TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | ||||
早大 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 9 | ||||
法大 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | ||||
(早)大沢、安在―服部、浅野 ◇(二塁打)久保嶋(7回表)◇(本塁打)岡田(1号3ラン、10回表) |
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前週に昨秋の王者・慶大に連勝するなど、4連勝中と勢いに乗る早大。この日は3月の関東地区大学選手権で敗北を喫した法大との1回戦に臨んだ。試合は序盤に3点を取り合うと、中盤以降は1点を争う展開に。両校ともに譲らず延長戦に突入すると、早大は10回に岡田和也(スポ2=東京・国学院久我山)の3ランなどで5点を勝ち越し、約3時間半にわたる死闘を制した。
10回、敵失を誘い勝ち越し点をもたらした浅野
初回から両校の打線が積極的に攻撃を仕掛ける。早大は初回、1死一、三塁の好機を作ると、4番・川原崚(商4=東京・早実)の適時打と岡田のセーフティスクイズで2点を先制。続く2回には、1死一、二塁の場面で新井健太主将(商4=東京・早大学院)の放った右前打に相手右翼手の失策が重なり1点を追加した。しかし、法大打線も負けじと食らいつく。早大は初回に1点、3回に2点を奪われ同点とされた。
中盤以降は1点を争う展開になった。早大先発・大沢龍登(文構2=埼玉・星野)は中盤の4回から6回まで強打の法大打線をわずか1安打に抑える投球を披露。6回に1点を勝ち越されたが、粘りの投球で打線の反撃を待った。追う立場となった打線は7回、川原の右前打などで2死二塁とすると、7番・久保嶋真也(社2=神奈川・桐蔭学園)の放った打球は右翼への適時二塁打となり、試合を振り出しに戻した。そして、7回裏からは安在悠真副将(人4=早稲田佐賀)がマウンドへ。ところが、7回から9回まで毎回得点圏へ走者を進められ、幾度となく絶体絶命のピンチを迎える。それでも、早大ナインは盤石の守備を披露し、いずれも無失点に抑えた。特に久保嶋はいずれのピンチでも好守を見せ、チームを救った。
再三のピンチで好守備を見せた久保嶋
そして、試合は早大にとって今季初の延長戦に突入した。10回、何としても点を取りたい早大打線は1死から安在副将が粘って四球を選ぶ。続く新井主将と渡辺真之介(社3=早稲田佐賀)の連打などで満塁とすると、打席には途中出場の浅野崇太郎(スポ4=茨城・緑岡)。浅野が放った三塁へのライナーは相手の失策を誘い、値千金の勝ち越し点をもたらした。なおも続く好機で、岡田がダメ押しの3点本塁打を放ち勝負あり。早大が熱戦を制した。
3ランを放ち、浅野(中央)、渡辺(右)に迎えられる岡田
全員でつかんだ勝利だった。早大はチャンスでは一人一人の走者を大事にし、ピンチでは堅実な守備で乗り切る。そして、好プレーが飛び出すたびにベンチ総出でナインをたたえた。雰囲気の良さからもチームの順調さが伺える早大。2回戦に勝利すれば勝ち点獲得となり、優勝が大きく近づく。大一番でも「早稲田の野球」を見せてほしい。
(記事 横山勝興、写真 渡邊悠太、藤田珠江)
コメント
新井健太主将(商4=東京・早大学院)
――今日の試合を振り返っていかがですか
苦しい試合でしたが、いつも通り粘って最後に勝ち切れたのは、自分たちの野球ができたので良かったと思います。
――最後に粘り切れた要因はいかがですか
交代した選手がしっかりと頑張ってくれたというところと、守備でピッチャーが荒れながらもしっかりと守って攻撃につなげられたところが良かったのかなと思います。
――チームの雰囲気はいかがですか
だんだんと優勝も見えてくる中だったので、すごく(チームの)士気は高まっていて、雰囲気もすごく良く試合に入れていると思います。
――今日の試合のキーパーソンはどなたですか
久保嶋(真也、社2=神奈川・桐蔭学園)ですかね。守備ですごく良いプレーがいくつもあり、何度も助けられましたし、バッティングでも欲しいところで一本出してくれたということで、今日一番輝いていたと思います。
――10回の攻撃についてはいかがですか
安在(安在悠真副将、人4=早稲田佐賀)が粘ってフォアボールで塁に出てくれて、何としてもこの回、というのが自分たちの中にもあったので、「気持ちで(点を)取りにいった」というところですかね。
――明日に向けての意気込みをお願いします
今日良い試合をできたとはいえ、明日はイチから試合が始まるので、いつもと同じくフラットな状態からしっかりと試合に入れるように準備をしていきたいと思います。
安在悠真副将(人4=早稲田佐賀)
――今日の試合を振り返っていかがですか
どちらに勝ちが転んでもおかしくなかったな、という風に感じます。
――法大戦でしたが、どういった気持ちで準備をしていましたか
相手が六大(東京六大学リーグ)屈指の強力打線なので、「ピッチャーがいかに点をやらないか」ということをチーム全体、投手陣全体で話しあい、しっかりと対策や準備をして試合に臨みました。
――東京六大学春季リーグ戦を通じてリリーフとしての登板が多いですが、どういった準備をしていますか
後輩の勝ちを消すわけにはいかない状態で登板の機会が回ってくることが多いので、しっかりと試合の最後を締める責任感を持って、一つ一つの動作を大事にして準備をしています。
――今日はロングリリーフになりましたが、感想はいかがですか
久々の4イニングでしたが、正直、疲れもありながらの登板だったので、まだまだスタミナ面での強化をしていかなければいけないと思います。
――バッテリーを組むことが多い浅野崇太郎(スポ4=茨城・緑岡)との相性はいかがですか
良いですね。無言で通じることも多く、同級生でずっとやってきた仲なので、信頼して投げています。
――10回の打席では出塁して勝ち越しのきっかけを作りましたが、そちらについてはいかがですか
「ピッチャーが塁に出ると流れが変わるのではないかな」ということは前の代の時から感じていて、塁に出ることとあとは相手に球数をしっかりと投げさせよう、できることをやろう、という感じであの打席を迎えました。
――明日の法大2回戦に向けての意気込みをお願いします
勝ち点を取らないと意味がないので、しっかりと2戦で決められるように、今日はしっかりと休んで、また準備をしていきたいと思います。
浅野崇太郎(スポ4=茨城・緑岡)
――今日の試合を振り返っていかがですか
総力戦でしたね。ピッチャーもバッターも、チーム全体として全てを出し尽くした感じです。
――普段から途中出場することが多いですが、どういった準備をしていますか
守備を固めなければならない試合展開では「絶対に僕が出る」と思っているので、序盤から常に準備はしています。
――安在悠真副将(人4=早稲田佐賀)とバッテリーを組むことが多いですが、安在副将をどのように見ていますか
僕よりも経験があり、落ち着いていて、投げるボールも良いですし、安心して組めるピッチャーかなと思います。
――10回、勝ち越しのチャンスでしたが、どういった気持ちで打席に向かいましたか
「ここは絶対にスクイズだろう」と思っていて、決める気持ちでいたのですが、失敗してしまって、そこで「じゃあ打つしかないな」と、上手く切り替えられたと思います。
――その打席では、記録は相手のエラーとなりましたが、勝ち越しとなる2点をもたらしました。感想はいかがですか
多分バッティングでは期待されていなかったと思うので、その期待を良い意味で裏切れたかなと思います。
――明日に向けての意気込みをお願いします
明日勝てば優勝の可能性が見えてくるので、チーム全員で一致団結して戦っていきたいと思います。
岡田和也(スポ2=東京・国学院久我山)
――今日の試合を振り返っていかがですか
今日の試合は、初回の方はこちらが押していましたが、中盤は苦しい状況が続きました。耐えに耐えて、最後は運が味方してくれたと思います。
――どういった気持ちで今日の試合に臨みましたか
リーグ戦(東京六大学春季リーグ戦)の優勝が懸かっているので、なんとしてもまず初戦勝ちたいな、と思いました。
――今日に限らず、打撃面での活躍が目立っていますが、調子はいかがですか
リーグ戦の最初の方は、それほど良いヒットが出ていませんでしたが、前回の慶大戦からだんだんと調子が上がってきました。今日も、どこかで一本出るかなと思っていたので、良いところで打てて良かったです。
――10回の打席はどういった気持ちで入りましたか
ホームランなど大きいものを狙わず、逆方向にしっかり打てるように、あまり大振りせず、コンパクトにスイングしていこうと思いました。
――ダメ押しの3ランとなりましたが、感想はいかがですか
正直自分でも入ったか分かりませんでした(笑)。公式戦で初めてホームランを打ったので、今はとにかくうれしいという気持ちでいっぱいです。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
今日良いかたちで勝ったので、明日絶対2連勝して、優勝につなげていきたいです。
久保嶋真也(社2=神奈川・桐蔭学園)
――試合を振り返っていかがですか
まずは初戦勝てて良かったと思います。守備も打撃もどちらも貢献できたので、個人的に良い試合でした。チーム的にも明日勝てば、優勝争いに有利な立場になるので、本当に良かったです。
――(好判断でピンチを切り抜けた)7回の守備についてはいかがですか
飛んできたら絶対に点をやらないぞという気持ちで守っていました。ちょうど来たので、しっかり送球できて良かったです
――(サヨナラを防いだ)9回の守備についてはいかがですか
抜けたらサヨナラだったので、何がなんでも捕ってやるぞという気持ちでした。
――7回のタイムリーの感想はいかがですか
相手が良いピッチャーだったので、打てたことがまず良かったです。4対3で負けていて、同点になるタイムリーだったので、勝利に近づけることができました。
――今日のチームはどのような雰囲気でしたか
みんなで「絶対に勝つぞ」という気持ちで挑みました。ベンチの声もすごく出ていて、雰囲気は良かったです。
――次戦に向けて意気込みをお願いします
明日も守備も打撃も貢献できるように、全力を尽くして頑張りたいと思います。