【特集】日本拳法部 練習取材

日本拳法

 早大体育各部で3番目に新しい日本拳法部。日本拳法は大学スポーツの中でも知名度が高い訳ではない。そんな日本拳法部ではどのような活動が行われているのだろうか。大学生活4年間を日本拳法に捧げる、日本拳法部の練習を取材した。

※この取材は3月8日に行われたものです。

 午前10時半ごろ、早稲田アリーナ地下2階・拳法場から力強い声が聞こえてくる。3月でオフシーズンが終わり、日本拳法部のシーズンが始まる。久しぶりの練習に、拳法場には熱気が溢れていた。この日の練習メニューは、準備運動の後にミットを使った突きや蹴り、防具を着用した実践的な練習。練習中にはお互いにアドバイスをし合う様子も見られた。防具を着用した練習ではスピード感の溢れる動き、そしてスピードがありながらも重みのある突きや蹴りを繰り出していた。

防具練ではスピード感のある蹴りが見られた

 武道というとどうしても「初心者にはハードルが高い」、「厳しい」、「辛い」というイメージがついてくるだろう。日本拳法部の練習内容は確かに緩い訳ではない。しかし練習中は選手、マネジャーがお互いに声をかけ合い、和気あいあいとした雰囲気が感じられた。また経験者・未経験者関係なく練習に真摯に取り組む姿勢が見られた。

アドバイスをし合う部員たち

 日本拳法部は大会での勝利に向けて、またそれだけでなく己の強さを磨くために日々の練習に励んでいる。多くの部員が大学から日本拳法を始めた未経験者。しかし、多くの大会で優秀な結果を収めている。これもひとえに日々の練習の成果の賜物と言えるだろう。

防具練の際の力強い突き

 日本拳法部ではこれから一緒に強くなることのできる仲間を求めている。日本拳法の経験があろうが、なかろうが関係はない。大学4年間で何か熱中できることを探している人、格闘技や武道に少しでも興味のある人、早大日本拳法部はそんな仲間を求めている。

(記事・写真 堀内まさみ)

練習終了後コメント

西村世潤(文構3=大阪・桃山学院)主将

――日本拳法部に入った理由は何ですか

 高校まで日本拳法をやっていました。早大の日本拳法部は指導者ではなく学生が主体となって部の運営を行っていて、自己成長ができるなと思って入部を決めました。

――実際に部に入って、部の好きなところはありますか

 他の体育会に比べて上下関係が緩いところもあって、先輩・後輩の仲が良く、オフの日でも遊びに行くことができるのはいいところだなと思います。

――日本拳法部は未経験者の方が多いですが、経験者の西村選手が未経験者の方との練習の際に意識していることはありますか

 経験が浅いと分からないことが多いと思うので、僕自身は後輩に対して「こうした方がいいよ」と教えつつも、自分で考えて行動できるように意識しています。

――日本拳法の魅力はどんなところですか

 日本拳法は総合武道で、空手や柔道のようないろいろな格闘技が直接活用できるというところが魅力で、おもしろいところだと思います。

――日本拳法部はどんな人におすすめですか

 新入生でおすすめなのは、ブレイキングダウンを視聴している方は全員、体験に来てほしいなと思っています。

――新入生へのメッセージをお願いします

 気軽に体験に来ていただければ、ミット打ちを楽しく経験できると思います。お気軽にインスタグラム、ツイッターからDMいただければ、対応しますので、よろしくお願いします!

金田空大(教2=大阪明星)副将

――今日の練習内容はどのようなものでしたか

 今日の練習内容はまず準備運動で体を動かし、ミット練習をして、その後実践的な練習をしました。

――今日の練習や、この時期に意識していることはありますか

 3月からオフが明けて、今月から練習が再開されたことからみんな動きが悪かったり、今まで培われてきたものが少し損なわれているようなところがあったりしたので、それを取り戻すために基本を中心に練習をしました。

――日本拳法部に入ろうと思った理由は何ですか

 僕は高校生のころから日本拳法をやっていて、高校生の時に早大の日本拳法部の雰囲気を知って入りたいなと思い入部しました。多くの部員は格闘技が好きで格闘技をやってみたい、ライジン(総合格闘技の団体)が好き、部活の雰囲気が良かったという理由などから入部を決めてくれています。

――部に入って良かったと思う点はありますか

 日本拳法でいうと、実際に自分が試合に勝った時や同期や先輩、後輩が試合に勝った時はとても嬉しい気持ちになります。部の人たちも自分の悩み事があったら気軽に相談でき、これからも続くような関係を築くことができるのではないかなと思います。

――部の好きなところはありますか

 とても優しい人が多いです。実際上下関係はある程度しっかりしていますが、そんなに昭和的な考えで厳しい訳ではないので、雰囲気もいいし好きだなと思います。

――サークルではなく、部で日本拳法を続けようと思った理由は何ですか

 大学生活を充実させたいと思ったからです。サークルよりも部活という密度の濃さでやりたいと思いました。もちろん(高校で)日本拳法をしていたので、日本拳法をしていることもありますが、週3以上から参加、兼サーしてもいいなど、他の部活に比べて入りやすい条件だったと感じます。

――学業との両立という面ではいかがですか

 学業と両立は問題なくできています。部活が理由で成績が悪いと感じたことはないです。

――日本拳法の魅力はどんなところですか

 日本拳法は何でもありの競技です。総合格闘技も何でもありですが、防具がないのですごくケガが多いです。柔道だとパンチがない、空手だと組みがないですが、日本拳法では安全に全てができる、安全な競技で、初心者が強くなりやすい点が魅力だと思います。

――新入生へのメッセージをお願いします

 入ってくれた新入生のみなさんと日本拳法を頑張りたいです。