勝ち上がることはできず、全国への出場権は次の大会へ持ち越し

日本拳法

 東日本の頂点を決める個人戦、矢野杯が開催。早大からは級の部2人、段の部6人、女子の部1人が出場した。しかし強豪選手を前にどの選手も勝ち上がることができず、ベスト8を超えられないまま大会は終了。全・総合選手権への出場権の獲得は、今後へ持ち越しとなった。

格上相手にもひるまず挑む太田

 級の部では2級の太田翔一朗(先理2=愛知・海陽中等教育学校)と、先日の昇段審査にて1級になった福留尚典(人2=静岡・浜松南)が出場。福留は1回戦、3級の金城琉(明学大)と対戦。開始10秒ほどで面突きを決め好調に思われたが、その後1分以内に2本取られてしまい敗北を喫す。一方太田は格上の疋田大雅(立正大)との試合。開始直後から激しく攻撃を仕掛けていき、開始17秒で抑え込み面突きを決める。その後も勢いを緩めずに47秒で再び1本を取り、この試合で勝利を手にする。しかし2回戦、果敢に攻めるも互いに一本を譲らぬまま試合は延長戦に突入する。「延長戦になってそこでスタミナ切れで、立てていたプランを出せなかった」との言葉通り、残り23秒というところで相手の面突きが入ってしまい試合終了。3回戦へコマを進めることはできなかった。

 小坂怜亜主将(教4=大阪・関西福祉科学大高)は1回戦を不戦勝で進むと2回戦は東海大の選手と対戦。試合開始から互いに攻撃の機会を探る展開となったが、開始32秒に一瞬のスキを突き相手の胴に向かって強烈な一撃が入り一本。さらに50秒にも同様の展開で決めこの勝負で快勝。しかし次の相手は強豪中大の選手。体格も力も小坂を上回る選手に押され力を出し切れない。「大きな相手に苦手意識があってそれに対処できなかった」と振り返る小坂。そのまま抑え込みで二本とられてしまい、ここで試合は終了。ベスト16で敗退となった。

小坂は体格の大きな相手との戦いに

 今回の大会はほとんどの選手が2回戦を突破することができずに終えるという結果になった。また全国大会への出場権を獲得することもできず、チームとして悔いが残る結果になったのは明らかであろう。当然このままでは団体戦で勝ち上がることもままならないと焦りも見え始めている。今大会で各々が見つけた課題を着実に修正していき個人としての実力を高めることが望まれる。次に控える東京都大会、さらに秋の大会へ向けて個人戦、団体戦ともに各々が活躍する姿に期待したい。

掲載が遅れてしまい申し訳ありません

(記事 鈴木隆太郎 写真 柴田侑佳、岡秀樹)

結果

▽男子級の部

2回戦敗退

太田翔一朗

1回戦敗退

福留尚典

▽女子の部

1回戦敗退

大石和奈(基理3=広島女学院)

▽男子段の部

3回戦敗退

小坂怜亜

2回戦敗退

田中照将(商3=東京・麻布学園)

森川晋平(スポ3=奈良・青翔)

杉井政樹(スポ1=大阪・関大高)

1回戦敗退

田部井達也(スポ4=東京・日大二)

来代進(国教2=千葉・渋谷教育学園幕張)

コメント

小坂怜亜(教4=大阪・関西福祉科学大高)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうの試合は自分の弱みが著しく出た試合に感じます。大きな相手に苦手意識があってそれに対処できなかったので悔いの残る試合でした。

――2回戦は中大の選手相手に完敗でしたが

体重、力共に差がありました。そういう相手を自分自身苦手としていて、それを克服できなかったというのが1番悔しいです。

――チームの成績としてもあまり良くない結果となりました

みんなが各校の強豪選手にあたって負けてしまったというところがあるので、自分たちのレベルを上げていかないとこの先の団体戦でも勝ち上がれないと感じました。

――全国大会への出場権は次回へ持ち越しとなりました

次は東京都大会で、自分は去年軽量級で優勝しました。あと2週間しかないですが今年も優勝目指して、最後の最後まで筋トレや、技を磨くことを集中してやりたいと思います。

――今後に向けて一言

きょうの大会で自分たちの足りないことが各自わかったと思うので、ビデオ研究などで補いながら去年より良い結果を出せればと思います。

太田翔一朗(先理2=愛知・海陽中等教育学校)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

1回戦は自分のいつもの力を出せたんですけど、2回戦は延長戦になってそこでスタミナ切れで立てていたプランを出せなかったというところが敗因として思っています。

――1回戦は格上の相手に勝利しましたが、意識して臨まれた部分はありましたか

相手が苦手だったのは組みだったので、組みはそれなりにできるつもりではいるので、そこで取れればいいなと思っていて2本取れたので、そこはよかったです。

――2回戦は延長までもつれ込んだ末に惜しくも破れました

最後の最後で地力の差が出たという感じだったので、これから次の大会までの練習で自分のできる技を増やしたりとか、地力を上げて頑張りたいと思いました。

――次回に向けて一言お願いします

次はたぶん個人戦が無いので出るとしたら団体戦なのですが、2年生で級なので、まだ結果が求められている訳ではないですけど、勝ってチームの勝利に貢献できるように夏、頑張りたいと思います。