ディフェンスの良さを発揮しベスト8へ進出

男子バスケットボール

 全日本大学選手権(インカレ)第2戦目。早大は関東大学2部リーグ戦2位の江戸川大と対戦した。出だしから硬さが見られ前半を同点で終えるが、後半から早大らしいプレーを連発させリードを奪う。そのまま流れを渡すことなく、最終スコア71-53と快勝。ベスト8進出を決め、同時に1月に行われる天皇杯全日本総合選手権(オールジャパン)の出場権をつかみ取った。

 2戦目の相手は、先日行われた1部2部リーグ入れ替え戦で惜しくも昇格とはならなかったが、実力は十分にある江戸川大。先制され、重い立ち上がりとなった第1クオーター(Q)はなかなか得点を重ねられない。第2Qでは開始1分でC富田頼(スポ2=京都・洛南)やG澁田貴大(スポ4=東京・京北)が躍動し、点差を離すことに成功。しかし高さのある相手を前に思い切りの良いシュートを打たせてもらえず、一進一退の攻防が続く。徐々にディフェンスから流れをつくるが、圧倒することはできず28-28の同点で前半を終えた。

攻守にわたって活躍が目立った南木

 「ギアを上げていこう」(G森井健太、スポ3=京都・洛南)と迎えた第3Qでは、開始早々にSG南木俊樹(社3=東京・早実)や森井がシュートを沈め、流れを引き寄せる。また、今季の早大らしさの象徴でもあるプレッシャーをかけるディフェンスで失点を最小限に抑えた。オフェンス面でも強気な姿勢が見られ、連続スリーポイントシュートを決める。さらに第4Qでも勢いを止めることはなく、森井のアシストから富田がゴール下でシュートを沈めるなど、着実に得点を重ねていった。最後はC岡野佑紀(スポ2=愛知・千種)がバスケットカウントを決めて勝負あり。後半に粘りのディフェンスがさえ渡り、流れを引き寄せた早大が71-53と勝利を収め、準々決勝へと駒を進めた。

アシストや得点でもチームに貢献した森井

 きょうの結果からベスト8進出、そして5年ぶりのオールジャパン出場が決定した。最後まで集中力を切らさず、泥くさく勝ちにこだわる姿勢を貫いた早大。その姿勢が白星をもたらした。準々決勝の相手は白鷗大。1部リーグを3位で終え、早大は2敗を喫している。しかし、「持ち味を出せば勝てる相手」(F濱田健太、社2=福岡第一)と早大らしいプレーを最大限に出すことができれば必ず勝利を挙げられるはずだ。優勝だけを見据えた早大バスケットボール部の戦いは、ここから始まる。

(記事 黒田菜々子、写真 橘高安津子、吉田寛人)

第68回全日本大学選手権 11月24日(vs江戸川大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

14 14 19 24 71
江戸川大 14 14 16 53
◇早大スターティングメンバー◇
G#11 河合祥樹主将(スポ4=京都・洛南)
C#38 宮脇隼人(スポ4=京都・洛南)
G#7 石原卓(社3=東京・京北)
F#8 新川敬大(スポ3=東京・京北)
F#27 濱田健太(社2=福岡第一)
◇主なスコアリーダー◇
得点  南木俊樹:13得点
リバウンド  富田頼:7リバウンド
アシスト  森井健太:6アシスト
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コメント

SG南木俊樹(社3=東京・早実)

――オールジャパンへの出場が決定しました。今の率直なお気持ちは

本当にうれしいですね。来年のオールジャパンは僕らが出られるかどうか分からないと聞いていて、チャンスは今回しかないかなと思っていたので。勝ち抜くということだけを考えてやっていきたいと思います。

――きょうの試合を振り返って

前半は重たい空気といいますか、ワセダらしいプレーができなかったので競ってしまいました。スタッフの方からも言われているのですが、どんなときもディフェンスで流れをつくってということだけを意識してやっていたので、結果最後の方は粘り勝ちというか、ディフェンスで粘って粘ってワセダらしいプレーができたのかなという気がします。

――力強いプレーでチームの流れを変える場面も見られましたが、プレー中に意識している点は

自分の中でもミスが多いことは分かっていて、オフェンスがうまくいかないときほどディフェンスを頑張ろうと思っています。ディフェンスが悪いということは、やっていく中であまりないのでディフェンスだけはとにかく泥臭く、球際ということを意識しています。

――きょうのご自身の出来はどう感じられますか

みんながダメなときは僕がディフェンスで引っ張ってやるぞ、っていう強い気持ちでやるということはできたのかなと思います。

――今後に生かしていきたい点は

オフェンスでは強くゴールにいくということですかね。ディフェンスではさらにさらに強く粘り強くというのは当たり前なんですけれど、オフェンスの部分でもっとゴールにアタックするというところを意識したいです。できた部分と、そうではない部分があだたので、もっと向上してゴールに強くアタックしていきたいと思います。

――白鷗大戦に向けて意気込みをお願いします

リーグ戦ベスト4の中で白鷗大はいけるんじゃないかなって思っています。ワセダらしいバスケをして、ねじ伏せてやりたいと思います。勝ちます!

G森井健太(スポ3=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返って

(インカレ)初戦と同様に出だしがちょっと硬くて、力んでしまっている部分もあったと思うんですけど、後半からギアを上げてディフェンスもオフェンスも良い流れがつくれたので、そういう意味ではきのうよりも良い試合ができたと思います。

――前半で接戦に持ち込まれてしまった原因はありますか

相手の留学生の前で思い切りのいいシュートが打てない場面が多くて、ディフェンスは前半からも良かったので、オフェンスでもう少し思い切ったプレーができていたら、点差も離せたのかなと思います。

――ハーフタイムにはどのような話がありましたか

3ピリの頭からギアを上げていこうという話をしていて、選手もスタッフもみんなが感じていたことだと思うので、後半は良い流れでプレーできたのだと思います。

――きょうの試合の結果により、ベスト8そしてオールジャパンへの進出が決まりましたが

オールジャパンは初めての経験ですしそれは良かったと思うんですけど、いまはインカレ優勝というのが一番の目標なので、しっかり取り組みたいと思います。

――あすの白鴎大戦に向けて意気込みをお願いします

リーグ戦では2回とも負けていて相性が良くないかもしれないですけど、勝たないと次がないので、チームで力を出し切って絶対に勝ちたいと思います。

F濱田健太(社2=福岡第一)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半の最初で得点が伸びずに相手に点を決められ、差が開きかけた時にしっかりディフェンスで粘れたことが第3Qで一気に離すことができた要因だと思います。自分たちの良さは出せましたが、前半の入りはちょっと悪かったかなという印象です。

――江戸川大相手にどのようなゲームプランで臨みましたか

相手のエースがとにかくシュートを打ってくる選手なので、ボールマンだけでなく全員で守ろうというところと、それ以外の外回りの選手もそれぞれに特徴を持っているのでしっかりアジャストして、あとはリバウンドを全員で取りディフェンスを頑張って簡単に点を取ろうというプランで試合に臨みました。

――ハーフタイムにはどのような指示があったのですか

前半のディフェンスはうまくいっていたのですが、オフェンスで縮こまっていたので思い切って攻めるように指示がありました。

――今日の勝利で1月のオールジャパンへの出場を決めましたが、それについてはいかがですか

一戦一戦しっかり勝って、その結果オールジャパン出場を決められたので、ここが目標ではないのですがひとまずベスト8に入れたことは良かったと思います。

――最後に明日の白鴎大戦に向けて意気込みを聞かせて下さい

リーグ戦で二敗している相手ですが、ディフェンスを頑張って自分たちの持ち味を出せれば勝てる相手だと思うので、目標は優勝ですがとりあえず次の一戦に集中してしっかり準備をして頑張りたいと思います。