早大にとって関東大学選手権(トーナメント)の2日目。初戦の東洋大戦で大逆転劇を演じ、勝ち上がってきた早大はこの日法大との一戦に臨んだ。先月の京王電鉄杯では敗戦しており、また東京六大学リーグ戦では接戦の末勝利した手ごわい相手である。試合は序盤から両者共にシュートを打ち合い、一歩も譲らぬ展開が続く。前半を30-31で折り返すと、後半はディフェンスやリバウンドが安定し少しずつリードを広げた。最終スコアを86-73とし、見事ベスト8進出を決めた。
前回の試合で、ディフェンスの部分で課題が出た早大。この日の相手である法大はそれほど身長の高いチームではないが、早いタイミングで打ってくる3Pシュートを早大は警戒していた。その予想が的中し、立ち上がりから一気に9点を失ってしまう。しかしそこからG石原卓(社3=東京・京北)だけの得点で10点を返し、徐々に流れを呼ぶ。両者共にシュートの打ち合いになり18-15で第1Qを終えた。続く第2Qでは、1分にC富田頼(スポ2=京都・洛南)がオフェンスリバウンドを直接押し込み得点。さらにG長谷川暢(スポ2=秋田・能代工)やSF新川敬大(スポ3=東京・京北)の3Pシュートなどで着実に得点を積み重ねる。しかし相手も引き下がらずに接戦の展開が続き、30-31で前半を終えた。
インサイドでシュートを決める富田
後半に入り早大はディフェンスの激しさを増す。富田やC宮脇隼人(スポ4=京都・洛南)の両センター陣を中心に、身長ではそれほど変わらぬ相手に対してリバウンドを徹底。得意のディフェンスが功を奏し、スティールからの速攻やロングパスから得点につながった。7分には富田がシュートブロックをし、会場が沸く場面も見られた。それでも依然として接戦の状況は変わらず、60-55で第3Qを終える。しかし選手たちは落ち着いていた。「(東洋大戦で逆転を経験したので)焦りを感じずにプレーできた」(富田)。ディフェンスから攻めるバスケットで早大らしさを見せつけた。7分には石原のロングパスに飛び出した新川が空中でそのままシュートを決め、再び会場を大いに沸かせた。最後まで集中して守り切った早大が86-73で勝利し、見事ベスト8入りを果たした。
G森井健太(スポ3=京都・洛南)は多彩なボールタッチでゲームをコントロールした
早大らしさが随所に見られたきょうの試合。次に待つ相手は関東大学1部リーグに所属する専大だ。高身長のプレーヤーを多く揃えるため、ディフェンスやリバウンドでどれだけ粘ることができるかが、勝負のカギを握ってくるであろう。目標に掲げるベスト4まであと一勝だ。
(記事 橘高安津子、写真 秋間勇人)
第65回関東大学選手権 5月3日(vs法大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
18 | 12 | 30 | 26 | 86 |
法大 | 15 | 16 | 24 | 18 | 73 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#7 石原卓(社3=東京・京北) G#21 南木俊樹(社3=東京・早実) SF#8 新川敬大(スポ3=東京・京北) F#27 濱田健太(スポ2=福岡第一) C#38 宮脇隼人(スポ4=京都・洛南) |
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◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 富田頼:23得点 リバウンド 富田頼:10リバウンド アシスト 石原卓:5アシスト |
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コメント
C富田頼(スポ2=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返って
向こうも強いので、前半よく粘って後半リードするというワセダらしいバスケットができたと思います。
――序盤からシュートを打ち合うハイペースな展開になりましたが
向こうはシュートがよく入るチームということをミーティングとかで話していたんですけど、そこで気持ちを切らさずに粘り強く自分たちも決め切る、守り切るというのを意識してやったので良かったと思います。
――接戦の中での戦い方というものは形になってきていますか
おとといの試合(対東洋大、○89-83)が、第4Qの途中まで負けていて最後に逆転するという試合だったので、焦りとかを感じずにプレーできたと思います。
――ディフェンスやリバウンドについてはいかがでしたか
おとといの試合でオフェンスリバウンドを取られてそのままシュートを決められて苦しい戦いになったというのもあったので、きょうはしっかりとチェックにいくところまで徹底してやりました。
――相手チームの中で一番警戒していたことは
早いタイミングで外のシュートをたくさん打ってくるので、3Pシュートのチェックを意識して、そのままリバウンドを取られないようにするというのを最後まで徹底して意識しました。
――目標のベスト4に向けて意気込みをお願いします
次にやる相手(専大)は自分たちよりもはるかに大きいので、今まで通り徹底すべきことを徹底して、自分たちらしくプレーできればいいなと思います。