第1回は男子部から長嶋勇斗(スポ4=山梨・東海大甲府)、内藤遼太トレーナー(スポ4=愛知・安城東)、道下新大(スポ3=東京・国士舘)、園田陸斗(スポ3=熊本・九州学院)が登場。ここまでチームを支えてきた4年生二人、そして次代の中核ともいえる3年生のお二人に、柔道からユーモラスなものまで様々なお話を伺いました。垣間見える男子部の面白味にも注目してご覧ください!
※この取材は10月31日に行われたものです。
他己紹介をしてください!
――まずは同じ学年のお二人で、お互いの他己紹介をお願いします
長嶋 内藤遼太くんです。内藤くんは素晴らしいトレーナーで、勉強熱心です。人柄が良く、みんなが慕っている完璧な人間ですね。怪我も全部治してくれて、心のケアまでしてくれます。彼がいる所に人が集まるような、素晴らしい人です。
内藤 長嶋勇斗くんです。男子の柔道部のキャプテンを去年の早慶戦が終わってから、1年間やりきってくれました。大きい声では言えないですけども、去年一昨年の悪い流れをきちんと断ち切ってくれるような(笑)、素晴らしいキャプテンシーを発揮してくれてます。彼がいる所に人が集まるような人柄をもつ、いいキャプテンです。
道下 園田陸斗くんです。彼は非常に面倒見が良く、いつも話題の中心にいるような人です。練習もすごく真面目にやっていて、非常に向上心のある人だと思います。
園田 道下新大さんです。彼は去年同部屋だったんですけど、もの静かで、ゲームが趣味でずっとゲームをしたりだとか、結構寡黙な人です(笑)。あとは練習をしっかり真面目にやっていて、試合でも頼りがいのある人です。
――3年生の道下さんと園田さんにお聞きします。長嶋さんはどんなキャプテンですか
長嶋 歴代で一番のキャプテン…(小声)。
園田 自分が柔道部に入って1、2年経験して、一番いいキャプテンだなと思いますね。(長嶋うなずく)
一同 (笑)。
道下 勇斗さんは、自ら嫌われ役になるような仕事もしっかりこなしています。そういう面で、ただみんなの上に立つというより、今すべきことがちゃんと見えているキャプテンなのかなと思います。
長嶋 素晴らしい後輩ですね!(拍手)。いい後輩をもちました、僕は。
内藤 できた後輩ですね。
一同 (笑)。
男子部をけん引してきた長嶋主将
――2022年シーズンを振り返っていかがですか
長嶋 柔道の成績で言えば、全部納得いくような結果は個人的には出せなくて、負けが続いています。なので最後の早慶戦は勝って、いいかたちで終わらせたいなと思います。
内藤 自分的には、自分の進路のことで、全部の試合には帯同しきれませんでした。ですが、いろんな日々のサポートは去年よりもきちんとできたかなと思うので、そこは良かった点だなと思っています。悪かった点は、自分のことでいっぱいいっぱいになる部分が多かったことです。進路などが理由なんですが、もう少し後輩に任せることなどがきちんとできたら、より良いサポートができたのではないかなと思っています。
道下 今年はずっと怪我のリハビリや手術をして、試合には1試合しか出ていないので、感覚的にはマイナスを元に戻したという感じです。でも、怪我している間にトレーニングをする中で、そのときそのときで自分のやるべきことを考えてやれてはいたのかなと思います。
――怪我はどういった怪我だったのでしょうか
道下 去年のちょうどこの時期に、膝の半月板を損傷しちゃいました。
園田 僕は今年は個人戦で都学(東京学生体重別選手権)を勝って、全学(全日本学生体重別選手権)に出たんですけど、やっぱり1回戦で自分の力が出せなかったというのがありました。その点は、今後に向けていい勉強になったのかなと思います。来年もしっかり都学を勝ち切って、全国で活躍したいなと思いますね。
――大会を経験していく中で、他大学で活躍されている選手を意識されることはありますか
長嶋 最初の1、2年の頃は、同級生とかを意識していてましたね。東海大学の村尾くん(三四郎、4年)には高校で全て彼に負けて、強いなあと思っていたら、いつの間にか世界選手権に出るような人になっちゃって、「あぁ…」と悔しい気持ちがありました。ですが、人のことばかり見ていないでとりあえず自分のこと頑張らなきゃなと思ったので、今は特に他の選手がどうこうというのはないですね。
道下 自分は国士舘大に立(斉藤、3年)が同級生にいたり、大学2年生の時に直属の後輩に試合で負けたりしたこともあって、「自分は出遅れているんだな」と感じることもあります。ですが、自分は自分のペースでやるしかないし、焦ってもいい結果が出るわけではないので、意識しすぎるのも良くないかなと思っています。
園田 高校最後のインターハイが3位という結果で、その相手が先日の講道館杯で優勝した高橋(翼、国士舘大、3年)でした。彼はずっと強くて、大学入ってから成績残しているので意識する部分はありますが、そうしつつも自分は最後に結果が出ればいいかなと思っていますね。
――ここからは4年生のお二人に伺います。卒業後の進路を教えてください
長嶋 自分は普通に就職ですね。
――それでは、柔道は継続されないということでしょうか
長嶋 はい、やめてくださいよ、もう…。
一同 (笑)。
長嶋 普通に就活をして内定をもらえたので、たまに柔道をやろうとは考えていますが、これまで以上にすることはないのかなと思います。
内藤 僕は早稲田のスポーツ科学部の大学院で、分野は今やっているトレーナーの延長です。
長嶋 この前トレーナーの資格も取ったんですよ。
内藤 そうですね、ストレングス系といって、トレーニングや選手の日々のコンディションをメインに見るトレーナーの資格を取りました。院を出た後は、そういうトレーナーになれたらいいなと思っていますね。
「(男子部は)それはもう素晴らしいチームですよ(長嶋)」
――お二人から見て、今年の男子部はどのようなチームでしょうか
内藤 きれいなこと言お、きれいなこと(笑)。
長嶋 それはもう素晴らしいチームですよ。こんな不甲斐ないキャプテンですけどしっかりついてきてくれて、やることやって、メリハリがあります。練習のとき練習をして、他のときは勉強したり遊んだりそれぞれがやりたいことをやっていて、僕としてはすごくやりやすくていいチームだと思います。去年は去年でいいチームでしたが、僕なりに思うところもあったので、練習時など言うときは言ってきました。その結果去年よりも強くなったので、やってきて良かったなと思います。
内藤 僕はトレーナーという立場上、チームの組織をどうするかは選手たちがつくり上げるものだと思っているので、ほぼ全て勇斗に任せてきました。試合当日の動きや試合にどのように調整していくべきかという細かいところしか自分はサポートしていなかったんですけど、みんな何を食べたらいいかなどわからないことはたくさん聞いてくれましたし、「〇〇したい」といった希望をたくさん伝えてくれるチームだなと思います。
――続いては内藤トレーナーにお伺いします。トレーナーを目指したきっかけと、柔道部に入部を決めた理由を教えてください
内藤 高校まで野球をやっていたのですが、野球で肘や肩が痛くてトレーナーさんに診てもらったときにその仕事の存在を知って、自分もそうなってみたいと思ったことがきっかけです。スポーツ科学部のある大学を探して、早稲田のスポーツ科学部に入学したときに、学生トレーナーという制度があるのを知って、最初の1ヶ月くらいは競技を問わずいろんな部活を見に行きました。柔道部を見に行ったときのチームの雰囲気が、自分が今までやっていた感じと違っていたので、大学の経験としてやってみたいなと思って柔道部に決めました。
――他の部活動と入部を迷われましたか
内藤 アメフトとラグビーは代表的なコンタクトスポーツで、いろんな怪我やトレーニングがあって。その点は柔道部も同様なので、そこで迷ったことはありました。ですが、アメフトやラグビー部は人数が多くてその他大勢の一人になりそうだなと感じたので、柔道部がいいなと思いました。
笑顔を見せる内藤トレーナー
――やりがいと大変なことは何でしょうか
内藤 やりがいの面で言うと選手の人数が少ないので、一人一人と密に関係が取れることと、トレーナー自体の人数も少ないので、1年生のときからトレーニングやテーピングなどなんでも見なければならず、いろんな経験ができたことです。あと、トレーナーは選手や主務の方の間で板挟みになるというか、中間管理職だと思います。仮に将来トレーナーという職業に就かなくても、社会に出たら同じような立ち位置になる人ばかりだと思うので、心が強くなるというか、社会の勉強になる場所だなと思っています。
――そんな内藤トレーナーはみなさんにとってどのような存在でしょうか
長嶋 いいですよ、人が。人を寄せつける空気感があるというか、性格がいいので話しやすいんですよね。何でも話しちゃうような雰囲気がありますし、とてもいい人です。柔道部のいろんな人の秘密を、あんなこともこんなことも一番知っていると思いますね。
園田 やっぱり体のケアをしてもらったり試合のときのサポートであったりとか、頼りがいのあるトレーナーだと思いますね。私生活でもいい人だなぁと思います、勇斗さんと同じで(笑)。
道下 自分は先程も話したように怪我をして、リハビリをしている期間はずっと遼太さんの近くでトレーニングやたわいもない話をしていました。遼太さんはすごく面倒見がいいんですけど、良すぎないというか。助けを求めに相談したんだけど正論で返されて、「頑張んなきゃなあ…」となることもあったので(笑)、ちゃんと自分の芯は強くもっている人だなと思います。
――続いて3年生のお二人に伺います。柔道を始めた年齢ときっかけを教えてください
道下 自分は柔道を始めたのが5歳くらいです。理由は親が二人ともスポーツをやっていたんですが、子供にもスポーツを、特に武道をさせたいという話で、最初は空手をやらせたいと考えていたんですけど、とりあえず最初に柔道を見学に行こうと言って行きました。そのときに、柔道ってなんか準備運動でピョンピョンやるんですけど、それを見てなんかかっこいいなと思ったんですよね。それで、そのままその日に先生に道着を貸してもらって、半分遊びで柔道をさせてもらっていたら、その先生が「すごい、才能がある!」ってすごいおだててくるから調子乗っちゃって(笑)。「じゃあやります!」ってなって始めたという感じですね。
園田 自分は他の人たちより始めた年齢が遅くて、小学5年生くらいです。元々野球をやってたんですけど、自分の親の知り合いの人が、自分が小学校のときから体は大きかったので、柔道も少しやってみないかと声を掛けてきたことがきっかけです。道場というより、中学校に行って中学校の練習に混じってやっていて、そこに強い選手ばっかりいたので、それを見てかっこいいなあと思ってやり始めたのがきっかけですね。
笑顔で質問に答える道下(左)と園田(右)
――そこから柔道を続けられてきて、大学入学までの間で何かターニングポイントはありましたか
道下 小学校6年生で、初めて個人戦の大会に出たときですかね。一回戦負けしちゃったんですけど、北海道って他県の選手と試合をすることがあまりないので、みんな体が大きくて強いというのをそこで味わいました。そのときに「まだまだ強くなれるんだ」「こんな世界もあるんだ」と思って、その後は国士舘中学校でけちょんけちょんにされながら、なんとか頑張っていました。中学時代が一番柔道を無我夢中にやっていたときで、あそこで精神的にも肉体的にも大きく変わったという気がします。
園田 自分はさっき言ったように小学5年生くらいから始めたんですけど、初めて出た試合が県の強化選手を決める試合で、出たら強化選手になるギリギリのラインで結局なってしまって、九州のブロックの強化選手にも選ばれちゃったんですよね。それで柔道は面白いし、他県にも強い選手が多くいるしで、「このままやっていきたいな」という気持ちが大きくなったときに、中高一貫のところから声を掛けてもらいました。その学校に行ってなかったら早稲田にも来れていないと思うので、そこが一番ターニングポイントかなと思いますね。
――他の大学からのお誘いもあったりと、大学進学時には様々な選択肢があったかと思います。その中で早大を選んだ理由は何だったのでしょうか
道下 自分は大学にそのまま行くこともできたんですけど、柔道を中高である程度頑張っていて、そこで自分を一回見つめ直したときに、「このまま無心に柔道を続けることが果たしていいのか」と引っかかる部分があって。柔道をずっと続けるならまだしも、例えば競技を続けられないような大きな怪我をして辞めなきゃいけなくなったときに、国士舘大だと進路の幅が狭いかなと感じました。早稲田はたくさんの競技があっていろんな人がいますし、そういう環境でいろんな価値観に触れて、そこで自分が将来やりたいことを決めたいと思ったので、早稲田大学に決めました。
園田 自分は高校3年生のときに早稲田のガイダンスに来て練習に参加させてもらったんですけど、そのときに練習の雰囲気がいいなと感じました。あとは自分の高校の練習も、自分たちで練習をするっていう雰囲気で早稲田の柔道部と似ていたので、ここだったらいいかなと思いました。あとは新大が言ったように、柔道を辞めた後の人生の方が長いので、後々のことを考えて、他の大学ではなく早稲田に行くことを選びました。
「(4年生は)周りを染め上げるような人が多くて…(道下)」
――続いて、4年生は総じてどのような学年でしょうか
道下 非常に個性的ですね。人数は少ないですが、一人一人が色濃い、周りを染め上げるような人たちが多くて(笑)、そういう意味では良くも悪くも濃い学年だと思います。いい方にまとまっているというか常に雰囲気がいいですし、かなりオンとオフがはっきりしていて、練習と練習以外での雰囲気が全く違います。全員尖っているからこそ丸く収まっているみたいなところはありますね。
園田 新大が言ったみたいに一人一人の個性が強くて、ずっと喋っているような人もいれば、静かな人も…(笑)?まぁ独特な雰囲気をもっている方もいれば、しっかり自分の意見を言える人など、いろいろな人がいます。勇斗さんを始め、後輩のことを思っていろいろと言ってくれるので、全体の雰囲気はすごくいいのかなと思います。
――長嶋主将からみて、4年生はどのような学年ですか
長嶋 仲はいいのかなと思います。みんな個性的だし、普通の人がいないのかなあと。他の学年と比べても全員個性が強くて、僕ぐらいですね、普通の人は。
一同 (笑)。
長嶋 仲がいいという点では、他の学年からも「先輩たち仲いいですね」とよく言われるので、そう見てもらっているのは嬉しいですね。
――ここからは再びお一人ずつにお聞きします。ご自身の趣味やオフの過ごし方を教えてください
長嶋 最近はサイクリングというか、自転車で少し遠くへ行くことが多いので、電動自転車が欲しいなと思っていますね。そんなに遠くへは行きませんが、地元が鎌倉でお寺とか巡るのが好きなので、寮の近くのお寺とか有名所に行って「おお…」と(笑)。本当はほぼご飯食べにいくのがメインなんですけど、お寺巡ってるって言った方がかっこいいじゃないですか。
一同 (笑)。
長嶋 そっちの方が格好つくので、趣味は自転車でお寺巡りでお願いします。
内藤 かっこいい表向きの趣味は、サーフィンですね。去年の佐藤虎太郎さん(令4スポ卒)の家が湘南だったので、月1、2で日曜日のオフにそこへ行って、サーフィンをしてました。表向きではない趣味は筋トレとかになってしまって、土日も10、12時とかに起きて飯食って筋トレして、風呂ゆっくり入って、飯食って、風呂またゆっくり入って…って感じです(笑)。
道下 自分はゲームですね。プレステで銃を撃つゲームばっかりやってます。1年生の笠井(雄太、スポ1=愛知・桜丘)もやっているみたいですけど、全然………。
道下・園田 (そろって)レベルが違う。
一同 (笑)。
長嶋 だってもう、部屋入って覗いたら「カチャカチャカチャカチャ」「オラオラオラオラ」って画面しか見てなくて、こっちには目もくれないんですよ。声を掛けても、「ちょっと待ってください!」って感じで。それでキリがいいところになったら、「え?」とか「なんすか?」って(笑)。とにかく集中力がすごいですね。
――それは同じゲームをずっと極められているのでしょうか
道下 いや、少し大人向けのゲームからスプラトゥーンとかまで幅広くやりますね。スプラトゥーンは最近買って、もうある程度までいって(笑)、もういいやってなって、元のゲームに戻る感じですね。
園田 自分はNetflixとかアマゾンプライムで映画を見ることですかね。最近ディズニープラスにもプランで入って、アベンジャーズとかを見ています。
――みなさんはNetflixなどで何かご覧になることはありますか
長嶋 僕は結構韓国ドラマを見ていて。ミステリー系も見ますが、やっぱり恋愛系のものを見て、ずっとニヤニヤしています。「かわいい…」って。
一同 (笑)。
内藤 特にこれを見るっていうのはないですが、勇斗と一緒に一夜で「イカゲーム」を全話見ましたね。
道下 自分もディズニープラスに入ってるんで、アベンジャーズ系は見ます。あとはずっと頑張って「ウォーキングデッド」見てるんですけど、中々見終わらなくて。もう半年くらい前から見始めたんですけど、まだシーズン半分くらいで、全然終わらないですね(笑)。
キャラが濃いのは…?
――学年を問わず、男子部の中で「この人変わっているなぁ」「キャラ濃いなぁ」と思う方はいらっしゃいますか
長嶋 普通は一人か二人だと思うんですけどいっぱいいすぎて、誰にしようかなって迷っちゃうんですよね(笑)。まあその中で代表的な人を言うと、高山くん(康太、スポ4=桐蔭学園)ですね。あれとは1年生の頃からずっと一緒で、同部屋で、学部も授業も一緒で、打ち込みのパートナーも一緒なんですよ。帰る電車もご飯食べるのも、お風呂入るのも寝るタイミングも大体一緒で。それを一年間やっててもう慣れたんですけど、とにかくずっと喋ってます。あとは相撲が好きなんですけど、相撲のモンゴル人力士の本名を覚えさせられるんですよ!
一同 (笑)。
長嶋 「ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ」とか。これね、朝青龍なんですよ。
内藤 白鵬も言えるでしょ?
長嶋 「ムンフバト・ダヴァジャルガル」ね。どんどん覚えさせられて、その一年で6人くらい覚えさせられたんすよ。
一同 (笑)。
――それは「これ覚えて!」と言われるのでしょうか
長嶋 覚えろというか、急に言われるんですよ、「白鵬は?」って感じで。振り方にいっぱいバリエーションがあるんですよね、それでいつの間にか覚えちゃった感じです。
内藤 えー、誰にしよ…。今4年言ったから3年?
長嶋 3年はさ、もう冗談きかない奴いるから2年とかにしよ。
内藤 うーーん、あ、3年生のアンパイなのでいくと、自分は西中(康平、スポ3=東京・早実)だと思いますね。全然早スポに書けるくらいの変わり者で、いじられキャラ以外の何者でもないというか。「趣味何?」って言われたら多分ないんですよね、あれ。西中のオフの一日の流れが、朝寝てる、YouTube見る、朝起き上がる、ご飯を食べる、寝転ぶ、YouTube見る、起き上がる、ご飯を食べる、寝転ぶ、お風呂に入る、寝るなんですよ。
園田 必要最低限でしか起き上がらないんですよ。
内藤 それで生きていけるのがすごいですよね(笑)。
長嶋 入って一ヶ月の後輩とかに、「おい、西中」って呼ばれてますからね。愛されキャラではあると思います。康平さんって言っている人は確かにいなくて、みんな康平って呼んでますね。
道下 ………どうしよっかな……。
長嶋 1年生とかでいいじゃん。
道下 俺あんま後輩と絡まないんすよ…(笑)。
長嶋 怖いんですよ、ほんとに。新大はインターハイチャンピオンで、国士舘から来て、寡黙だから全然喋んない。後輩から見たらめっちゃ怖いんすよ〜。
一同 (笑)。
道下 王雅さん(布目副将、社4=石川・津幡)は変わっているというか…、何ですかね、すごく真っ直ぐな感じがするんですよ。例えば最近勇斗さんが怪我して練習できなかったんで、副キャプテンの王雅さんが仕切っていたんですけど、この間急に「よっしゃいくぞぉー!」って叫び出して、個人的に「お、おお」ってビックリしました(笑)。人によっては雰囲気に慣れるのに、ちょっと時間がかかるのかなと思いますね。
園田 僕は2年の飯田くん、健介(社2=福岡・南筑)ですかね。一緒の九州出身で彼は福岡なんですけど、なんていうのかな…。なんか突発的にポッと喋るというか、「ここで話す?質問する?」みたいな感じで。マイペースというか、自分の空間があるなあと思いますね。
――飯田選手には次回対談させていただく予定ですので、お伝えしておきますね(笑)
内藤 気をつけてください。ボソッと、彼の言葉で何か伝えたいことが意味のわからない言葉で出てくるので。喋らないわけではないんですけど、タイミングが難しいというか。何かがありますね、彼には(笑)。
早慶戦のキーマンは…
――承知しました(笑)。では最後に、早慶戦についての質問に移りたいと思います。早慶戦でのキーマンを挙げるとしたらどなたでしょうか
園田 早慶戦の順番は初段からずっといくんですが、笠井がまだ初段なので、笠井が抜いてくれたら後ろの勇斗さんとかが出なくて済むので、頑張ってくれればと思いますね。
道下 誰と挙げるよりも、普段試合に出れていないようなメンバーの活躍がすごく大事なのかなと思います。試合の結果どうこうよりも毎年、「この人の試合は、ダメだったけど盛り上がった」っていう人が必ずいるんですよ。自分は中高ずっと団体戦をやってきたんですが、そういう誰か一人の意外な行動がチームの流れを変える部分はすごくあると思います。ダメでも最後まで諦めずに勝ちに行く姿勢なんかを見せる選手が現れると、今年は万全かなと思います。
内藤 ほんとに、柔道の流れとか四年間やってきたんですけど全くわからなくて(笑)。個人的に頑張ってほしいなと思うのは、やっぱり試合に普段出ていないような人たちで、そこがメインというか盛り上がる部分だと思うので、頑張ってくれればと思いますね。
長嶋 もちろん普段試合に出ていない人たちの頑張りが一番重要ではあると思います。早慶戦って、いつも目立たない奴が急に目立ったりするんですよ。去年だと豊澤多聞(文構3=大阪・清風)とかがいい試合をしていましたが、そういう人が出てくれればいいなと思います。あとはレギュラーで試合には出ていたけど、うまく試合ができなかった人が活躍してくれればと思いますね。その中でキーマンだと、やはり中野くん(智博、スポ2=神奈川・桐蔭学園)が…(笑)。キーマンというか、出てくれれば大活躍間違いなしなんですけど、出てくれるかどうかがわからないんで。僕はもう「出てください…」と彼を説得するっていうことが、キャプテンとして最後の仕事ですね。
一同 (笑)。
長嶋 あとは新大(道下)ですね。やっぱり去年出れていないので、今年はいい試合をしてくれると思います。もう理想としては、僕の手前に置いて、新大に残ってる相手を全員倒してもらって終わりたいんですけどね。
一同 (笑)。
――最後に、出場されるお三方に意気込みをお聞きしたいと思います
長嶋 僕はキャプテンで大将なので、まずはみんなを盛り上げる、試合中にマイナスな気持ちにさせないようにチームを鼓舞したいと思います。少し前に指を折ってしまってあまり練習できてないんですけど、今日から練習しようと思っていますし、この2週間で頑張って体力を取り戻して、なんとか試合に出られるようにしたいです。とりあえずはみんなを鼓舞して、「頑張れ頑張れ」と言いたいですね。
道下 去年出れていないですし、1年生の頃は求められているような成果が出せませんでした。どれくらいの場所に置かれるかはまだわからないですけど、今年は自分の出せる精一杯の力を出して、最低でも二人抜いて一人負けるとか、それくらいの成績を残したいですね。
園田 このチームでやる最後の一戦なので、大将の勇斗さんを出したくないというか出させないように(長嶋うなずく)、怪我もしているので(長嶋さらにうなずく)、自分たちがちゃんと勝って、勝負させないようにしていければなと思います。
――ありがとうございました!
個性あふれる4人
(取材・編集 安齋健、矢彦沢壮真、湊紗希)
◆長嶋勇斗(ながしま・はやと)(※写真左)
2000(平12)年5月6日生まれ。176センチ。山梨・東海大甲府高出身。スポーツ科学部4年。園田選手から、「1番いいキャプテン」と絶賛されていた長嶋主将。対談でも終始ユーモア溢れるコメントで、場を和ませてくれました。指を負傷中とのことですが、出番が来た暁には、慶大の流れを止める奮闘を見せてくれることでしょう!
◆内藤遼太(ないとう・りょうた)(※写真中央左)
1999(平11)年10月16日生まれ。160センチ。愛知・安城東高出身。スポーツ科学部4年。その人柄の良さから、とにかく厚い信頼を寄せられているという内藤トレーナー(他選手談)。対談中のお話からも、いかに選手たちと密な関係を築かれているのかが伝わってきました。これから早慶戦へと挑む選手たちを、万全のサポートで送り出します!
◆道下新大(みちした・あらた)(※写真中央右)
2001(平13)年5月7日生まれ。178センチ。東京・国士舘高出身。スポーツ科学部3年。10月に行われた団体戦で、怪我からの復帰を果たした道下選手。長嶋主将も早慶戦のキーマンに挙げたように、趣味のゲームと柔道の腕前は誰もが認める実力の持ち主だそうです。昨年は怪我で出場が叶わなかった早慶戦、今回はどんな勇姿を見せてくれるのでしょうか!
◆園田陸斗(そのだ・りくと)(※写真右)
2001(平13)年4月25日生まれ。183センチ。熊本・九州学院高出身。スポーツ科学部3年。今後へ向け、「全国で活躍したい」と語ってくれた園田選手。趣味は映画鑑賞で、最近はディズニープラスにてアベンジャーズなどをご覧になっているそうです。怪我を抱える長嶋主将の出番を防ぐべく、躍動する園田選手の活躍に期待しましょう!