あと一歩が遠く…まさかの4連敗

男子バスケットボール

 後半戦を迎えついに3連敗を喫し順位を8位まで落としてしまった早大。関東大学リーグ戦(リーグ戦)14節では明大と対戦した。常に追う展開となったこの試合。「あと一歩のところでミスが出る」とC富田頼(スポ3=京都・洛南)が振り返ったように、点差を詰めてもう1本で逆転という場面で消極的になってしまい追いつけなかった場面が何度も出てしまう。スコアとしては接戦となったが、1度失ったリードを最後まで取り戻すことができず68―74で悪夢の4連敗となってしまった。

 試合は出だし、今リーグ戦初のスターター起用の最上級生2人、G石原卓(社4=東京・京北)とF新川敬大(スポ4=東京・京北)が連続でスリーポイントを沈めるが、明大も譲らず一進一退の攻防が続く。それでも前回対戦でも苦しめられたリバウンドで再び差を見せられ、明大が主導権を握っていく。富田とG長谷川暢(スポ3=秋田・能代工)の2人が6分間で14得点を挙げチームを引っ張り1点差まで迫るものの、ここからパスミスなどオフェンスにミスが目立ち、逆に点差を10店まで広げられる。結局前半は35-44と、1Qよりもリードを広げられて折り返した。

圧倒的な存在感を放つ富田

 ここ最近の富田の活躍は大黒柱とよぶにふさわしいだろう。この試合最終的に31得点を重ね、リバウンドでも2試合連続の2桁を記録。「自分が体を張って相手に流れを渡さないようなプレーを心がけている」(富田)と語るように、圧倒的な高さは無いものの、インサイドを中心に当たりの強さと多彩なオフェンス技術で攻守両面に貢献する。第3Q、その富田が連続7得点。言葉通り流れを渡さない活躍で1ゴール差に迫る。しかしここでも第2Qと同じような形から再び点差を開けられどうしても追いつくことができない。二度あることは三度ある。そう言いたくなる展開だった。8点差で迎えた最終Q、新川とC小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)の連続スリーポイントで1ゴール差に。この後小室がオフェンスリバウンドの流れからファウルを獲得。フリースローを2本沈めれば同点。コートには独特の緊張感が漂った。これにのまれてしまったか、小室は2本とも外してしまい、またしても追いつくことができなかった早大は、この後最後まで追いつくことができず、68-74で敗戦。連敗を抜け出すことができなかった。

長谷川のドライブは相手にとっては脅威となる

 後半戦になってついに4連敗と、チーム状態が振るわない早大だが、やることは1つ変わらないだろう。「ワセダのディフェンスに適応されていている」(富田)という通り、1年間継続してきたスタイルを相手もしっかり研究しているはずだ。しかし、「それ以上のディフェンスをしなければいけない」(富田)と力強く語ったように、あくまでもディフェンスからというスタイルはブレることはない。1週間後、必ず本来の姿、あるいはそれを上回る姿を見せてくれるはずだ。

(記事、写真 秋間勇人)

第93回関東大学リーグ戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

15 20 16 17 68
明大 20 24 15 15 74
◇早大スターティングメンバー◇
G#18 森井健太主将(スポ4=京都・洛南)
G#7 石原卓(社4=東京・京北)
F#8 新川敬大(スポ4=東京・京北)
C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南)
C#41 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  富田頼:31得点
リバウンド  富田頼:12リバウンド
アシスト  森井健太:4アシスト
コメント

C富田頼(スポ3=京都・洛南)

――4連敗となりましたがチームの状態をどう見ていますか

本当にあと一歩のところでちょっとしたミスが出るので、最後の詰めの甘さという部分が拭い去れないところがあって。それでもきのうよりはきょうの方がましというか、よく粘った方だと思います。これからは自分たちで良くしていくしかないと思うので、練習からしっかり切り替えてやっていくしかないと思います。

――今話にあったあと一歩という部分で、きょうも3度2点差に詰め寄りながら追いつけませんでした

やはり勝負所でパスミスしたりだったり、1本守り切らなければいけない場面でドライブされてファウルを吹かれてしまったり、そういったところでのコート上の5人での意思統一が徹底できていないかなと感じました。

――ディフェンスの部分で前半戦より上手くいっていないということは感じていますか

そうですね、相手チームもワセダのディフェンスに適応してきている部分はあるんですけど、やっぱり僕たちはそれ以上のディフェンスをしなければいけないと思うので、もう一度初心に帰ってしっかりボールマンにプレッシャーをかけていったり、カバーを速くしていったり、個人個人が意識を高めてやっていかなければいけないと思います。

――オフェンスでは富田選手の好調ぶりが目立ちます

自分が点を取らなければいけない時は、外一辺倒になっている時や、中でどうしても点が欲しい時です。ワセダは他のチームよりもサイズが小さい分中での得点が取りにくいので、そういう時自分がしっかり体を張って何とか相手に流れを渡さない、自分たちの流れが来なくても引き留めるという部分で頑張っています。まあシュートは水物だと思うのでこのまま好調をキープしていきたいです。

――リーグ戦も終盤に差し掛かる中、出場時間はチームトップですが疲れはどうですか

当然ないことはないんですが、リーグ戦ももう残り4試合ですし、そこは気持ちの問題だと思うので気にしないようにしています。

――次戦への意気込みをお願いします

相手がどんな相手であれ、自分たちがやるべきことを40分間チームで一つになって徹底してやっていければおのずと結果は出ると思うので、もう一回そういう部分を見直していきたいと思います。