本拠地の改修工事が終了!来月の関東大会へ「良い流れができている」/法大戦

準硬式野球
オープン戦
法大
早大 X
(早)久郷、今井、○大津、宇野澤、前田-吉田
♢(二塁打)須能(2裏)、関(3裏)、宮崎(6裏)

 準硬式野球部が本拠地として使用している東伏見キャンパスの軟式野球場が、約2カ月間に渡る改修工事を終えた。今回の改修工事では人工芝が全面的に張り替えられ、選手たちからも「本当にきれい」(吉田龍平主将、スポ3=東京・小山台)、「このような整った環境で野球ができてうれしい」(須能浩太郎、商1=東京・早実)などと喜びの声が聞かれた。その一方で、「跳ね方が変わって打球が止まるようになってしまった」(鈴木涼馬、商3=東京・早実)と、これまでとは少し異なる点もあるようだ。軟式野球場は関東地区大学選手権(関東大会)や東京六大学リーグ戦(リーグ戦)でも使用する。本拠地の利点を生かして順応し、他大学に差をつけたい。

芝が張り替えられた軟式野球場

 そんな軟式野球場で11日、改装後初のオープン戦が行われた。対戦相手は同じ東京六大学連盟に所属する法大。昨年一度も勝ち点を奪えなかった宿敵に、7-1と完勝した。攻撃陣は先発メンバー9人のうち8人が安打を放ち、唯一安打の無かった山口永路副将(社3=早稲田佐賀)も絶妙な犠打で好機を広げるなど各々が自分の役割を果たす場面が多く見られた。投手陣は5人の継投で法大打線を犠飛での1点に抑えるなどこちらも好調。投打ともに順調な仕上がりを見せ、来月に迫ってきた関東大会へ期待を抱かせる内容となった。

2019年のチーム初安打を放った須能

 昨年9季ぶりにリーグ戦で優勝を果たした準硬式野球部。その要因の一つとなった強固な投手陣がほぼそのまま残る今年は、目標の『五冠』(関東大会、春季リーグ戦、全日本大学選手権(全日)、秋季リーグ戦、関東地区大学・社会人王座決定戦の全てを制覇すること)へ大きく期待がかかる。その最初の関門となるのが3月の関東大会だ。昨年は準決勝で東洋大に逆転負けを喫し、あと一歩のところで全日出場を逃してしまった。そのリベンジを果たすためにも、「これからの詰めをしっかりして」(吉田)、万全の状態で挑みたい。

(記事 池田有輝、写真 瀧上恵利)


★渡部が積極的な走塁で相手の隙を突く!

渡部のアピールポイントは試合経験と守備力だ

 きょうのオープン戦でひときわ目を引いたプレーがある。6回裏1死二塁で池澤一真(スポ2=栃木・大田原)が左前打を放った場面だ。二塁走者の渡部椋雅(商1=神奈川・桐光学園)は打球が抜けるのを確認してからスタートを切ったこともあり、三塁で止まるかに見えた。そのため相手の左翼手はゆっくりと打球に回り込み、確実な捕球を試みた。するとそれを見た渡部は迷わず本塁へ突入。相手の送球は間に合わず、早大は7点目を獲得した。グラウンドの芝が張り替えられたことで打球が転がりにくくなり、普段より前に出て捕球をする意識でないと処理が遅れてしまうということを渡部はしっかり頭に入れていたのだ。

 そんな渡部は昨年から公式戦に出場し、本塁打も記録している期待の星。今年はここまで1番を任されている。この日の試合では安打や好走塁が見られた一方、「1番の仕事は先頭で出塁することだと思っていたが少し緊張しすぎてしまった」などと反省点も口にした。「自分のプレーをおごらず、少しずつステップアップできたら」。謙虚な心で進化を続ける背番号8が、準硬式野球部の顔になる日も近いかもしれない。

(記事、写真 池田有輝)


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コメント

吉田龍平主将(スポ3=東京・小山台)

――改修されたグラウンドはいかがですか

本当にきれいで、こんな良い環境を与えていただいたことに感謝しています。

――以前と変わった点はありますか

新しく芝を張り替えていただいたので、芝が立っています。なのでゴロが止まりやすいですね。そこが以前と違うかなと思います。

――約2ヶ月間グラウンドが使えず、他の球場を借りて練習をするなど例年とは違う調整になりました。難しさはありましたか

そうですね、いろいろなグラウンドをお借りしました。自分たちのグラウンドとは違うルールがあるところをお借りしたので、来た時よりも美しくして返すというのを徹底していました。

――現在チームはどのような状況ですか

今は49人の関東大会メンバーも1次として決まって、関東大会の抽選も終わり、本拠地のグラウンドも作っていただいたので、これから関東大会に向かっていく良い流れができているのかなと思います。

――関東大会の組み合わせが決まりましたがどういった印象ですか

六大学が(近くに)多いなという印象です。強いと思いますがリーグ戦でも戦う相手なので勝つことだけを考えてやっていきたいと思います。

――きょうの試合を振り返って、打撃面ではいかがでしたか

新年初めてのオープン戦ではあったのですが、みんなそれなりにバットを振れていたと思います。練習の中で振り込みであったり実践的な練習をしていたのでその成果が出たと思います。

――投手陣はリードしていていかがでしたか

結構投手も仕上がっているなという印象です。投手はブルペンやフリー打撃で投げさせていたので、それもあってみんな良い投球をしてくれたと思います。

――個人としては2本の安打が出ましたが振り返っていかがですか

1打席目全くタイミングが合わなくて少し打ち方を変えてみたのですが、そこでうまくタイミングが合ってくれました。新年初めてのオープン戦で安打が出たので良かったと思います。

――最後に改めて今後への意気込みをお願いします

3月から関東大会(関東地区大学選手権)が始まるので、時間があるようで無いと思います。なのでこれからの詰めをしっかりして何としても関東大会で優勝して全日本大学選手権に行けるように頑張りたいと思います。

鈴木涼馬(商3=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがですか

今年最初の試合ということで、みんなこれからのチームの戦い方が少し分かったのではないかなと思います。

――2本のヒットが出ました。好調の要因は何でしょうか

去年までは守備が無くてDHとか代打が多い中でやっていたのですが、今年から守備の不安が無くなってきたことが好調の要因の1つかなと思います。

――ご自身のアピールポイントを教えてください

ずっと打撃は自分のストロングポイントだと思ってやってきました。長打やホームランが自分の強みです。

――新しいグラウンドになりましたがいかがですか

芝は跳ね方が変わって打球が止まるようになってしまったので、守備はこれから慣れていければいいなと思います。

――今後の目標を教えてください

チームとしては5冠を掲げていて、個人としてはMVPを獲りたいです。

――春までの課題は何でしょうか

守備です。あとケガが多いので、なるべくケガをしないようにしたいです。

須能浩太郎(商1=東京・早実)

――きょうの試合を振り返って

新年初めての対外試合で、グラウンドも新しくなるなどいろいろ環境も変わっている中で、勝てたことはうれしかったです。

――第1打席では良い当たりが出ました

その前の回の相手投手がすごく良くて早稲田の打線が機能していませんでした。だから先頭打者としてここで1本打ってチャンスを作るべきだなと思って臨んだ結果、打ててうれしかったです。

――現在の状態はどうですか

好調です。

――ご自身のアピールポイントは

チャンスでの勝負強いバッティングです。

――新しいグラウンドになりましたがいかがですか

人工芝がきれいで、こんな整った環境で野球ができてうれしいです。

――春までの課題は何でしょうか

今肩が少し痛いので、しっかりケアして直すことと守備力の向上です。

――今後の目標を教えてください

これから関東大会や春季リーグ戦(東京六大学春季リーグ戦)が控えているので、まずはそこを目標に頑張っていきたいです。

渡部椋雅(商1=神奈川・桐光学園)

――新しいグラウンドの感触はいかがですか

みんな言っていると思うのですが、芝でゴロが進まないです。内野手が一番感じると思いますが、前に出ないとアウトが取れないなという印象です。

――きょうのご自身のプレーを振り返っていかがですか

今年は今のところ1番をやらせてもらっていて、自分の中で1番の仕事は先頭で塁に出ることだと思っていたのですが、そこで少し緊張しすぎてしまったかなというのがあります。それと最初の三振を引きずってしまったと思うので、そのあたりが反省点です。

――6回に相手の隙を突く走塁がありました。普段の練習から意識されているのでしょうか

そうですね、グラウンドが変わってそういうミス(ゴロが転がらないためこれまでの感覚で打球を待つと捕球までに時間がかかる)が起きやすいというのは自分が一番感じていたので、きょうは隙があったら行くという積極的な走塁を考えていました。結果的にそれができたので良かったです。

――改めてご自身のアピールポイントをお願いします

去年から少しですが試合に出させてもらっているので経験はあると思っています。守備力を買われているので、きょうはファンブルしてしまいましたが、今後守備で貢献していきたいと思っています。

――関東大会が来月に迫ってきました。今後への意気込みをお願いします

とにかく少しでも自分のプレーをおごらず、少しずつステップアップできたらと思います。きょうも打撃面で反省点が多いので、そこを1カ月間で向上させていきたいと思っています。