池田が奮闘!ようやくつかんだリーグ戦初勝利

男子バスケットボール

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第8戦。ここまで7試合を消化していまだ勝ち星がなく、全10チーム中最下位に低迷している早大はこの日、中大と対戦した。前半はミスが多く流れをつかみきれないまま時間が過ぎていく。第3クォーター(Q)に相手ディフェンスにつかまり逆転を許したが、第4Q、エース河上宗平主将(人4=京都・洛南)が意地を見せ再逆転すると、最後まで走り抜け64-51で勝利。リーグ戦8戦目にしてついに初勝利をつかんだ。

27得点をあげた池田

 前半、先制点を奪ったのは早大。C二宮弘憲(スポ4=福岡大大濠)にボールを入れたところで走り込んできたF平野哲朗(人3=京都・洛南)がレイアップで得点する。しかしその後は、ミスが続き得点が奪えない時間が続く。結果、6-13と追いかける展開に。第2Qに入り、G池田慶次郎(社2=東京・京北)の連続得点で一気に同点に追いつく。その後も、「前が空いていたら思いっきり打ってやろうと思っていた」と、池田のシュートが次々と決まり、このクォーターだけで3本のスリーポイントシュートを含む14得点の活躍を見せ、34-27と逆転に成功し前半を折り返す。

 後半も開始早々、先制点と同じプレーで得点する。このまま一気に突き放すように思われたが、まさかの失速。二宮にボールを集めるようにするが、相手の厳しいマークに合いミスを連発する。その間に外角のシュートを効率よく決められ逆転を許す。我慢の時間帯が続き、40-44で最終Qを迎える。第4Q、ここまであまり調子の良くなかった河上がついに目覚める。連続でミドルシュートを沈め反撃ののろしを上げる。速攻から池田がシュートを決め同点に追いつくと、タイムアウトを要求する中大。しかし、早大の勢いは止まらない。「楽にシュートが打てたので、あとは決めるしかないと思った」と勝負どころで相手ディフェンスを圧倒した河上は、このクォーター12得点。チームも完全に流れに乗り64-51で勝利。念願の初勝利を手にした。

勝利の瞬間歓声をあげる早大ベンチ

 「正直にうれしい」(池田)、「ホッとしている」(河上)とようやくつかんだ勝利に、選手たちからも安堵の表情が見えた。ここまでチームとして今ひとつ波に乗れず、連敗続きだったリーグ戦。その中でつかんだこの勝利は早大にとって大きな1勝だ。しかし、1勝7敗とまだまだ苦しい状況が続くことには変わりない。まずは次戦の明大戦に勝利し、リーグ戦後半戦での巻き返しに期待したい。

(記事 岩本剛志、写真 近藤万里奈)

結果

○早大64ー51中大

第89回関東大学リーグ戦9月14日(vs中大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

27 34 64

中大

13 14 17 51
◇早大スターティングメンバー
G #34池田慶次郎(社2=東京・京北)
G #2 木澤義椰(人2=京都・洛南)
F #21河上宗平主将(人4=京都・洛南)
F #27平野哲朗(人3=京都・洛南)
C #4 二宮弘憲(スポ4=福岡大大濠)
◇主なスコアリーダー
得点    池田慶次郎:27得点
リバウンド 河上宗平、二宮弘憲:9リバンウド
アシスト  二宮弘憲:3アシスト
コメント

F河上宗平主将(人4=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

前半はすごい硬くて、でも慶次郎(G池田、社2=東京・京北)とかがすごい頑張ってくれていて接戦にすることができて、最後は(僕の)シュートが入ってくれたので、なんとか勝ててよかったです。

――この前の白鴎大戦のあとはかなり沈んでいるように感じたのですが、実際はどうでしたか

白鴎大戦も本当に負けられない試合で、前の週の青学大戦や東海大戦であれだけいいプレーができたのに、白鴎大戦ではいいところをほとんど出せずに負けてしまったという結果を受けて、練習から雰囲気よくやり直して来ました。正直、かなり落ち込む部分はありましたけど、切り替えてきょう勝ったのは良かったと思います。

――リーグ戦ここまでの試合では70点以上取られる試合が続いていましたが、きょうは51点に抑えることができたことに関してはどうでしょうか

正直自分たちのディフェンスが完璧だったという訳ではなくて、相手が付き合ってくれていた部分が大きかったと思います。結果的に51点に抑えることができたのは良かったんですけど、修正する部分もあるので、それを次にいかせたらと思います。

――第4Qには河上選手のシュートもよく決まり、チームとしても早大らしさが出せたのではないでしょうか

すごくベンチとか応援席が盛り上がってくれて、やりやすい環境を作ってくれたと思います。倉石さん(平総監督、昭54教卒=東京・早実)にも結果を気にせずに自分のシュートを打ってこいと言ってもらえて楽にシュートを打てたので、あとは決めるしかないと思って打ったので入ってよかったと思います。

――ようやくつかんだ1勝目ですが、どんな気持ちでしょうか

8試合目ですよね?かなりホッとしたと言うか、この前白鴎大に負けて、もしかしたら全敗もあるんじゃないかって最悪のことも考えた中できょう勝てて、やっと勝ちましたって感じです(笑)。

――次の明大戦への意気込みをお願いします

明大もすごく調子いいですし実力もあるチームだと思うんですけど、引き続きチャレンジマッチとして全力でやりたいと思います。きょうは前半が良くなかったので、前半から戦えるようにしっかり準備して行きたいと思います。

G池田慶次郎(社2=東京・京北)

――リーグ戦初勝利となりました。今の気持ちを教えてください

正直にうれしいです。チームで1勝しようとずっと言ってきたのですが、ここまで7連敗してしまって。遅いのですが、今回勝ったことでやっとチームが一つになれたと思います。次も頑張ろうという気持ちになれました。

――きょうの勝因は何だと思いますか

勝負所でのキャプテンの河上さん(宗平主将、人4=京都・洛南)のシュートですね。試合の入りや第3ピリオドの前は気持ちが抜けていたのですが、勝負どころでチームが一つになって相手に向かえたのは良かったと思います。

――最後の方はベンチも一つになって声援を送っていました。コートの中にも聞こえていましたか

そうですね。毎試合、毎試合ベンチが騒いでくれたりしてはいるんですけど。でも流れが悪くなるといつもは沈んでしまうのですが、きょうは勝とうという気持ちで最後まで一つにまとまっていたのも勝因の一つだと思います。

――池田選手は前半3ポイントシュートを何回も沈めました。ご自身の調子はどうでしたか

あまり試合中に調子がいいとか悪いとかは考えないのですが、自分がボールを持った時に前が空いていたら思いっきりシュートを打ってやろうと思っていました。その思い切りの良さが結果につながったというのは良かったと思います。

――今までの試合は木澤選手(義椰、人2=京都・洛南)が多く点を取っていましたが、刺激された部分はありましたか

チームとして点がと取れればいいわけで。木澤が点を取っていたら自分が今、点を取るべきではないと考えて、違ったところを頑張ることを心がけていますし。自分は点を取れる時に取れればいいと。ワセダは河上さん以外に得点の軸といったプレーヤーはいないと思うので、そういった部分でチームとして勝ち取った得点という認識なのであまり意識はしていなかったです。

――あすの明大戦への意気込みを教えてください

ゲームの内容は置いておいて、チームの雰囲気はすごく良くなったと思うので、この雰囲気のままあしたはまたチーム一つになって戦えたらいいなと思います。