代表戦で敗れベスト8に終わる 

日本拳法

日本拳法の大学日本一を決める全日本学生選手権が今年も開催された。最後の集大成として優勝を目指しこの日のために鍛錬を積んできたワセダ。しかし準々決勝で関学大に代表戦の末に敗れベスト8という結果に終わり有終の美を飾ることはできなかった。また慶大との混合チームで女子の部に出場した大石和奈(基理1=広島女学院)は一回戦を突破するものの二回戦で立命館大に敗戦。悔しい全国デビューとなった。

一回戦の対戦相手は大阪市立大。先鋒を任されたのは小坂怜亜(教2=大阪・関西福祉科学大高)。初戦の緊張からかなかなか攻めの一手が出ない試合となる。引き分けと思われたが、残り19秒で一本を取り勝利する。その後は苦戦をするものの、ルーキーの森川晋平(スポ1=奈良・青翔)、今年一年安定した力でチームを支えた小川友太朗(商3=広島・基町)が勝利を掴み3勝2敗で勝利に王手をかけた場面で森裕紀(政経3=早稲田渋谷シンガポール)が登場する。激しい打ち合いとなったこの試合。お互いが一本を取り先に一本を取ったほうが勝利となる中で森は相手に倒され一本を与えそうになる。しかしギリギリのところで相手の攻撃をかわすと残り11秒で面突きが決まり一本。大将の橋本は圧巻の強さで勝利し二回戦進出を決めた。二回戦は同じ関東の青学大との試合となった。小坂、森川、小川が勝利し、3勝1分2敗で大将戦を迎える。負ければ決着を決めるための代表戦となる試合だったが、橋本は気迫あふれる戦いを見せて試合を制した。

森は果敢に攻めた

迎えた準々決勝。対戦相手は関学大。今年、西日本2位の強豪大だ。ワセダは代表戦を見越して先鋒に橋本を起用する。開始1分で相手に一本を奪われてしまう。相手を倒しても一本が取れないなど苦戦を強いられる。しかし、残り8秒でなんとか一本を取って引き分けに持ち込む。続く次鋒の小坂は敗れてしまい迎えた参鋒戦。森川は体格の大きな相手との試合になったが勝利を掴み戦績を五分に戻す。中堅に起用された茂木蔵人(社3=東京・早実)だったが惜しくも敗戦。関学大に流れが渡ったかと思われたが森と小川が連続で勝利し流れを引き戻し準決勝に王手をかけ大将戦を迎える。大将を任された宮脇希(教4=神奈川・山手学院)は開始8秒で一本を取り優位に試合を進めたかと思われたが関学大も意地を見せる。宮脇は連続で一本を奪われ敗戦。決着は代表戦でつけることとなった。ワセダはもちろん橋本を起用。代表戦の緊張からか両者なかなか攻めの一手が出ない。様子見の時間が長く続いたが先に一本を関学大に奪われてしまう。攻めるしかなくなった橋本は攻め相手を倒すものの一本を取れない。早稲田側からは必死の応援が届けられ、橋本もより一層攻めるものの一本を取ることはできず試合終了のブザーが鳴り敗戦。ベスト8に終わった。

主将としてチームを引っ張った橋本

優勝を目標にしていたが結果は去年と同じくベスト8だった。ことしもベスト4の壁を越えることができなかった。代表選までもつれ、白熱した試合となった関学大との試合。出場している選手だけでなく、控え部員やマネージャーも大きな声援を送ってワセダ一丸となって戦っている姿が見られた。このワセダ一丸の姿勢を来年も貫いて今度こそベスト8の壁を突破してほしい。

(記事、写真 藤本壮汰)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子の部

ベスト8

1回戦 対大阪市立大 5勝2敗

◯先鋒 小坂怜亜(教2=大阪・関西福祉科学大高)

●次鋒 田部井達也(スポ2=東京・日大二)

◯参鋒 森川晋平(スポ1=奈良・青翔)

◯中堅 小川友太朗(商3=広島・基町)

●参将 宮脇希(教4=神奈川・山手学院)

◯副将 森裕紀(政経3=早稲田渋谷シンガポール)

◯大将 橋本周平(社4=大阪・清風)

2回戦 対青山学院大 4勝2敗1分

◯先鋒 小坂

●次鋒 宮脇

◯参鋒 森川

◯中堅 小川

●参将 三橋由吾(文4=北海道・札幌北)

△副将 田部井

○大将 橋本

準々決勝 対関西学院大 3勝3敗1分

△先鋒 橋本

●次鋒 小坂

◯参鋒 森川

●中堅 茂木蔵人(社3=東京・早実)

◯参将 森

◯副将 小川

●大将 宮脇

●代表戦 橋本

コメント

橋本周平主将(社4=大阪・清風)

ベスト8という結果をどのように捉えていますか

最後僕自身が代表戦で負けたということもあってやっぱり本当に悔しいです。勝てるところを落としているんで。

1、2回戦と苦しんでの勝ち上がりとなりましたが

あれがウチのやり方かなと正直思っていました。相手が強い弱い関係なく苦戦しながらも順当にきっちり勝っていく、ちゃんと4勝をして勝ち上がっていたのでチームとして成長はしているなと思っていました。

関学大戦では先鋒としての起用でしたがその意図は

代表戦を視野に入れて、僕の体力の回復と、相手のそれなりに強い選手をきっちり倒して代表でもう一度勝負という狙いでした。

代表戦はどのような気持ちで臨まれましたか

つなげてくれてよかったなという感じですね。あとはいろんなことを考えると変な動きをしそうで怖かったんでもう試合にだけ集中しようと試合のことだけ考えて臨みました。

チームメイトも非常に大きな声援を送っていたと思いますが

ありがたかったです。非常に力になりました。

4年間を振り返って日本拳法部は橋本さんにとってどのような存在でしたか

大学生活のすべてと言っても過言ではないくらいの場所で、本当にここで良いことも嫌なことも経験させてもらったなという風に思ってます。第二の故郷、心の故郷と言える場所でした早稲田大学日本拳法部は。

後輩に向けてのメッセージをお願いします

負けてよかったと思うことはないと思うんで、勝つために自分が何ができるか何をやらなくちゃいけないのかということから逃げ出さずにもう一人の自分に負けないように成長して行って欲しいなと思います。