鍛錬の夏を終え、後期初めての公式戦となる全・総合選手権。日本拳法の本場・大阪で行われ、全国の強豪が一堂に会した。早大からは3人が出場したが、入賞はならず力の差を痛感することになった。
3年生で唯一の女子部員である新井咲里(国教3=埼玉・不動岡)は、トーナメントの都合上2回戦から登場。だが身長差のある相手に苦戦し、相手の攻撃に合わせカウンターで一本を取るというプレースタイルを発揮できない。逆に一瞬の隙を突かれ一本を奪われてしまい、初戦負け。「全国になると全然規模が違ってきてまだまだだなと思いました」(新井)。関東では勝てても競技人口が多い関西圏を含めた全国大会では、やはり劣ってしまう。自分の弱点を見直す良い機会になったようだ。
一方の男子は、西野誠士主将(社4=大阪・清風)が判定負けでまさかの1回戦敗退。昨年度のベスト16という成績を上回れなかった。残るは今回が初めての全・総合選手権出場となる下島海(創理3=東京・巣鴨)。1回戦では互いに一本を取り1-1の同点になると、残り30秒を切ったところで相手を組み倒し、面突きで2本目を取り勝利。続く2回戦の対戦相手は自衛隊所属の格上の選手。力ずくで頭を抱え込まれると、なすすべがなかった。開始1分少々で2本先取され敗北。下島は「何もできなかった」と振り返った。
2回戦までに全員が姿を消し、悔しい結果に終わった今大会。だが1カ月後には東日本大学選手権を控えている。久々の団体戦で他大を圧倒したいところだ。優勝に向けてうなだれている暇は無い。
(記事、写真 伊藤なつ実)
結果
▽男子
1回戦敗退 西野
2回戦敗退 下島
▽女子
2回戦敗退 新井
コメント
新井咲里(国教3=埼玉・不動岡)
――試合を振り返っていかがですか
関東は女子が少なくて勝つことができるんですけど、全国になると全然規模が違ってきてまだまだだなと思いました。これからもっと頑張ろうと思います。
――一本も取れなかったのはなぜだと思いますか
私のプレースタイルとしては、相手が攻めてきたところを合わせてカウンターで取ることが多いんですけど、きょうの相手も結構カウンターを狙っていて、なかなか試合運びがうまくいかなかったのが原因かなと思います。
――その相手に対して何か対策はとりましたか
一応対策は練っていたんですけども、相手は身長が大きかったので、胴を抜こうと思ってもなかなか機会が無くて、2分という短い時間では厳しい試合展開になってしまいました。
――今後への課題や意気込みをお願いします
組みが中途半端で、組みができたらもっと強くなれると思うので組み対策と、あとは連撃をもっと打てるように頑張っていきたいと思います。
下島海(創理3=東京・巣鴨)
――初めての全・総合選手権はいかがでしたか
ちょっと緊張してしまったんですけど、ある程度は楽しんでできたかなと思います。
――2回戦の対戦相手の印象を教えてください
力が結構ある自衛隊の選手だったので何もできなかったんですけど、今後は自分より体の大きくて力が強い選手に対しても、どのように攻めたら良いかをちゃんと考えていけるようになりたいです。
――10月に行われる東日本大学選手権への意気込みをお願いします
春の東日本リーグ(東日本大学リーグ戦)では優勝しているので10月も優勝して府立(全日本学生選手権)に弾みをつけていきたいと思います。