野球教室開催!子供たちの笑顔がはじける

準硬式野球

 心地の良い陽気の下、地元の野球少年団全12チームに所属する小、中学生が東伏見グラウンドに集結した。活動拠点の東伏見近隣との交流を目的として年2回行われる野球教室が硬式野球部と合同で行われ、準硬式野球部は小学4年生以下の子供たちの指導を担当。準備運動から始まり、キャッチボール、守備練習、打撃練習を通して野球の技術や楽しさを伝えた。

 ウォーミングアップが始まると、グラウンドはあっという間に様々な色のユニフォームで埋まった。指導は班に分かれて行われ、選手は子供たちを名前で呼び合ったり、帽子を交換して練習するなど、積極的に交流を深めていく。普段は緊張感のある練習場もきょうばかりは子供たちの元気な声と、大学生の楽しそうな声が響き渡った。

子どもたちと会話を交わす向江

 この日一番の盛り上がりを見せたのが、打撃練習の後に行われたベースランニングリレー。応援の声が飛び交い、白熱した勝負が繰り広げられた。数人の大学生も参加し、途中篠田将(スポ1=東京・城北)が全力疾走を見せると子供たちからはブーイングが。反対に大塚成(文2=長崎・長崎西)が子供たちに合わせて力を抜くと味方チームの子供たちから責められる場面もあり、盛り上げ役として活躍していた。練習の最後には部員が模範プレーとしてシートノックを披露。これまで指導に徹してきた選手たちの本気のプレーを間近で見た子供たちからは歓声が上がる。開会式で選手宣誓を務めた田無鉄木真の相原魁人主将は「すごかった。投げるスピードが速かった」と大学生の迫力あるプレーに見とれていた。大学生によるシートノックが終わると午前の部は終了。「もう終わりなの」という子供たちの残念がる声が聞こえるほどの盛況ぶりを見せた。

指導にも熱が入る黒須

 今回の野球教室の準備に携わってきた藤原優(スポ2=神奈川・自修館中等教育学校)は「普段学生が迷惑を掛けてしまうことも多いかと思うので、このような機会で地域の活性化に役立ちたいなと思います」と地元との交流が成功したことに満足した様子。また、開会式に駆けつけた丸山浩一西東京市長も「大学と地域の交流が進むのは良いこと。交流が深まって地域ぐるみで早大を応援してもらえれば」と野球教室の開催を喜んでいた。子供も大人も関係なく、野球の楽しさを満喫した一日。指導に当たった選手にとっても「みんないい笑顔だったので、原点回帰という感じで良かったのでは」(藤原)と得るものがあったようだ。「子どもたちがまたこの野球教室に来たいなと、ワクワクできるイベントになって欲しい」(藤原)――。毎年恒例となった野球教室は今後も開かれ続けるだろう。交流の先に、未来の準硬式野球部を担う存在が生まれる日もそう遠くはない。

(記事 中澤佑輔、写真 小川朝煕)

コメント

藤原優(スポ2=神奈川・自修館中等教育学校)

――このイベントの趣旨についてお聞かせください

早大と地域、そして地域の少年野球のチームが一体となって地域を盛り上げていこうと。地域の皆さまあってこその普段の活動だと思っているので、繋がりは重要だなと再認識しました。

――イベントの準備期間にどれくらい時間を割きましたか
毎年春と冬に開催させていただいています。今回も硬式野球部や西東京市の方々とこの日まで準備に取り組ませていただきました。

――イベントに対する選手の皆さんの感触はいかがですか
少年野球の子たちと触れ合うなかで、今まで見えなかった部分が見えてくるのではないかと思います。きょうもみんないい笑顔だったので、原点回帰という感じで良かったのではないでしょうか。

――このような地域と大学の交流についてはどのように思いますか
とても良いことだと思います。先ほども言った通り、普段学生が迷惑を掛けてしまうことも多いかと思うので、このような機会で地域の活性化に役立ちたいなと思います。

――今後この野球教室をどのようなイベントにしていきたいと思いますか
子どもたちがまたこの野球教室に来たいなと、ワクワクできるイベントになって欲しいです。そのためにも大学側が盛り上げ役に徹していきたいなと思います。