点の取り合いを制しきれず、高麗大に敗戦

男子バスケットボール

 早稲田大学・高麗大学定期戦第2戦目が行われた。77-67で勝利した第1戦と比べて「思うようにワセダのプレーができなかった」とG南木俊樹(社4=東京・早実)が語るように、試合は相手のシュート力の高さに苦しめられる展開となる。得意のディフェンスからリズムをつくる時間帯もあったが、点の取り合いを制しきれずに73-83で黒星。2戦連続の勝利とはならなかった。

 戦い慣れていない相手ということもあり、いつもとは少し違った雰囲気の中行われた今試合。前半は互いの意地がぶつかり合い、拮抗(きっこう)した展開が続く。「思い切ってシュートを打たないと流れが悪くなる」という南木の言葉通り、早大はG森井健太主将(スポ4=京都・洛南)、G長谷川暢(スポ3=秋田・能代工)がスリーポイントを沈めてチームを勢いづける。さらに、夏に練習したというパスワークが機能し、C富田頼(スポ3=京都・洛南)、C小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)といったインサイド陣もゴール下で強さを見せた。しかし、高さで勝る相手に裏のパスを通されたり、リバウンドを取られたりと反撃され、なかなか点差を放しきることができない。43-45とリードを許し前半を折り返した。

リングにアタックする森井

 第3クオーター(Q)開始序盤、立て続けに失点し点差を広げられてしまう。嫌な流れを断ち切ったのが南木だ。スピードを生かしたプレーで1対1から得点する。さらに「ノーマークだったら思い切って打つ」と決めていたというスリーポイントを決め、相手の流れるような攻撃に応戦した。ディフェンスから速攻に持ち込み、G森定隼吾(商3=岡山・倉敷青陵)、F中谷誠人(商3=東京・早実)を中心に得点する場面も見られた。しかし、ファウルがかさんだこともあり、思うように点差を縮められず試合終了。最終的には73-83と10点差がついた。

南木は流れを変える役割を果たした

 試合に敗れはしたが、内外問わない得点を見せ、攻撃力の高さを示した早大。関東大学リーグ戦(リーグ戦)開幕が近づいているこの時期に、フィジカルの強い相手と戦うことは大きな糧となっただろう。チームが掲げる全日本大学選手権優勝という目標に向けて、リーグ戦は非常に大事なものとなる。「一つ一つ目の前の試合を一生懸命やる」(南木)。鍛錬の夏を終え、勝負の秋は、もうすぐだ。

(記事 下長根沙羅、写真 秋間勇人)

第6回高麗大学定期戦
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

20 23 13 17 73
高麗大 20 25 17 21 83
◇早大スターティングメンバー◇
G#18 森井健太主将(スポ4=京都・洛南)
G#15 森定隼吾(商3=岡山・倉敷青陵)
C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南)
F#27 濱田健太(社3=福岡第一)
C#41 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)
コメント

G南木俊樹(社4=東京=早実)

――きょうの試合を振り返って

きのうに比べると、ちょっと思うようにワセダのプレーは出来なかったかなと。まぁ我慢の時間が長かったなと思いました。

――韓国のプレーヤーは全体的にフィジカルが強い印象がありますが、そこにはどう対応しようと考えていましたか

見た感じ細かったのもあったし、僕らも合宿とかでフィジカルをメインに、強く戦っていこうということでやっていたので、相手が強かろうが弱かろうが僕らはフィジカルにやって行こうということは話していたので、むしろフィジカルよりもシュート力がすごくあるっていうのは毎年のことなので、シュートチェックだったり、細かいところを意識してやろうというのは話していました。

――夏の練習のお話がありましたが、戦術的にはどういったことを重点的にやってきましたか

中、外、中、外、のプレーを繰り返して、センターの1対1、外からの1対1プラスワセダのディフェンスから速攻という、3つを意識してずっとやってきましたね。

――2日間通して、パスを回してフリーになった選手がしっかりアウトサイドを決めきっていた印象でしたが、そこは意識していましたか

そうですね。やっぱり思い切って打たないと流れが悪くなりますし、ノーマークだったり、パスが中から外に出た時には確実にスリーを打つっていうのはひとりひとりチームとしてやることの1つにはなりましたね。

――南木さん個人としても、2日間スリーが好調でした

今までずっと考え過ぎてプレーしていた分、シュートも気持ちよく打てていなかったので、思い切って何も考えず、ノーマークだったら打ってやろうという気持ちでいったら入ったので、そこは結果的には良かったかなと思います。

――得意のディフェンスについてはいかがでしたか

そうですね、まぁきのうは前半に出れたんですけどきょうは後半に出て、流れも悪かったし繋ぐことだけを考えていて、僕が出された理由としてはトランジションだったり流れを良くするっていうので出されたってことは理解していたので、前から激しくやることが僕のしごとでもあり、それしかできないのでそこだけ意識してやりました。

――最後となるリーグ戦、どんなものにしていきたいですか

もうチームではちゃんと話して、インカレ優勝、そのためのリーグ戦ベスト4というのを掲げているので、どの試合も力を抜くことなく、ひとつひとつ目の前の試合を一生懸命、かつフィジカルに自分らしく熱くやることと、僕の目標としてはミスが多いかもしれないけど、思い切りプレーして少しでもチームの活力になるようなアグレッシブなプレーでチームを盛り上げていきたいなと思います。