力及ばず、関学大にまさかの完敗

男子バスケットボール

 関東大学リーグ1部昇格を目指すうえで、負けられない戦いの続く早大はこの日、関学大と対戦した。序盤こそ早大らしい勢いのある攻撃でリズムをつかむものの、第1クオーター(Q)途中から高さのある相手に対して消極的になり、完全に流れを失う。そのまま流れを取り返せなかった早大はリーグ戦まさかの2敗目を喫してしまった。

 第1Qの序盤は、早大らしい速攻が多く見られた。しかし徐々に相手の高さを意識しすぎてか、シュートはことごとくリングに嫌われる。ファウルも重なり、相手にフリースローを与えてしまう場面も増えた。一時は10点まで広がった点差を18-14とされ、あまり良くない流れのまま第2Qへ。開始早々にF平野哲朗副将(人4=京都・洛南)の鮮やかなスリーポイントシュートが決まる。このまま流れを自分たちのものにしたい早大であったが、なかなかシュートが決まらず、開始3分にはついに逆転を許してしまう。イージーなミスも増え、最悪の流れのまま23-36まで点差を広げられ、前半を折り返す。

ゴール下で粘りのプレーをする宮脇

 後半、外からのシュートが増えてきた早大は、高さのある相手にことごとくボールを拾われて、そこから幾度となく速攻をさせてしまう。悪い流れを断ち切るためのきっかけがほしい早大は、C宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)のスリーポイントシュートや、フリースローなどで、得点を重ねていくものの、依然として厳しい状況から抜け出すことができない。自陣でのリバウンドがとれないことで、早大らしい速攻はほとんど見られなかった。38-61とさらに点差が広がり、コートにもベンチにも重い空気が漂う中迎えた第4Q。シュートタッチが悪いせいか、なかなかシュートが入らない。逆に相手に自由にプレーさせてしまう場面が増え、結局ゲームを支配されたまま55-85で、リーグ戦2敗目を喫した。

スリーポイントシュートを決めた平野

 「きょうの試合を通して、自分たちのバスケットができなかったことがとても大きい」と、G池田慶次郎(社3=東京・京北)が振り返るように、終始相手にペースを握られてしまった早大。これ以上の敗戦は許されない中で、どこまでコンディションを上げられるか。負けられない戦いはまだまだ続く。

(記事 橘高安津子、写真 黒田菜々子)


※掲載が遅くなり、申し訳ありません。

第90回関東大学2部リーグ戦 9月21日(vs関学大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

18 15 17 55
関学大 14 22 25 24 85
◇早大スターティングメンバー◇
G#34 池田慶次郎(社3=東京・京北)
G#11 河合祥樹(スポ2=京都・洛南)
SF#36 澁田貴大(スポ2=東京・京北)
F#16 山本純平(スポ3=福岡第一)
C#38 宮脇隼人(スポ2=京都・洛南)
◇主なスコアリーダー◇
得点  宮脇隼人:15得点
リバウンド  宮脇隼人:15リバウンド
アシスト  河合祥樹:3アシスト
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コメント

F平野哲朗副将(人4=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

ワセダのオフェンスで外からのシュートが多くなってしまって、それをエリマン(関学大)にひろわれて速攻をだされて、カウンターをくらってしまいました。本来のディフェンスを頑張るというのができませんでした。

――敗因はやはりディフェンスにありますか

そうですね。あとは外のシュートの確立を上げられなかったことですね。

――相手に走られた印象を受けましたがいかがでしたか

ことしは外のシュートを中心に組み立てた攻撃にしているんですけど、その分リバウンドを取られてしまうと一気に走られてしまうことが多くて、きょうはその形が顕著に出てしまいました。

――10番の選手とマッチアップされていましたが、いかがでしたか

すごく高さと強さのある選手だったので、個人的にはボールを持たせないように意識してプレーをしていました。/p>

――本日見つかった課題はありますか

そうですね、やはりシュートって波があると思っていて、シュートが入らないときにどのようなディフェンスをするか、どれだけディフェンスを頑張れるかっていうのが日大戦のときから課題だったんですけど、きょう改めてそれが改善できてないなと思いました。

――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします

次は神奈川大で、春のトーナメントで勝っているんですけど、それを一旦忘れてチャレンジマッチで先手を取れるようなバスケットボールをしていきたいです。

G池田慶次郎(社3=東京・京北)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

相手チームに背の高い選手がいて、それを意識しすぎてしまって思い切りのいいシュートが打てなかったり、自分たちのバスケットが展開できなかったのが悪かったなと思います。

――なかなか攻め込めない場面が続きましたが、原因はなんでしょうか

相手チームに背の高い黒人選手がいて、外からのシュートを躊躇してしまったこともそうですし、ゴール下まで行ってもモタモタしてしまったので、自分たちのバスケットができてなかった証拠かなと思います。

――ワセダらしい形が見られない印象でしたが、その点についてはいかがですか

オフェンスもそうなんですけど、ディフェンスの面で相手に好きなようにやられてしまって、いつものワセダはターンオーバーを誘ってそこから速攻に持っていくという形なんですけど、ターンオーバーを誘えなかったことが悪かったなと思います。

――チームとしてもシュートがなかなか入らない印象でした

きょうの試合を通して自分たちのバスケットができなかったというのがすごく大きくて、シュートを打ったとしてもリバウンドを積極的に取りに行けなかったですし、そういう部分でシュート外してしまったらどうしようという気持ちが、みんなの中にあったのだと思います。

――次の試合に向けての意気込みをお願いします

1巡目が最後なので、しっかり勝ち切って2巡目につなげたいと思います。