうのが、勝敗を分けたと思いますし3ピリでスリーポイントに頼ってしまってリバウンドだったり他の所でできる部分を徹底できなかったのが、スリーが入らなくてもできることはあるので、そこを徹底できなかったのが相手に勝ちを譲ってしまったのかな、と思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

きょうはあまりプレータイムも多い方ではなかったんですけど、相手がゾーンディフェンスだったので下がマークされていなかったので飛び込んでリバウンドだったりそこからフリースローをもらって、点数を稼げたので、あまり悪くないと思います。

――あすの東海大戦への意気込みをお願いします

きょう嫌な負け方をしてしまって、さっき着替えている時も落ち込み気味だったのできょうの夜切り替えて、しっかり明日はフレッシュな気持ちで戦いたいと思います。