17安打15得点の大勝！　準決勝進出／２回戦　京都先端科学大戦

　この日は早大打線が爆発した。清瀬杯全日本大学選抜大会（清瀬杯）に挑む早大は、２回戦で京都先端科学大と対戦した。早大は初回、打者一巡の猛攻で５点を先制。その後も、３回と４回に４点ずつ、５回にも２点を追加し、リードを大きく広げる。投げては、先発の高橋隆之介（法３＝東京・早実）が５回を２失点に抑えると、その後も高橋浩成（教２＝東京・早実）、渋谷隆太（商４＝茨城・江戸川学園取手）とつなぎ、大きくリードを保ったまま試合が進行した。規定により７回コールドでの勝利となった早大は、準決勝進出を決めた。

この日４安打と大暴れした服部

　早大先発の高橋隆は、初回からピンチを招く。先頭打者に安打を許すと、犠打と安打で１死一、三塁とされる。それでも後続を打ち取り、ピンチを脱した高橋隆は、２回以降も走者を出しつつも好投。４回には味方の失策が絡んで２点を失ったが、粘りの投球で５回を２失点にまとめた。

　一方の早大打線は初回、先頭の吉田昂平（法４＝埼玉・早大本庄）が敵失を誘い出塁すると、岡田和也（スポ２＝東京・国学院久我山）が右前打、川原崚（商４＝東京・早実）が右前打でつなぎ、一死満塁とする。すると、新井健太主将（商４＝東京・早大学院）が中前へ運ぶ適時打を放ち、１点を先制する。その後も早大打線の猛攻は続き、服部峻也（社４＝東京・早実）に２点適時打が飛び出すと、続く鷲田拓未副将（スポ４＝神奈川・日大高）にも適時打が飛び出し、この回５得点。初回から試合の主導権を握った。

先制の適時打を放った新井

　３回には、先頭の新井主将の中前打、服部の二塁打で好機を作ると、鷲田副将の適時打、渡辺真之介（社３＝早稲田佐賀）の２点適時二塁打、村上翔祐（商２＝東京・早実）の中前適時打で4点を追加する。さらに４回には服部と鷲田副将の安打で好機を作ると、敵失と吉田の２点適時三塁打で４点を追加。そして、５回には途中出場の笠井駿汰（政経２＝埼玉・早大本庄）が四球を選ぶと、１死二塁となったところで服部がこの日４安打目となる適時三塁打を放ちダメ押しした。終始試合の主導権を握り続けた早大は、７回コールドで勝利を収めた。

粘り強い投球を見せた高橋隆

　大勝で準決勝へと駒を進めた早大。この日は先発野手９人のうち８人に安打が生まれるなど、打線は活発だ。ここまで勝ち上がっているのは早大の他に名城大、京産大、甲南大と、強豪がそろっている。しかし、ここまで早大は東北学院大、そして京都先端科学大と、好チームとの対戦を制してきた。準決勝、そして決勝でも変わらず「早稲田の野球」を見せてほしい。

（記事　渡邊悠太　写真　小山亜美、是津直子）

コメント

鷲田拓未副将（スポ４＝神奈川・日大高）

――初回から打線が爆発してコールド勝ちとなりましたが、今日の試合を振り返っていかがですか

　チームとしては連戦だったのでできることが限られた中で、データ班の子たちが、昨日勝ち進んで相手が京都先端科学大と決まった時から準備してくれて、昨日もミーティングをしてくれました。その中で今日の試合に臨めたので、試合前の準備としてはできることは100パーセントやっていました。相手を知った状態で試合に入れたというのが、初回からああいったかたちにつながったかなと思います。個人としては、この夏状態が良くて、昨日は四球などでかたちは悪くなかったので、今日もランナーがいるところで初回から打てて、２本目、３本目と打てたので、良かったかなと思います。

――京都先端科学大に対してどんな印象を持っていましたか

　前日の試合は彼らにとっても難しい試合で、非常に力を持っているチームでしたが、データは持っていたので、いい意味で臆することなく戦えたかなと思います。

――３安打猛打賞でしたが、調子はいかがですか

状態は夏の練習試合から悪くはなくて、安打や長打も出て、ボールの見極めというところも非常にいい状態で名古屋に来ていたので、状態自体はいい中での今日の試合でした。僕の課題はチャンスで打つというところなのですが、公式戦でこのように結果として出せたというのが非常にうれしいですし、やってきたことがしっかりとかたちになっているなと思います。

――明日以降意識したいことは

　相手のレベルもどんどん上がっていくと思いますが、自分のやれることをしっかりとやるだけ、やってきたことを発揮するだけだと思います。それはチームとしても背伸びもせず縮こまりもせず、やれることをやるということが大事だと思うので、今日は休んで明日につなげたいなと思います。

――明日に向けて意気込みをお願いします

　明日負けようが、優勝以外は負けは負けですし、優勝しか狙っていないです。とはいえ、明日勝たないと次はないですし、25人だけではなくて80人以上のチーム全員で、内容どうこうではなくしっかりと勝てるように頑張ります。

服部峻也（社学４＝東京・早実）

――今日の試合を振り返って

　個人的には打撃で貢献できたかなと思っています。昨日の試合で２打席あって全然打てなくて、チームに打撃で貢献できずに途中で交代させられて、すごく悔しい思いをしたので、今日は打撃で貢献できたというのがすごく良かったと思います。

――どのようなことを意識して試合に臨んでいましたか

　打撃ではまずは一本出すというのを意識していました。一打席一打席を大切にしようと思っていました。守備では昨日からミスもなくうまくリードできていたので、同じ調子をキープして何も変えずに、なるべく点を取られないように頑張りました。

――初回の適時打について、狙いや感想は

　ボールが結構跳ねて内野の頭を越えたので、ラッキーなヒットでした。意識していたのは、初球のストライクを絶対に振りに行くということです。それが体現できて、しかもヒットになってくれたので、すごく良かったなと思います。

――４打数４安打は人生で初ですか

　たぶん初めてだと思います。

――それについての感想はありますか

　率直にうれしいですね。昨日の調子もあったので、次からも続けていきたいです。

――明日に向けての意気込みをお願いします

　明日の相手は名城大ですごく強敵で、さっき試合を見ていても力のあるチームだなと思いました。個人的にもチームとしても同じ調子をキープして、絶対に勝ちをつかみ取りたいと思っています。

高橋隆之介（法３＝東京・早実）

――今日の試合を振り返って

　野手の方たちが点をたくさん取ってくれて、すごく投げやすい試合でした。

――初回からランナーを出しましたが、その場面で意識したことはありますか

　リーグ戦の時と変わらず、とにかくいつも通り腕を振るということだけを意識しました。

――雨や強風は気になりましたか

　気になっていないと言うと嘘になるのですが、点差が開いていたので、そこまで気にせずにいけたのかなと思います。

――今日の試合での反省点は

　やはり球数が多いところです。余分な死球が２個もあったので、それをなくしていく必要があると思います。

――明日以降に向けての意気込みをお願いします

　今年のチームは継投で勝っていくチームだと思っているので、ベンチに入らなかったとしても投手陣を盛り立てるようなサポートをしていきたいなと思います。