歴史ある早関定期戦に快勝!

男子バスケットボール

 ことしで86回を数える早関戦が2日間にわたり行われた。日本で最も古い定期戦と呼ばれるこの試合で迎えた初日。早大が序盤から主導権を握り続け、コンスタントに点を重ねると、粘る関学大を振り切り71―59と快勝を収めた。

 前半から、早大の勢いは止まらない。G石原卓(社2=東京・京北)が先制点を決めると、続くC宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)のバスケットカウントを皮切りに得点を量産。SF新川敬大(スポ2=東京・京北)のスリーポイントシュートなどが決まり、チームが勢いに乗る。第2クオーター(Q)ではタイムアウトを取った関学大に、その後のプレーで連続ポイントを許す一進一退の攻防が繰り広げられたが、4点リードの50―46で試合を折り返した。

鋭いドライブを見せる新川

 後半になっても早大の運動量が落ちることはない。ボールに対して合わせるプレーがスムーズになり、持ち味の速攻が生き始めた。また、要所でG池田慶次郎主将(社4=東京・京北)がスリーポイントシュートを沈める活躍を見せ、徐々に点差を広げていく。ゴール下やレイアップなどのイージーシュートも安定的に決まり、巧みなオフェンスを披露。今まで以上に、リバウンドやルーズボールに飛び込む積極性を呼び込むこととなる。次々と冷静に得点を重ねた早大は終盤でもリードを守り、71―59で逃げ切った。

幅広く活躍する澁田

 関東大学選手権が終わり、まだ日が浅い中でのこの勝利は確実に選手のモチベーションアップにつながったと言えるだろう。「特に新しいことはせずにいままでやってきた基本的なメニューを反復してやってきました」と話すSF澁田貴大(スポ3=東京・京北)。基礎の反復こそが、勝利の基本となることを改めて考える試合となった。しかし、早大バスケットボール部がこの結果に満足することはない。悲願の早慶定期戦優勝に向け、明日も関学大に2戦目を挑む。

(記事 八木美織、写真 東哲也)

第86回早関定期戦 5月16日(vs関学大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 16 16 21 71
関学大 12 12 22 13 59
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎主将(社4=東京・京北)
G#7 石原卓(社2=東京・京北)
SF#25 伊藤諄哉(人3=京都・洛南)
SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北)
C#38 宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)
★早実フォワードコンビ躍動!

積極的にオフェンスに絡んだ菅

 Aチーム戦を前にはBチーム戦も行われた。Aチーム昇格へアピールする絶好の機会となったこの試合。存在感を見せたのはF北代智樹(社2=東京・早実)とF橋本悠平(教2=東京・早実)の同級生・早実出身フォワードコンビだ。北代は上背はないものの、インサイドで奮闘。ファストブレイクで先陣を切るなど献身的な働きを見せた。橋本もゴール下のシュートあり、スリーポイントシュートありとオールラウンドなプレーで活躍。このフォワードコンビの関東大学新人戦での活躍に期待が懸かる。さらにはルーキーのF菅祐史(スポ1=京都・洛南)などもこの試合で積極的なプレーを見せており、Aチーム昇格へし烈な争いは続いている。

Aチーム戦コメント

SF澁田貴大(スポ3=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

トーナメントを終えて、チームとしての約束事が変わり、ディフェンスのところでボールマンに対して腕一本分の間合いでプレッシャーをかけるということが、トーナメントに比べてうまく機能したなと思います。

――トーナメント後どのような練習をしてきたのか

そんな練習する機会が無くて、一週間も無い状態だったので、特に新しいことはせずにいままでやってきた基本的なメニューを反復してやっていました。

――個人的な手応えはいかがでしたか

トーナメントのときからシュートのタッチがあまり良くなくて、この試合もあまり入って無いですが、ドライブだったり、オフェンスリバウンドだったりはかなり自分で出来ていたと思うのでよかったと思います。ディフェンスの面でも、もうちょっとやれたかなというところはありますが、自分としてもチームとしても良くできていたのかなと思っています。

――次戦をどのようなものにしていきたいですか

きょうの試合みたく、ディフェンスからのブレイクをもっと出して、きょう出来なかったルーズボールだったり、ディフェンスリバウンドだったりの細かい部分をしっかりできればと思います。

C宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

トーナメントでは出なかった僕らの持ち味のファストブレイクとかいっぱい出たので、点差がああいったかたちになったと思います。

――トーナメントが終わってからはどんな練習に取り組んできましたか

トーナメント終わってからはいままでと変わらずディフェンスの練習だったり基礎の練習を続けています。

――きょうはその練習が生かされたというかたちですか

まだまだできていないところもあるんですけど、ディフェンスのディナイだったり、ディフェンスの時の間合いをワンアームにしたり、徹底できてはいないんですけど、少しずつはできてきていると思います。

――リバウンドはよく取れていましたが、手応えはありますか

トーナメントとかでもディフェンスリバウンドが取れなかったからファストブレイクが出なかったと思うので、きょうは飛び込もうと思って、いい感じに取れたのでよかったです。

――早慶戦に向けて意気込みをお願いします

きょねん負けてめっちゃ悔しかったので、とりあえず早関戦あしたも勝って2勝して優勝してからその勢いで早慶戦も勝ちたいなと思います。

Bチーム戦コメント

F北代智樹(社2=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

前半はまあいい試合ができたと思うんですけど、後半ワセダの方がメンタル的に切れちゃって集中が途切れたところで(点差を)離されたのがすごくもったいないところでした。

――良かったところと悪かったところは

良いところはワセダは背が小さいのでとにかくファストブレイクで走って速攻で得点するというのが何箇所か見られたので良かった点です。悪かった点はリバウンドとか大事なところでやっぱ相手の方が取る気持ちが強くて自分たちのボールにしきれないところでセカンドチャンスとかでやられてしまったところが悪かったところです。

――個人の手応えはいかがでしたか

そこまでいいとは言えないんですけど、1対1とか得点に絡むシーンが多かったのはよかったと思うので、もうちょっとリバウンドとかディフェンスでも貢献できるように頑張りたいです。

――自分の持ち味はどんなところですか

自分はとにかく勢いでプレーしてチームにそのまま伝染させるというのがいいところだと思うので、ビビることなく自分のプレーをするところがいいところだと思います。

――最近はどんな練習に取り組んできましたか

最近はトーナメントが終わって新しい課題が見つかったので、そこをヘッドコーチを始めとしてスタッフの皆さんがメニューを考えて、いま課題を克服するような練習をしています。

――具体的に課題はどんなところですか

課題はトーナメントはボールが外で回って1対1が孤立してしまうということがあったので、5人全員がしっかりオフェンスに絡んでみんなの力で得点できるようにというところを練習しています。

――今後の目標は

今後の目標は僕は残り早慶戦と新人戦があるので、そこでしっかり自分のプレーをして活躍することが目標です。

F橋本悠平(教2=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

入りは良かったのですが、2ピリ、3ピリで結構体力的にきつい部分もあって、ディフェンスでもオフェンスでも相手にリバウンドを取られてしまって、単純に勝てなかったことがすごく悔しいです。

――良かったところが具体的にあればお願いします

監督からひとりひとりが攻め気をもってプレーしろと練習中から言われていて、きょうはチームの攻め気が得点に繋がる部分が多かったと思います。

――個人の手応えはいかがでしたか

身長が無いチームなので、結構下のポジションを任せられることが多いのですが、きょうはスリーポイントも2本くらい入れることが出来ましたし、外でも中でもチームの得点に貢献できるようにしたいです。

――今後の目標は

まず、Bチームでもっと中心的人物になって、Aチームでも試合に出られるようにするのが目標です。