目標のベスト4へ。早大はこの日関東大学選手権(トーナメント)準々決勝の専大戦に臨んだ。序盤からどちらも譲らぬ好ゲーム。早大はディフェンスからの速攻、専大は個人技を中心にお互いの持ち味を発揮したオフェンスで得点を重ね接戦を演じ前半を4点リードで折り返す。後半も前半同様こう着した展開が続いたが、苦しい場面でもショットを決め続けた早大がリードを守り切り、最終スコア92-84で勝利。準決勝への切符を手にした。
序盤からオールコートのディフェンスで相手を苦しめた早大。激しいプレッシャーをかけてボールを奪うと、速攻の先頭を走り続けたSG南木俊樹(社3=東京・早実)らを中心にテンポよく得点を重ねる。しかし高さで圧倒的に勝る専大は、ハーフコートゲームでは粘り強く得点を重ねていき、リードを奪い切れずに第1Qを終える。第2Qに入るとG森井健太(スポ3=京都・洛南)が芸術的なアシストを連発し一時は10点にリードを広げる。終盤は相手に流れを渡す時間帯が続くも、残り15秒でまたしても南木が速攻を2本沈め、悪い流れを断ち切り、52-46とリードして前半を終えた。
ディフェンスから速攻を仕掛け得点を挙げた南木
後半も衰えない運動量で強気のディフェンスを仕掛け相手のミスを誘うと、オフェンスではF濱田健太(社2=福岡第一)が躍動。第3Qだけで10得点を挙げる活躍を見せる。しっかりとリードを保ったまま迎えた最終Qは、チームの司令塔であるG河合祥樹主将(スポ4=京都・洛南)が巧みな手綱捌きでゆっくりと時間を使いながらオフェンスを展開する。最後はファウルゲームとなったが、G石原卓(社3=東京・京北)がプレッシャーのかかるフリースローを4本ともきっちり沈め、92-84で勝利。コート、ベンチ、応援席から歓喜の声があがった。
オフェンスで躍動した濱田
開幕前から目標としていたベスト4進出を決めた早大。準決勝の相手は昨年の全日本大学選手権(インカレ)の覇者である筑波大となった。強豪ではあるものの、きょうの試合のように全員で走り、全員が持ち味を発揮するワセダらしいバスケットを展開すれば勝つことができる相手であるだろう。早大の快進撃から目が離せない。
(記事 秋間勇人、写真 橘高安津子)
第65回関東大学選手権 5月5日(vs専大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
21 | 31 | 16 | 24 | 92 |
専大 | 23 | 23 | 17 | 21 | 84 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#7 石原卓(社3=東京・京北) SG#21 南木俊樹(社3=東京・早実) SF#8 新川敬大(スポ3=東京・京北) F#27 濱田健太(社2=福岡第一) C#38 宮脇隼人(スポ4=京都・洛南) |
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◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 濱田健太:18得点 リバウンド 河合祥樹:6リバウンド アシスト 河合祥樹:6アシスト |
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コメント
F濱田健太(社2=福岡第一)
――目標として掲げていたベスト4に進出しましたがどんなお気持ちですか
最初のキックオフミーティングの時にその目標を立てていて、立てたからには絶対に達成しなければいけない目標だったと思うので、そういう意味でも今はほっとしています。
――今日はワセダらしいバスケを体現して勝利をつかんだように感じましたがいかがでしたか
最初からペースを上げていこうという話で、しっかりディフェンスもできたんですけど、序盤はディフェンスで当たりすぎて後ろにノーマークを簡単に作ってしまいました。でもそれを後半しっかりと修正できたことが勝てた要因かなと思います。
――第2Q後半には追い上げられて苦しい展開となりましたが、我慢しきれた要因は何でしたか
専修さんはリバウンドの強さが出ていたので少し苦しみましたけど、僕らもボックスアウトなどをしていなかったわけではないので、しっかりと乗り切れたのかなと思います。
――専大はハーフコートゲームに対しての意識などはありましたか
僕らのスタイルとは真逆のスタイルのチームなので、いかに僕らの土俵で戦えるかというのが課題だったので、前から当たって僕らのペースに持ち込めたことが良かった事だと思います。
――濱田選手は15センチほどの身長差の相手とマッチアップしていましたが意識したことはありましたか
彼とは福岡の高校時代からマッチアップしたことがあるんですけど、やっぱり大きいので、上で戦うことは無理なので、ひたすら下でパスが通らないようにするのを意識しました。あとはダブルチームに行くのを決めていたので、そこを徹底して上で持たれたら仕方ないなという気持ちで思い切りよくやりました。
――最後に次戦への意気込みをお願いします
目標のベスト4には届いたんですけど、まだ試合は終わっていないので、次も僕らのバスケットをして絶対に勝ちたいと思います。
G森井健太(スポ3=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返って
相手は身長も大きくて厳しい試合になると思っていたんですけど、序盤からしっかりとディフェンスできて自分たちらしさが出せたので良かったかなと思います。
――身長の大きい相手に対する対策はありましたか
シンプルにボックスアウトを徹底してあまりリバウンドを取らせないようにすることが大事だったかなと思います。一人で守ることは難しいので、チームでしっかり守ることを意識しました。
――きょうは立ち上がりから積極的にプレッシャーをかけていた印象でしたが、意識していましたか
ワセダのことしのスタイルがディフェンスから仕掛けて速攻に展開するというものなんですけど、きょうの相手はそのスタイルを出さないと勝てないような相手だったので、そういう意味ではみんな気持ちが最初からこもっていて良かったと思います。
――オフェンスで意識したことはありますか
中まで入ってしっかりアタックするということと、状況判断をしていいタイミングで3Pシュートを打つというのを意識しました。
――追い上げられる場面もありましたが、どのようなことを考えながらプレーしましたか
オフェンスで得点できないのは仕方ないので、まずしっかりディフェンスで粘り強く守るということが大事だったと思います。
――チームで目標とするベスト4を達成しましたがいかがですか
チームとしてはベスト4というのが目標なんですけど、ここからは次につながる試合なので、最終的にはインカレで優勝することが目標なので、一つでも多く勝てるように自分たちの力を試していきたいなと思います。
――最後に次戦に向けて意気込みをお願いします
どちらが勝ちあがってきても格上のチームなんですけど、勝てるようにしっかり準備したいと思います。