若き早大ナインが躍動!準決勝へと駒を進める/東大戦

準硬式野球
TEAM
東大
早大 10 0☓ 16
(早)宮内、髙橋浩、空閑、大澤―網野、笠井
◇(二塁打)中澤(5回裏)◇(三塁打)中村(1回裏)

 各大学が2年生以下の選手でチームを構成して臨む木村杯春季新人戦(春季新人戦)。その初戦に将来の早大準硬式野球部を担う若き早大ナインが挑んだ。早大は初回、相手投手の立ち上がりを攻め、打者15人の猛攻で10点を先制する。その後も3回に2番・渡邉真之介(社2=早稲田佐賀)の適時打、5番・網野幹太(法2=東京・早実)の適時打で2点を追加するなど着実に加点。一方の投手陣は、先発の宮内康汰(教2=東京・早実)が4回を被安打無しの無失点に抑える。その後は髙橋浩成(教1=東京・早実)、空閑悠馬(社1=東京・早実)、大澤龍登(文構1=埼玉・星野)とつなぎ、東大打線の反撃を封じた。早大は投打ともに東大を圧倒し、危なげなく準決勝へと駒を進めた。

 初回から大量リードを奪う展開となった。早大は初回、この日1番に起用された中村文哉(法2=埼玉・早大本庄)が粘りを見せ四球を選ぶ。その後1死満塁と好機が拡大したところで5番・網野が冷静に押し出し四球を選び、早くも先制に成功した。攻撃の手を緩めない早大打線は6番・鈴木勇介(教2=東京・桐朋)の適時内野安打や暴投などで5点を追加し、なおも1死一、三塁の好機で1番・中村が2点適時三塁打を放つ。さらに3番・斉藤大志(法2=埼玉・早大本庄)にも適時打が飛び出すなど、この回10得点。初回から大量リードを奪い試合を優位に進めた。

この日1番起用となった中村

 中盤以降は試合経験の少ない選手たちの活躍が目立った。12点のリードで迎えた4回。先頭の7番・蒲原実希也(スポ2=兵庫・神戸)が内野安打で出塁し攻撃の足掛かりをつかむと、1死三塁の場面で9番・西村豪朗(法2=東京・早実)の打球が相手遊撃手の悪送球を誘い1点を加える。さらに1死二、三塁と好機は続き、打席には代打・小峰孝太(社1=東京・早実)が入った。小峰は追い込まれながらも中堅方向への2点適時打を放ち、点差を15とした。さらに6回には途中から出場した笠井駿汰(政経1=埼玉・早大本庄)の安打、同じく途中出場となった中澤勇之助(商1=岡山・金光学園)の二塁打で二、三塁の好機を作ると、代打として起用された村上翔祐(商1=東京・早実)が犠飛を放ち、ルーキーたちの活躍により1点を加えた。

2点適時打を放った小峰

 投げては、先発のマウンドを託された宮内が好投を披露する。宮内は初回の先頭打者を三球三振に打ち取ると、2回には3者連続三振を奪うなど素晴らしい立ち上がりを見せる。また、3、4回は打たせて取る投球を披露し、いずれの回も三者凡退で切り抜けた。4回を被安打なし、無失点という完璧な内容で終えた宮内は大量リードを保ったまま降板。宮内の後を受け、5回には髙橋がマウンドへ向かった。髙橋はピンチこそ招くも後続を断ち、1イニング無失点で抑えた。その後、6回に登板した空閑が適時打や味方の失策から2点を失ったが、最後は大澤が東大に反撃を許さずコールド成立。早大ナインは来週、決勝進出をかけて立大と対戦する。

先発した宮内

 東大に大勝した早大ナイン。今回のスターティングメンバーには、春季リーグ戦ではほとんど出場機会がなかった選手たちが多く名を連ねた。そうした中での勝利はきっと彼らの自信につながる。そして彼らが上級生をも脅かす存在になればチームの層の厚さが増すだろう。下級生は、今回の大会で得た経験をこれからの成長の糧としてほしい。そのためにも、次週の立大戦では春季リーグ戦における敗戦の悔しさを晴らすような試合を期待したい。

(記事 渡邊悠太 写真 早稲田大学準硬式野球部提供)