昨年11月の全日本大学選手権(インカレ)で4年生が引退し、今大会は新しいチームになってから初めての対外試合となった。多くの1年生ルーキーが加入しさらに選手層が厚くなった早大は、初日のきょう法大、慶大と対戦。両試合とも早大の持ち味を発揮し、2勝を挙げた。
第1試合の相手は、昨年の関東大学リーグ戦入れ替え戦(入れ替え戦)で戦った法大。この試合は1、2年生の選手が多く出場し、それぞれコート上で存在感を見せた。中でもC富田頼(スポ2=京都・洛南)はリバウンドで強さを見せ、攻撃面でもバスケットカウントを含む7連続ポイントを挙げるなど、チームに勢いをもたらした。6点ビハインドで迎えた第4クオーター(Q)。早大はF北代智樹(社3=東京・早実)のスリーポイントシュートで逆転すると、その後も下級生を中心に点を重ねていく。最後は富田がシュートを沈め、初戦で70-65の勝利を飾った。
リバウンドで存在感を発揮した富田
第2試合はライバル・慶大との対戦になった。序盤から立て続けに3本のスリーポイントシュートが決まり、立ち上がりから良い流れをつくる。しかし次第に追い上げられ、42-41という僅差で前半を終えた。後半、得点を重ねて流れを取り戻したい早大はG石原卓(社3=東京・京北)の連続ポイントなどできっかけをつかむ。その後もオールコートディフェンスで相手を追い詰め、そこから速攻を仕掛けるなど多彩な攻撃スタイルで再びリードを広げた。最終的に83-70で試合を終え、伝統のライバル相手に見事勝利を収めた。
ガードとしてチームに良い流れを呼び込んだ石原
昨年は1部昇格や関東大学新人戦(新人戦)準優勝など、勢いを見せた早大。新たな体制となって、より一層の強さが垣間見えたような初日の2試合であった。今後どのような進化を遂げていくのか。スタートを切った早大バスケットボール部の新シーズンに期待がかかる。
(記事、写真 橘高安津子)
※記事中の学年は新年度のものです。
第12回東京六大学リーグ戦 3月19日(vs法大) | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
21 | 14 | 12 | 23 | 70 |
法大 | 23 | 16 | 14 | 12 | 65 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
SG#31 佐藤智也(社4=北海道・札幌日大) SF#25 伊藤諄哉(人科4=京都・洛南) G#13 長谷川暢(スポ2=秋田・能代工) G#15 森定隼吾(商2=岡山・倉敷青陵) C#26 富田頼(スポ2=京都・洛南) |
|||||
第12回東京六大学リーグ戦 3月19日(vs慶大) | |||||
---|---|---|---|---|---|
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
27 | 15 | 18 | 23 | 83 |
慶大 | 21 | 20 | 12 | 17 | 70 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#7 石原卓(社3=東京・京北) G#21 南木俊樹(社3=東京・早実) F#8 新川敬大(スポ3=東京・京北) F#27 濱田健太(社2=福岡第一) C#38 宮脇隼人(スポ4=京都・洛南) |
|||||
コメント
C富田頼(スポ2=京都・洛南)
――初日の2試合を振り返って
これまで練習してきた前からプレッシャーをかけるディフェンスというのが、1試合目はあまり上手くいかなかったのですが、慶大戦は速いペースでしっかりプレッシャーをかけることができたので、今後も意識して取り組んでいきたいと思います。
――きょうはリバウンドで強さを見せていた印象ですが
自分はあまりシュートが得意ではないのですが、逆にリバウンドやルーズボールといった部分ではチームに貢献できると思っているので、きょうは特にそれを意識して頑張ってみました。
――新しいチームはいかがですか
昨年から引き続きディフェンスを頑張るという意識は持っていて、昨年の延長線上という印象が強いです。
――以前と比べて出場時間も増えていますが
純平さん(山本純平、スポ=福岡第一)が引退してしまったことによって、インサイドを自分と宮脇さん(宮脇隼人、スポ4=京都・洛南)と岡野(佑紀、スポ2=愛知・千種)で回すことになって、前より使ってもらえるようにはなりました。試合に出るからには自分の役割をしっかり果たせるように頑張っていきたいと思います。
――最後に残り2日間の意気込みをお願いします
きょう出た課題をあしたさらに修正できるように頑張っていきたいと思います。